放送内容詳細
ニッチ市場を席巻するスギノマシン誕生秘話
スギノマシンの創業は1936年。現社長・杉野の祖父、林平(りんぺい)が蒸気機関の配管を清掃するチューブクリーナーを日本で初めて製品化したのがきっかけ。当時のチューブクリーナーは輸入品で価格も高価だったことから、安価で高品質な林平の製品は清掃員の間で人気となった。そんな小さな町工場を世界に誇る⼀大産業機械メーカーに押し上げたのが、林平の息子・太加良(たから)。超高圧水でモノを切るウォータージェットカッタを開発し、ものづくりに関わるあらゆる工程を機械化していった。そんなスギノマシンに2001年に入社した現社長の杉野も、それまでの技術を生かした画期的な製品を生み出していた。それが鉄の5倍の強度を持ちながらも、重さはわずか5分の1というセルロースナノファイバー。この素材の開発で新たな顧客を開拓することに成功したのだ。
優秀な人材の県外流出を食い止める
昨年、富山県の総人口は100万人を割り込んだ。その減少率は1%と全国でも突出して多い。その原因のひとつが働く環境の減少による転出超過。こうした問題の解決のためスギノマシンでは、県内の優秀な学生の取り込みにも力を入れている。県内の高等専門学校と連携し、社員が講師となり特別授業を⾏ったり、1週間のインターンを実施し、ものづくりの魅力をアピール。こうした取り組みで優秀な人材の受け皿となっているのだ。
ゲストプロフィール
杉野 岳
- 1973年富山県 生まれ
- 1997年京都大学卒業
- 1999年豊田工機(現ジェイテクト)入社
- 2001年スギノマシン入社
- 2019年副社長就任
- 2025年社長就任
企業プロフィール
- 会社名:スギノマシン
- 創業:1936年
- 所在:富山県滑川市栗山2880番地
- 従業員数:1440名(グループ全体)
- 売上:314 億円(グループ連結)
村上龍の
編集
後記
細身の人だった。毎日の通勤に自転車を使っていて、往復に3時間かかるらしい。「どんどん距離が長くなるんです」マニアックな人だなと思った。1955年ごろ、米軍の洋書にあったドイツ語の論文、第2次世界大戦中に雲の中を飛ぶ戦闘機が、ネズミにかじられたように削れた写真が載っていた。水で金属が削れるなら、自在に切ることもできるのでは、と二代目は考えた。水による超高圧の切断装置を作り、それを富山県で作り、常時取引する企業は内外に5000社という会社に成長する。


















