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2012年10月22日

01.沸騰現場の経済学

常に変化・進化を続ける世界経済。「未来世紀ジパング」取材団は、変化の起きている“沸騰する現場”に直撃取材!日本ビジネスマンが見たことのない世界の今をレポートする。
そして、スタジオでは遠くに思える世界の現場と日本の繋がり、
さらには日本の未来にどう影響があるのかを分かりやすく、かつ専門的に解説。

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世界に羽ばたく!ニッポンの技術⑤"最後の砦!デジカメ"

中国、韓国などの猛烈な追い上げに、日本の製造業は窮地に立たされているが、その中で、
世界市場で勝ち続ける、最後の砦とも言える産業がある。デジタルカメラだ。廉価のコンパクトカメラからヘビーユーザー用のデジタル一眼レフカメラ、更にはその中間層を狙ったミラーレスなどカメラのあらゆる分野で、日本企業が世界の上位を独占しているのだ。カメラは高度な技術の粋とも言われる。レンズなど光学技術、デジタル技術、センサー、精密な組み立てなど、外国企業がそう簡単には追いつけないレベルに達している。最近ではインドや中国などでもカメラユーザーが増え続けており、市場としても広がりを見せている。なぜカメラ分野で日本が世界一であり続けているのか?韓国勢、特にサムスンの追い上げは?デジタルの雄、ソニーと、一眼レフの雄・ニコンに密着し、沸騰する世界カメラ戦争と、世界一を維持し続ける戦略を検証する。

プロのスマホ写真家が登場…

 日常の写真と言えば、スマホ、という人が増えている。手軽に撮れて、すぐにフェイスブックやブログにアップして、多くの人と楽しむのは日常の風景になった。番組では、プロのスマホカメラマンなる人物を取材した。「広角のレンズなのでモデルさんに近づいて、コミュニケーションを取りながら撮影できる」のが、利点なのだという。スマホの台頭に、デジカメはどう対抗していくのか?

世界が注目する日本製デジタルカメラ

 9月、ドイツ・ケルンで開催された世界最大のカメラ展示会「フォトキナ2012」。
45カ国1200社以上が出展。ライカ、カールツァイスといったドイツの老舗を押さえ、ここでの主役は日本メーカーだ。最大の見所はここで発表される新製品の数々。プロ用の一眼レフに限らずコンパクトデジカメ、ミラーレスの分野でも世界シェア上位を独占する日本勢の腕の見せ所だ。また、キヤノンは新しく発売したミラーレス機を、ニコンはSNSと連動する新機種を発表。ソニーは、デジタル一眼レフの上位機種だけでなく、コンパトカメラにも世界最高の解像力を持つ画像処理能力を持った機種を発表。ドイツ人の客からは「ウォークマンで育ったから、このハンディさがいいね」と高評価を受けていた。番組では、そのソニーこだわりの新型カメラ開発を取材した。
 一方で日本の背後に迫ってくるメーカーも…韓国のサムスンだ。サムスンはデジタルカメラとスマホの機能を併せ持つ新機種をフォトキナに持ち込んでいた。その実力とは…。

巨大市場インドでカメラブーム…シェア1位ニコンの戦略

 インドにカメラブームが到来していた。購買力を増した中間層の台頭により、コンパクトカメラはもとより、一眼レフの人気も沸騰中。そんな新市場の開拓に挑戦するのが、ニコン・インディアの高階弘史社長だ。ニコンがインドに進出したのは2007年。この5年間で2000店舗の販売網を築いた。実はインドには日本のように家電量販店は少なく、街の電気店が小売りの最前線である。
 9月中旬、高階社長は街の電気店でオープニングセレモニーを開催。新しくニコンの販売網のひとつとなった店だ。ニコンは大都市を中心にカメラを扱う店を一軒一軒訪ねながら、地道に販路を切り開いていた。当初は平行輸入による非正規品の販売が横行していたが、アフターサービスやメーカー保証の制度を構築しながら、正規品の流通を増やしていった。
さらにインドでは商習慣からカメラはショーケースの中で展示され、客は手で触る事が出来なかった。販売台数を増やしていくには客がカメラを実際に手に取り、接触する機会を増やした方が得策であるのは自明の理。難色を示す店主たちを説得しながらの営業活動を続けているのだ。
インドでの取り組みから、日本企業のグローバル市場での戦い方が見えてきた。

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未来予測

韓国・中国は未来永劫追い付けない

日本のエレクトロニクスメーカーのお家芸であったテレビは、今やサムスンやLGなど安価な製品を作る韓国企業に世界市場の主役の座を奪われてしまった。
『最後の砦』であるデジカメにもサムスンが力を入れてきているが、この市場は絶対に追い付けないと財部は力説。
緻密な計算と職人の手作業で作られるレンズと、デジタル技術を集積したデジカメの心臓部であるCMOSイメージセンサー。このアナログとデジタルの複合体であるデジタルカメラは、例えるならF1マシン。小手先の技術で簡単に参入できるものではないのだ。
しかし、安住していてはいけない。かつてニコンやキヤノンは、1990年台のフィルムからデジタルへという移行期の危機を技術の革新で乗り越えた。これは他の家電メーカーにも言えることだが、常に危機感を持ち、革新を続け、同時に製品の良さをアピールするマーケティング力も必要だ。

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