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2013年11月25日放送

池上彰が解き明かす!"謎多き国"イラン

沸騰現場の経済学

常に変化・進化を続ける世界経済。「未来世紀ジパング」取材団は、変化の起きている“沸騰する現場”に直撃取材!日本ビジネスマンが見たことのない世界の今をレポートする。
そして、スタジオでは遠くに思える世界の現場と日本の繋がり、さらには日本の未来にどう影響があるのかを分かりやすく、かつ専門的に解説。

池上彰が解き明かす!

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"34年ぶりの会話"・・・アメリカとイランの大統領が1979年の関係悪化以来はじめて、携帯電話で"会話した"というニュースが世界を飛び回った。今、世界情勢で最も注目を集めているのが、イランの動向と言っても過言ではない。核開発疑惑でアメリカから「悪の枢軸」と名指しされた中東の大国で何が起きているのか? しかし―
日本人にとっては、今ひとつ馴染みが薄いイラン。いったい、どういう国なのか?北朝鮮並みの管理国家なのか?国を牛耳るイスラム教シーア派とは?池上彰とジパング取材班が、特別に許可を得て現地に乗り込んだ。そこで見たものは...驚きの「反米」と意外な「親日」の姿。池上彰が謎と可能性に満ちたイランの実態を解き明かす。

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放送内容詳細

経済制裁で悲鳴を上げる国民

核開発を進めるイランに対して、アメリカ主導する形で国際社会は経済制裁を課している。日本もイランからの原油の輸入を激減させた。外資や外貨の流入が細るイラン国内では、インフレが急激に進み、ここ数年でパンの価格は4倍、牛乳は3倍にもなったという。また、池上が驚いたのは、イラン紙幣「リアル」の実態。インフレに高額紙幣の発行が追いつかず、最も高額のものは、何とトラベラーズチェックが代用されていた。また、外国人はリアル紙幣を大量に持ち歩かなければならない。制裁で海外との金融取引が止められているため、実はクレジットカードが使えないのだ。

知られざる親日的な人々

池上が経済制裁の実態を探ろうとバザールを取材している最中、男たちに取り囲まれた。すると、「イサワ。ヤマナシシ」と声をかけてきた。「…???」一瞬なにを語られているのか分からない池上。やがて、「ああ、山梨市にいたんですね」と理解した。イランの人たちは、日本人と分かると親しげに声をかけてきて必ず「ウェルカムトゥ・イラン」と言う。それほど“親日家”が多い国なのだ。その背景を探ると、80年代の“出稼ぎ”交流や、もっと以前の、ベストセラー小説「海賊と呼ばれた男」で有名になった「日章丸事件」、さらには「おしん」や「はだしのゲン」といったキーワードが浮かんできた。

親日的な人々と遭遇 親日的な人々と遭遇

アカデミー賞映画「アルゴ」の緊迫現場は今…

親日の一方で、アメリカとは激しく敵対する関係にある。イランとアメリカの敵対関係を決定的にしたのが、1979年の在イラン・アメリカ大使館人質事件。イスラム革命の騒乱の中、テヘランの学生たちがアメリカ大使館を444日間に渡って占拠した事件だ。その人質救出作戦を題材にしたのがアカデミー賞映画「アルゴ」。今回、池上が舞台となった旧アメリカ大使館を特別な許可を得て訪れた。するとそこは今、さながら反米博物館の趣き。占拠直前にアメリカ職員がシュレッダーにかけた機密文書を、イラン人が一本一本張り合わせて復元したものなどが展示されていた。

テヘランの旧アメリカ大使館前 テヘランの旧アメリカ大使館前

イランはどこに向かう?

テヘラン市内で、池上はある垂れ幕を発見した。アメリカとの対話路線に動き出したロウハニ政権を批判するスローガンが書かれている。やはり、イランの中でも、柔軟派と強硬派がせめぎあっているという証拠だ。しかし、後日、同じところに行ってみると、垂れ幕は撤去されていた。ロウハニ政権側が動いたのだという。今のイランを象徴する現場でさっそくレポートを始める池上。その時、一人の男がカメラの前に立ちはだかった。取材許可を取っているにもかかわらず、ダメだという。とにかく、敏感なのだ。現場に行ってみないと分からない、イランの微妙な現状、そして今後の行方を池上が徹底解説する。

NAVIGATOR

池上 彰(ジャーナリスト)

未来世紀ジパング18回目の登場。1950年長野県生まれ。1973年にNHKに入局。報道局社会部記者などを経て94年から11年間「週刊こどもニュース」のお父さん役を務める。2005年からフリージャーナリストとして、世界各地を取材。2012年4月~東京工業大学リベラルアーツセンター教授。

未来予測

邂逅の予感

アメリカと敵対し、日本にとっても“遠い国”となっていたイラン。しかし、日本を含めた世界がイランと邂逅=再びめぐり会う、つまりまた以前のような良好な関係が復活するのではないかと池上は予測する。
今年8月に穏健派のロウハニ大統領が就任し、核開発問題についての6ヵ国協議でも合意に至るなど、イランとアメリカの関係改善の兆しが見え始めた。
イスラエルやサウジアラビアなど反対する国もあるが、核廃絶を目標としてきたオバマ大統領は最後となる2期目で、歴史に名を残す成果をあげたいと考えている。これからどれだけ行動に移せるか。
イランとアメリカの関係が劇的に改善すれば、日本にも大きな影響がある。
原油や天然ガスなど豊富な資源を持ち、人口の7割を30歳未満が占めるイランは日本にとっても魅力的な市場。
同じく経済制裁を受けていたミャンマーが制裁解除された際には、世界各国の企業が殺到した。今のイランはその直前のような状態なのだ。
邂逅の予感が現実のものとなったとき、大きなチャンスの可能性を逃さぬよう、世界はすでに動き出している。

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最近、「未来世紀ジパング」に出演できると持ちかけて、多額の金銭を要求する業者があるとの情報が寄せられました。
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