社長の金言
長いトンネルの先の光明を目指せ
RYU'S EYE
座右の銘
放送内容詳細
コメの常識が変わる!今、大注目の「金芽米(きんめまい)」とは!?
東京・銀座に店舗を構える飲食店「近畿大学水産研究所」。世界初となるクロマグロの完全養殖を成功させた近畿大学が運営しており、天然モノに引けをとらないその味が人気を呼び、連日大賑わいだ。この店は、もちろんマグロがウリではあるが、コメにもこだわっているという。使われているのは「金芽米(きんめまい)」なるもの。この金芽米、「白米よりおいしい」と料理人からも客からも評判が良い。また、東京・丸の内の「タニタ食堂」では、金芽米は、おいしいだけでなく低カロリーという健康面に着目。その存在を知ってすぐに導入を決めた。方々から注目を集めるこのコメを手掛けているのは和歌山に本社を置く東洋ライスだ。もともと精米機メーカーとしてスタートした同社は、その技術を生かし、今やコメそのものの加工販売も行う。トップは、金芽米の生みの親でもある雜賀慶二社長。彼の発想がそのまま商品になることも多々あるという、いわばコメ業界の発明王だ。そんな雜賀率いる東洋ライスが見つめる日本の「コメ」の未来とは。知られざる“コメの総合メーカー”の全貌に迫る。
コメだけではない!野菜もおいしくする東洋ライスの技術力
雜賀は、83歳になった今も社長業と共に技術部長も兼務し、これまで世界初となる技術を用いた製品・商品を数々生み出してきた。例えば、その昔は当たり前であった「コメ袋に小石が混ざっている」という問題を解決した「石抜き機」だ。また、今や定番商品となった「無洗米」も雑賀の発明品。ここ最近では、無洗米を作る際に出る肌ヌカを用いた、有機質肥料「米の精」を生み出し、有機農家からの引き合いが殺到している。雜賀は、「私は経営をしているという意識はない。ただ、儲けるのではなく、技術の創造で世の中に役に立ちたい、という気持ちで会社をやってきた」と言う。
日本のコメ農家を元気に!金芽米で地方活性化
「日本の米は安すぎる。もっと評価され、高く売買されるようになれば農家の意欲も上がる」。雜賀が常日頃から抱く思いだ。今、東洋ライスは、雜賀のこの思いをもとに全国のコメ農家とタッグを組み、新たな取り組みを始めている。鳥取県・若桜町。近年この地では過疎化が進み、コメ農家の数が激減。それに伴い、コメの生産量も減少していた。しかし5年前を境に生産量は右肩上がりに。背景には、東洋ライスがこの地のコメの品質に惚れ込みタニタ食堂の金芽米に採用したことがある。生産者は「全国で自分たちのコメが食べられている」と意欲的になった。また、島根県・安来市では、美しい水に恵まれたこの土地の農家と「無農薬栽培のコメ」の生産をスタート。オーガニック志向の強い海外向けに新たな付加価値を持たせた金芽米を作り、グローバルな販路を開拓していこうというのだ。東洋ライスが目指すのはコメ農家を軸にした地方活性化。コメと共に歩んできた会社は今、新たな一歩を踏み出した。
ゲストプロフィール
雜賀 慶二
- 1934年和歌山県出まれ。中学卒業後、家業の精米機販売・修理に従事。
- 1961年東洋精米機製作所を立ち上げ
- 1963年雑賀技術研究所を設立し会長に就任
- 1985年東洋精米機製作所社長に就任
- 2005年トーヨーライス社長に就任
- 2013年両社を合併し東洋ライスを設立し社長に就任
企業プロフィール
- 設立 1961年
- 従業員数 170名
- 売上高 82億円5200万円(2016年3月期)
- 主な事業 米の加工販売、米加工機器の製造販売
村上龍の
編集
後記
「米や機械の声が聞こえる」と雜賀さんが言って、「ゴールが明確で、現状足りないところを考え抜いているとき、対象が話しかけてくる気がする、小説も同じです」と応じた。職種は違うが、同じく創造者だと思った。今は、技術者の時代だ。情報・知識と、技術が、飛躍的に進化して広く速く伝播するようになり、それらの組み合わせが天文学的に増え、イノベーションが主役になった。だが、雜賀さんは正真正銘の発明家だ。「玄米の色は、実に美しい」誰よりも長く、真剣に米を愛し、常識と闘ってきた人だけが持つ言葉だと思う。


















