総力取材!世界の沸騰現場から...日本の未来が見える
- NAVIGATOR
- 鎌田靖
2012年7月30日放送
常に変化・進化を続ける世界経済。「未来世紀ジパング」取材団は、変化の起きている“沸騰する現場”に直撃取材!日本ビジネスマンが見たことのない世界の今をレポートする。
そして、スタジオでは遠くに思える世界の現場と日本の繋がり、さらには日本の未来にどう影響があるのかを分かりやすく、かつ専門的に解説。
リーマンショックや東日本大震災を経験して、「幸せ」の価値観や人生観が大きく変わった人が多い。そんな日本で、一躍注目を集めるようになったのが、ヒマラヤの小国・ブータン。GNH(国民総幸福)を国の指標としている異色の国だ。GDP(国内総生産)が"豊かさを測るモノサシ"とされるのに対して、GNHはそのアンチテーゼなのか?ブータン政府には、GNH委員会という国民の総幸福度を管理する部門まである。池上がブータンを訪れ、その理念と実践の現実に迫る。
そこで見たのは、郷愁あふれるブータンの光の一方で、消費経済の沸騰とインフレという影の側面。果たして、幸福度と経済成長は両立できるのか?
「幸福の国」と言われるブータンに池上彰と宮崎美子が向かった。かつての日本の里山のような風景が広がるブータンの郊外、そこに住む大家族の家を訪ねた。この家族は牛やニワトリを飼い、主にコメを生産。親戚にコメを送り、逆に衣類をもらうなど、物々交換を基本とする質素な暮らしだが、これを「幸せ」だと言う。ブータンの人に話を聞くと多くの人が「幸せ」だと答える。その背景に、GNHを基本方針とする独自の政策がある。ブータン政府の重要機関であるGNH委員会が、国民の幸福度を調査し分析。その結果を国の政策に反映させている。例えば小学校から大学まで学費が無料。医療費も原則かからない。過去の調査では国民の97%が「幸せ」と答えたという。
急激に人口が増加している首都ティンプー。民族衣装ではなく、ジーンズなどのカジュアルファッションで出歩く若者も増えている。街には24時間営業のコンビニ型の店舗やインターネットカフェが登場、携帯電話やスマートフォンを販売する店もある。自動車の増加による交通渋滞も起き始めている。モノがあふれてゆく中で、月給の数倍のローンを組んでまで自動車や携帯電話を買う人が増え、旺盛な消費によって、外貨が不足する「ルピー危機」やインフレなども問題化している。急激な市場経済化の波に「幸福の国」が揺れている。
未来世紀ジパング6回目の登場。1950年長野県生まれ。1973年にNHKに入局。 報道局社会部記者などを経て94年から11年間「週刊こどもニュース」のお父さん役を務める。 2005年からフリージャーナリストとして、世界各地を取材。2012年4月~東京工業大学リベラルアーツセンター教授
最近、「未来世紀ジパング」に出演できると持ちかけて、多額の金銭を要求する業者があるとの情報が寄せられました。
「未来世紀ジパング」を始めとした報道番組が、取材対象者から金銭を受け取って番組を制作することはありませんので、ご注意ください。当社では、あくまで報道番組の視点から番組が独自に取材対象の選定にあたっています。
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