総力取材!世界の沸騰現場から...日本の未来が見える
- NAVIGATOR
- 鎌田靖
2013年3月18日放送
常に変化・進化を続ける世界経済。「未来世紀ジパング」取材団は、変化の起きている“沸騰する現場”に直撃取材!日本ビジネスマンが見たことのない世界の今をレポートする。
そして、スタジオでは遠くに思える世界の現場と日本の繋がり、さらには日本の未来にどう影響があるのかを分かりやすく、かつ専門的に解説。
これまでほぼ国内だけを向いていた日本の「医療」が、海外進出を目指す。人間ドッグでお世話になる内視鏡だが、「内視鏡ゴッドハンド」と呼ばれる外科医・工藤進英氏のスゴい技術に世界が驚く。そこには内視鏡で世界シェア1位を誇るオリンパスの最先端技術があった。いっぽう、医療を輸出産業としてとらえれば、「トヨタを超える」とまで言い切るのが、脳外科医の北原茂実氏だ。東京・八王子で最新鋭の医療設備を持つ病院を営むいっぽう、カンボジアに「日本の病院をまるごと輸出する」取り組みを行っている。
工藤先生 手術風景
昭和大学横浜市北部病院。ここに「神の手」を持つと言われる名医がいる。大腸がん治療の権威・工藤進英教授だ。内視鏡を使った大腸検査を行うのだが、検査で悪性のポリープが見つかればその場で切ってしまう。しかも、通常検査だけで30分かかるところを手術まで含めてわずか10分という、まさに神業。そのかたわらにあったのがオリンパスの内視鏡。 これまで工藤教授と二人三脚で開発してきた。今年3月、工藤教授は世界中から集まった医療関係者の前で、大腸がんの手術を生中継で公開した。そのとき、手にしたのがオリンパスの最新の内視鏡、画面に映し出されたのは…大腸の壁だけではない、なんと赤血球が動いているところまで微細に映し出された。
工藤先生 手術風景
京都の精密機器メーカー・島津製作所にイラク政府の高官たち20人がやってきた。度重なる戦争や経済制裁により、イラクの医療体制は崩壊した。その立て直しに取り組むイラクの要人たちを日本に呼んだのだ。仕掛けたのは日本の経済産業省。日本の医療機器の素晴らしさを知ってもらおうというわけだ。しかし、それだけではない。経済産業省の担当者は、イラク政府の重要人物をある大学病院に連れて行き、日本の病院のシステムをアピールする。医療機器だけではなく、医療技術からサービスまで医療をパッケージとして売り込み、「病院まるごと」を輸出しようとしているのだ。
日本の医療機器を視察に来たイラク保健省
「日本の医療がトヨタを超える」つまり、日本の医療は輸出産業になり得る…そう語るのは、東京・八王子の北原国際病院・北原茂実氏だ。脳外科医の北原氏は、去年12月カンボジアの首都プノンペンで脳のクリニックを開設した。この20年間で実質GDPは20倍になるという、まさに高度経済成長の真っ只中にあるカンボジアだが、実は経済の発展に医療が追いついていなかった。しかも、その実態は、想像を超えるものだった。そんなカンボジアで、北原氏が目指すのは、2年後に救命救急センターを設立することだ。
カンボジアでカンボジア人を診断する北原医師
1987年京都大学文学部卒、日本経済新聞社入社。 経済部などを経て2004年から生活経済部(現・生活情報部)編集委員。 20年近くにわたって年金や医療・介護など社会保障問題を担当。 著書に「年金これだけ心得帖」、共著に「病める医療」(いずれも日本経済新聞社)など。
世界でみると医療産業はおよそ520兆円の巨大市場。さらに、高成長を続けている。 これまで内向きだった日本の医療も海外に産業として出ていくことで、日本経済の「成長のエンジン」になりうると沸騰ナビゲーターの山口は言う。 また、経済産業省が力を入れているプロジェクト「病院まるごと輸出」はカンボジアはもちろん、じゅうぶん医療が行き届いていないアジアを救うことになる。また、アジアなど海外で利益をあげられるようになれば、日本の医療に再投資することが可能になり、さらなる技術向上や設備の充実につながって、日本の患者にもメリットがあるだろう。 しかし、日本国内でも地方での医師不足など厳しい問題もあり、パッケージ型の輸出でさらに深刻になる可能性もある。海外への進出は、日本の医療の在り方を考え直すきっかけになるのかもしれない。
最近、「未来世紀ジパング」に出演できると持ちかけて、多額の金銭を要求する業者があるとの情報が寄せられました。
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