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2026年7月3日 放送 第1223回
国産小麦でチョコクロを!〜サンマルク 農業に挑む〜
2025年9月11日。熊本県庁で行われた記者会見で、外食チェーン大手サンマルクホールディングスの藤川祐樹社長は農事業への参入を発表した。700ヘクタール以上の国営農地を整備している熊本県宇城市と協定を結んだのだ。きっかけは、ロシアによるウクライナ侵攻の影響による小麦価格の高騰だった。日本の小麦の自給率は15%ほどと低く、世界情勢の動向に大きく左右される。年間3000トンの小麦を消費するサンマルクH Dも小麦は輸入頼みの状況。もし小麦が輸入できない事態となれば、運営するカフェやレストランで、看板商品の「チョコクロ」など、数々のメニューを提供できない事態に陥りかねない。強い危機感を抱いた藤川社長は新たに農業法人「サンマルクファーム」を設立。子会社で小麦を生産し、それをサンマルクHD傘下の飲食店チェーンが消費するやり方で安定した食材調達と、持続可能な農事業経営という二兎を追う。小麦の生産から製粉、ブランディングまでを一貫して行い、地域の名産物にしたいとも考えている。初年度は、国営農地内に土地を所有する地権者や農家から水田を借りて、その裏作として小麦を生産する。農家の高齢化や後継者不足により、米は育てていても、小麦の裏作までは手が回らない農家が多いからだ。将来的には、その小麦を「チョコクロ」にも使いたい考えだ。地元の農家とウィンウィンのプロジェクトに見えるが、サンマルクファームが借りることができた農地は初年度の目標10ヘクタールには届かず、6.5ヘクタールにとどまった。農業は規模が大きい方が作業効率が上がり、収益化しやすい。だからこそ広大な水田がまとまっている宇城市で農事業への参入を決めたのだが、なぜ農地は思ったほど集まらないのか?また新たに設立された「サンマルクファーム」のメンバーはわずか2人。AIを活用した先進的な農業を目指している。しかし、地域の農家からは、小麦の栽培にも懐疑的な視線を向けられている。サンマルクの挑戦は、企業の参入による持続可能な農業のモデルケースとなり得るのか?そして、チョコクロに使えるような小麦は育つのか?初めての小麦生産プロジェクトに独占密着した。
内容詳細
サンマルクファーム、2人のメンバーの挑戦
サンマルクが小麦を生産する熊本・宇城市に送り込まれたのは、農業歴16年の原田悠士さん。これまで別の農業法人での勤務や、個人農園の運営を経験し、企業が参入する形での新しい農業を模索してきた。もう1人は農業高校の教師だった佐藤駿樹さん。佐藤さんは農業の実務経験はなく、農機具の扱いにも慣れていない。サンマルクの農業参入を任された2人は、最新のAIツールなどを活用して、先進的な農業を目指す。果たして初年度から無事に小麦を育てることができるのか?そして、地元の農家から借りた水田を期限までに、問題なく返却できるのか?
地域農家の本音と、日本の農業の課題
日本の耕作地の実に半分が水田で、そのうちの8割以上が3ヘクタール以下の土地で農業を営む小規模農家だ。農業は規模が小さいほど儲かりにくい。それでも、耕作を放棄してしまうと、隣の田畑に迷惑をかけてしまう。そのような消極的な理由で農家を続けている人も多い。水田の裏作としての小麦の生産も、助成金があるのに、利益は出にくい状況だという。サンマルクファームは熊本・宇城市で借りられる水田を増やし、今後も農事業を拡大していきたい考えだ。地元の農家に向けた説明会を何度も実施するほか、農家の一軒一軒を訪問し、水田を借してくれるように交渉する。だが、地域の農家には、企業の農業参入に対する根深い不信感があることも分かってきた。果たして、地域の農家の理解を得て、サンマルクは農事業を継続し、拡大していくことができるのか?農業参入の苦闘に密着すると、日本の農業の課題が見えてきた。
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2025年4月28日










