山口千秋さん・76歳。彼が1978年に設立した、分析機器メーカー「センシュー科学」が今年倒産した。2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智さんの研究を分析機器で支えた会社だ。ただ、業績は赤字で、3億円の債務も抱えていた。さらに、後継者がいないことに加えて、山口さんを悩ませていたのが妻の認知症。山口さんは妻の介護に専念するため、会社を手放すことを決断。「M&Aが終わり、これからは介護に専念できる・・・」しかし、それが地獄の始まりだった。2022年にM&A仲介会社「ペアキャピタル」のマッチングで売却先に決まったのは「ルシアンホールディングス」という投資会社。しかし、売却後、約束されていた連帯保証の解除が行われず・・・。売却前、会社の口座には運転資金など6000万円ほど残っていたが、売却の翌日から資金がルシアン側に流出していく。その結果、センシュー科学は、今年1月に2度目の不渡りを出して倒産。山口さん自身の銀行口座も凍結され、長年住んできた家も手放さざるを得ない状況。「ルシアンは当然許せない。が、こんないい加減な会社を紹介した仲介会社も許せない」と憤りを隠さない。
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2024年10月4日(金)放送 第1134回
企業買収に潜む"詐欺師"
超高齢化社会を迎えた日本。多くの中小企業の課題となっているのが後継者不足だ。そこで、活発になっているのが合併や買収といった手法、いわゆる「M&A」で事業を引き継ぐ動き。成功例も多くある一方で、買収した企業から資金だけを抜き取って失踪する"悪質な会社"も存在する。さらに事業を売却したい会社の経営者に、そうした悪質な会社を"マッチング"させて、売り手の企業に被害を与えるきっかけとなった仲介会社も。いま舞台裏で何が起きているのか・・・。
内容詳細
“ノーベル賞研究”を支えた会社が“M&A詐欺”の被害に
企業買収に潜む詐欺!?・・・そのアジトで何が?幹部を直撃!
2021年以降、10社以上のM&A仲介会社を通じて、30社以上を買収していた「ルシアンホールディングス」。一部の買収先では多額の現預金が流出、資金繰りの悪化で窮地に追い込まれた会社も少なくない。”M&A詐欺”を仕掛けていたルシアンのアジトにガイアのカメラが入った。現役の幹部であるF氏・30歳。ルシアンを率いていた社長のヒロタ氏と取締役のカタヤマ氏の元で、実情を詳しく知らされないままに、“M&A詐欺”の片棒を担いでいたという。買収した企業の社長をさせられていた上に、買収先企業の連帯保証人になっていたFさん。オフィス内には監視カメラが張り巡らされ、逃げることが許されない中での業務が続いたという。しかし、去年3月に買収先とルシアンHDの資金状況を把握し、その異常さに気がついたという。ヒロタ、カタヤマ両氏とは連絡が取れないままというF氏。そのF氏の元には、催促状や内容証明郵便、裁判所からの通知が山ほど・・・3億円の債務を1人で背負う形となったF氏には、まだ生まれたばかりの小さな子供もいるなか、生活は困窮を極めている。
事業承継のカギを握るM&A
後継者のいない売り手企業と、成長戦略として買収後の相乗効果を描く買い手企業とのマッチングに力を入れてきたM&A仲介会社。国もM&Aを後押ししてきた。超高齢化社会の日本、多くの成功例は中小企業の事業承継にとっての光になりつつある。その一方で、トラブルに発展するケースが発生していることを受け、国や協会も悪質な事案に対応するため動き出した。
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2025年4月28日










