RYU'S EYE
座右の銘
放送内容詳細
驚異の安さで客を魅了!店舗数日本一の衣料品チェーン
田園風景の広がる、ある地方で道行く農家の女性に、衣服をどこで買うか聞いてみると、返ってきた答えは「しまむら」。安くておしゃれでいいのだという。一方、都心のしまむらの店舗を覗いてみると、こちらは若い女性たちで溢れていた。驚くべきはその店舗数。北は北海道・稚内から南は沖縄・石垣島まで、全国に1293店を展開。店舗数日本一、売上高4900億円を超えるファストファッションの巨大チェーン店なのだ。 人気の秘密は、圧倒的な安さ。それを実現する秘密は、メーカー側との独自の取引の仕組みにある。約500社の納入業者から大量に服を買い付けるが、しまむらは「完全買い取り制」を実施。そのルールは徹底していて、「返品はしない」、商品が売れ残っても「追加の値下げ要求はしない」という掟があるのだ。
1ヵ月で売り切る!驚異のしまむら流 販売戦略
しまむらファッションの人気ぶりは、「しまらー」という流行語を生み出したほど。しかし、しまむらの商品の売り方は少し不思議だ。店舗に並べられている商品は1つのアイテムにつき、各1サイズ・各1カラー。全く同じ商品は1店舗に1つしか置いていない。実は、これこそが「しまむら流 売り切れ御免」の販売手法だ。早いサイクルで商品を投入し続けることで、移り変わりの早い流行のトレンドに対応している。 そんな変わった戦略の中心を担うのが、バイヤーとコントローラーの存在だ。バイヤーは流行を先読みして大量の商品を発注、買い付ける。一方、その大量の商品を売り切る役割を担うのが、コントローラーだ。いかにして流行のものを大量に買い付け、そして一気に売り切るか…。 さらに、全国に9ヵ所の自社物流センターを持ち、徹底的にコストの削減を図っている。ロープライスの裏に徹底したローコストあり!しまむらの独自戦略に迫る。
店長は女性が7割!働きやすい店づくりは現場の声から
ローコスト経営を徹底しているしまむらだが、毎月1回、全国の店長1500人が一堂に集う店長会議を開いている。実はしまむらの店長の7割は女性で、そのほとんどがパート社員からの昇格組。各店舗を支えているのは、パート社員たちなのだ。 地元の主婦たちでも働きやすい職場にするため、作られているのが独自のマニュアル。ハンガー掛けのテクニックから掃除の仕方まで、円滑な店舗運営の手順が書かれている。野中は言う。「いかに仕事を単純化し、楽にするか。マニュアルはそのためのもの。覚える必要なんてない」 しかもこのマニュアルに対して、パート社員たちなどが改善提案をする。現場の声を店舗運営に反映させる店づくり。ここでも“しまむら流”が発揮されているのだ。
ゲストプロフィール
野中正人
- 野中正人(のなか・まさと)しまむら 代表取締役社長
- 1960年群馬県生まれ。中央大学法学部卒業。
- 1984年しまむら入社。バイヤー、コントローラー、経理部長などを経て、
- 2005年44歳で社長就任。
企業プロフィール
- 株式会社しまむら
- 設立:1931年 島村喜一が創業した島村呉服店を、息子の恒俊が株式会社化。設立:1958年12月
- 店舗としては「しまむら」以外にも「アベイル」「バースデイ」など計1800店舗を展開。
- 従業員:2283人(2013年2月)
- 売上高:4910億9100万円(2013年2月期)
村上龍の
編集
後記
「伝説の会社」だった。これまでのゲストからたびたびその名前を聞き、またいろいろな資料の中で、その卓越した経営がケーススタディとなっていた。実際に野中さんに話をうかがって、わたしの中でその伝説が「確固たる現実」に変化していくのがわかった。その先見性、先進性、合理性は、多くの企業のモデルとなっているが、そのシステムは一朝一夕で真似できるような単純なものではない。よくライバルと比較されるが、決定的な違いは、店長の6割がパート出身という点ではないだろうか。販管費を下げるため、物流をはじめ、ありとあらゆる努力を払うが、何よりも、社員を大切にする。まさに「正真正銘の、超優良企業」である。


















