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2022年6月24日 放送 第1020回
地方創生の切り札!『道の駅』のいま~勝ち組と負け組 明暗を分けるのは…~ガイアが見つめた20年 第3弾

今やすっかり観光の名所として定着した「道の駅」。もとは一般道での休憩施設として1993年に103か所からスタートした。その後、地域の情報発信を目的とし、特産物の直売や宿泊施設などを備えた「地方創生の切り札」として急速に拡大。今や1194ヵ所(2022年2月現在)の道の駅が全国に作られている。しかし乱立による競争激化で安定的な来場客の確保が難しくなり、「道の駅」の約3割が赤字運営といわれ、事業主体である自治体の力量がいま問われている。果たしてブームの「道の駅」は「地方創生」の拠点と成り得たのか。これまで幾度となく道の駅の"進化"を見届けてきた「ガイアの夜明け」が、番組20周年を期にあらためて果たしてきた成果と課題を浮き彫りにする。
放送内容詳細
東京から1時間 一大観光スポットになった「道の駅」

千葉県の房総半島に位置する安房郡鋸南町。のどかな自然が広がる漁師町に人気の道の駅がある。年間の来客数は100万人、休日には観光バスも乗り付けるほど。人気の秘密は、小学校の校舎をそのまま活かした施設、その名も「道の駅 保田小学校」。入り口には二宮金次郎像が置かれ、体育館は地元農家が作った新鮮野菜が並ぶ直売所となっている。さらに「里山食堂」では昔なつかしいブリキの食器で給食メニューが味わえると大人気。大人は懐かしく、子どもは楽しい様々な仕掛けが満載。中でも最大の魅力は、教室を改装した宿泊施設。黒板や教壇など教室の雰囲気をそのまま残した非日常での宿泊体験が楽しくて、リピーターになる家族連れも多いという。案内人の松下奈緒が訪れると、道の駅だけが賑わうのではなく、集客して街に人を送り込むという新たな戦略が見えてきた。
勝ち組の新戦略 残った食材で人気PB商品に!?

福岡県宗像市、九州地方でN01の売上げを誇る「道の駅むなかた」。年間の来館者数は約150万人、年間売上は約16億。その売りは玄界灘の新鮮な魚介類。9年前にガイアのカメラが見た「むなかた」は、開店と同時に客がなだれ込み、鮮魚は並べるそばから次々と売れていく、そんな衝撃的な光景を収めていた。それが今は・・・。さらに、客が来ること知った漁師たちは、漁船で神経抜きや血抜きをするなど魚により付加価値をつけ強気の価格で販売。9年前に40人だったが漁師が、今では120人と3倍に増え、地元漁師たちの生活を劇的に変えた。そんな「道の駅むなかた」は、まだまだ攻めの手を緩めてはいない。新たに取り組んでいるのが「PB商品の開発」だ。 去年の売り上げはPB商品だけで5000万円。コロナ禍の客数減を補う役割も果たしている。実はこのPB商品の開発はもともとシケ時の品不足と豊漁時のフードロスをなくす目的で始めたもので、地元の漁師の生活をさらに安定させる目的もあった。今回、地元の名産の鯛を使った新商品開発の現場を追った。
赤字経営の道の駅…再生請け負人に密着!

活況を呈する「道の駅」。その一方でひっそりと役割を終えた「道の駅」もある。北海道の山間にある「フォーレスト276大滝」は赤字運営により経営破綻。地方創生の切り札ともてはやされる道の駅も、収支が合わなければ容赦なく切り捨てられるのが現実だ。そんな中、北海道の南部に位置する海と温泉の町、鹿部町に一人の男が・・“道の駅、再生請負人”と呼ばれる株式会社シカケの金山宏樹社長だ金山さんには「改革を成功に導くある法則」がある。それは、道の駅の特徴を探り、見せ方を変え、名物を作り、高価格帯の商品を投入しで来客数と売上げを伸ばすというもの。さらに道の駅が「ふるさと納税事業」を手掛ける事で、地域と密につながり、その収益で道の駅の設備投資と経営基盤を固めることができるという。この手法でわずか2年でV字回復。そしていま、金山さんのもとには、新たな再生の依頼が舞い込んでいた。宮崎県小林市にある「道の駅ゆーぱるのじり」。レストランだけでなく、入浴、宿泊施設を備えた全国でも珍しい道の駅だが、ゴールデンウィークでも閑古鳥が鳴いている状態。金山さんはどんな手法で立て直しを図るのか・・・。
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最近、「ガイアの夜明け」に出演できると持ちかけて、多額の金銭を要求する業者があるとの情報が寄せられました。
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