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2024年5月31日(金)放送 第1117回

医療崩壊を防げ!~救える命を守る~

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建設業界や物流業界で進んでいる「働き方改革」。それが、長時間労働が当たり前だった医療業界にも広がっている。大学病院などに勤務する医師らが対象で、これまで無制限だった時間外労働に、年間960時間の上限が設けられる。ただ、医療現場は生死の瀬戸際にある患者も運ばれてくる、いわば「命の砦」。救える命は何としても救わなければならない。医師たちはいかにして、この逆風に立ち向かうのか、その最前線に迫る。

内容詳細

「働き方改革」前夜 ある救急クリニックの危惧

埼玉県にある川越救急クリニック。午後4時から10時まで診察を行う民間のクリニックで、救急車は24時間受け付けている。今、全国的にみても特に救急救命の現場では医師が不足。とりわけ埼玉県はかねてから救急医療体制の脆弱性が指摘されていた。そこで2010年、全国的にも珍しい個人経営の救急クリニックを開業したのが、院長である上原淳医師だ。取材をしている最中、特に深夜になると、他の病院で受け入れできなかった救急車が次々とやってくる。骨折や椎間板ヘルニア、さらにはトラックで横転して負傷したドライバーなど、様々な患者を診ていく上原医師。働き方改革によって「日本の医療全体が縮小するのではないか」と懸念していた。

“命の砦”に密着! 医師の残業規制どう乗り越える?

福島県立医科大学附属病院は、39の診療科、778床の施設を有する県内の中核病院だ。高度救命救急センターやICU、HCUといった高度治療が可能な設備がそろい、救急車やドクターヘリで運び込まれる患者たちにも24時間体制で対応している、まさに“命の砦”だ。この大学では医師の「働き方改革」を見据えて「アクション・プラン」を練ってきた。その1つが「タスクシフト」。従来は医師にしかできなかった医療行為を、看護師も行えるよう研修したりして、医師の負担を分散させてきた。その結果、完全なシフト制で医療行為を24時間行える体制を構築させた。

コロナ禍で一躍有名に…ファストドクターが挑む“医師不足問題”

新型コロナウイルスが猛威を振るっていた時期、防護服に身を包んで往診する医師たちの姿が度々テレビで報じられた。東京・恵比寿にオフィスを構えるファストドクターだ。実は、ファストドクターが担当しているのは往診だけではない。パソコンやタブレットを使い、急な発熱や体調不良に対応するオンライン診療も大きな事業の柱となっている。働き方改革で全国的に医療に携わる人材が減っていくのを見据えて、登録する医師も増員させてきた。地域医療に綻びが出始めてる中、同社のオンライン診療がこれを埋めるなど、活躍の場を広げていた。

絶対に止められない高度救急救命 未来のリスクに挑むファストドクター

4月、ファストドクターのオンライン診療導入を推し進めている小出雄大さんの姿が福島県にあった。向かったのは福島県立医科大学付属病院。働き方改革に前もって対応してきた福島医大でも、ある不安があるという。それは、救急車の不要な要請。特に高齢者施設からの救急車要請が多く、中にはそこまで重症ではない患者も運ばれてくるケースも…将来的に高度救急の病床をひっ迫する恐れがあると懸念していた。そこで福島医大は福島市と共に、軽症、中等症、そして重症を選別する「トリアージ」の機能も担うことができる、ファストドクターのオンライン診療を高齢者施設へ導入してみたいと相談を持ちかけたのだ。座右の銘が「Go現場」だという小出さんは、打ち合わせが終わるや否や、各高齢者施設に試験的な導入をもちかけるため動き始める。ところが、現場を回って説明を続けたものの、オンライン診療に良い印象を持っていない施設が多く、思うように理解を得られない。小出さんの奮闘は、命の砦を脅かすリスクを排除できるのか?

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