日経スペシャル ガイアの夜明け

毎週火曜日 10時 ~1054
テレビ東京系にて放送中

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2019115 放送 第848

"あなたのゴミ"その行方~迫る!「プラスチック危機」~

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 プラスチックが大量生産・大量消費されるようになって約半世紀。軽くて丈夫、安価なことから、いまや私たちの生活に欠かせない存在となっている。しかし近年、レジ袋やペットボトルなどの使い捨てプラスチックごみによる海洋汚染が深刻化。一方、これまで世界のプラスチックごみを資源として受け入れていた中国が国内の環境汚染を理由に輸入を禁止。いま、行き場を失った「廃プラスチック」が世界中にあふれている。番組では、中国禁輸による廃プラ問題、深刻化する海洋汚染の実態に迫るとともに、加速する「脱プラスチック」の行方を追う。

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放送内容詳細

行き場を失った廃プラ…「損失は年間1億円」国内業者の悲鳴 東港金属(東京・大田区)

 1980年代以降、日本や米国、欧州などが処理しきれない「廃プラスチック」の受け入れを拡大してきた中国。そのリサイクルは、原料からプラスチックを生産するよりはるかに安上がりで、国の経済成長を支えてきた。一方、日本や欧米諸国にとっても、中国は都合のよい「ごみ捨て場」だった。しかし、ついにそのツケがまわってきた。中国国内で廃プラによる環境汚染が社会問題に発展。2017年12月末、中国政府はついに廃プラ輸入禁止に踏み切ったのだ。最盛期(2012年)には世界の廃プラ輸入量の半分にあたる約900万トンを受け入れてきた中国。突然の政策転換で世界各地にはいま、行き場を失った廃プラがあふれている。
輸出の9割以上を中国に依存(2012年)してきた日本への影響も深刻だ。「もう限界…」。そう語るのは東京都大田区の京浜島工業団地で中間処理業を営む東港金属の福田隆社長(44)だ。東港金属では、オフィスや小売店などから出る廃プラを受け入れ、減容(容積を小さくする)や選別(再利用できるものを取り分ける)といった中間処理を施し、月に200トン、中国のリサイクル業者に販売してきた。しかし、今回の輸入禁止を受け、200トンのうち30トンは国内のリサイクル業者にまわすことができたが、残りの170トンは手つかずのまま。中国への販売価格は1トンあたり約2万円。月にして約340万円の売り上げが飛んだ。
悲劇はそればかりではない。現状をよそに工場に運び込まれる廃プラの量は1日トラック約300台分。もはや敷地内に保管する場所を確保できない。受け入れ基準を超えた保管は廃棄物処理法で禁止されているため、残された道は焼却処分だが、もちろんタダではない。1トンあたりの焼却費用は約3万円で、170トンだと約510万円。先述の340万円の売り上げ減とあわせると、月に約850万円、年間にして1億円もの損失となる。「我々のような中小企業にとっては死活問題」と福田社長はため息をもらす。
このような状態が続けば、廃プラ問題は人々の身近な生活にも迫る。ごみが捨てられない状況に陥った時、どれほど大変なことになるか…。福田社長は、「脱中国依存」に向け、新たな一手に打って出る。

深刻化する海洋汚染で「脱プラ」加速  スターバックス コーヒー ジャパン(東京・品川区)

中国の禁輸の他に、プラスチックは今、もうひとつの問題に直面している。「マイクロプラスチック汚染」だ。マイクロプラスチックとは海に流れ出たレジ袋やペットボトルなどが紫外線や波の力で細かく砕けたもの。この直径5ミリ以下の微細なプラスチックは有害な化学物質を吸着しやすく、食物連鎖を通じて生態系や人間の健康に悪影響を及ぼすことが懸念されている。こうした事態を重く見たコーヒーチェーン世界最大手のスターバックスは2018年7月、2020年までに世界の全店舗(約3万店)でプラスチック製の使い捨てストローの廃止を発表した。
その決定を受け、スターバックスコーヒージャパンも「脱プラ」に動き出した。プロジェクトの中心は、入社18年目、資材購買チームのマネージャー、林山美樹さん。基本的には、ストローを使わずに直接、口につけて飲めるようにリッド(蓋)の形状を変更する方針だが、人気の「フラペチーノ」などはストローなしで飲むのは難しい。そこで、プラスチックに代わる素材の検討が始まった。社内のラボでは、バイオマスプラスチック、生分解性プラスチックなど様々な素材をテスト。しかし、コスト面などクリアすべき課題は多い。従来のプラスチック製ストローは1本あたり1円程度だが、代替品はその10倍近くに跳ね上がることもあると言われている。「“高くてもいいから、いいことをやっていきます”では、ビジネスとして継続していくことは難しい」と林山さん。一方で、プラごみのリサイクルの実験も開始。これまで大半が焼却されていたストローやカップを、店舗の備品などに再生利用しようという初めての試みだ。目指すは「社会貢献」と「ビジネス」の両立。果たして、その行方はー。

今週のピックアップ曲 ― あの場面でかかっていた名曲は何? ―

アーティスト Craig Armstrong
曲名 Hanami
アルバム Sun on You

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本編4分19秒。
3年前に撮影されたプラスチックで苦しむ亀の映像。
深刻化する海洋汚染に歯止めをかけようと、各社が今、脱プラスチックに向けて動き出している。

このシーンで使用している曲は「Hanami」
スコットランドの作曲家、クレイグ・アームストロング氏によるアルバム「Sun on You」に収録されている。

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