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2015年6月9日放送
富本憲吉の飾箱
| 鑑定依頼人 | 葦原弘平さん |
|---|---|
| 鑑定士 | 中島誠之助 |
| ジャンル | 焼き物・茶道具 |
| 本人評価額 | ¥ 1,000,000 |
| エピソード | 趣味は筋トレ。6年前からスポーツジムに通い始め平日は毎日2時間みっちりと汗を流す。お宝は40年程前、懇意にしていた大学教授から譲って貰ったもの。その方とは親子のように付き合っており、度々家に招かれてはご馳走してもらっていた。そんなある日、たまたまこのお宝を見せられ一目惚れ。譲って欲しいとお願いしたのだが「君のような若者が持つ物じゃない」と断られてしまった。しかしそれでも諦めきれず、何度もお願いすると、ついに譲ると言ってくれた。そこで当時の給与3ヶ月分をお礼として支払った。 |
本物に間違いない。底の裏に書かれた銘を見ると、「富」という字の“うかんむり”が漢数字の「九」のようになっている。ここから昭和19年の制作ということがわかる。昭和19年というと戦争が激しくなり空襲が度々あるので、富本は飛騨高山に疎開している。そのため依頼品は東京時代最後の作品ということになる。それは形にも表れており、東京時代は飾り箱を作る時は土の塊の中をへらでえぐり、削り出して形を作っている。これが晩年になると型打成型といって、板を作りそれを起こしていって八角や六角の箱をつくるようになる。依頼品は外側の文様と内側の文様が異なる。蓋を開けた時にはっとするような美意識にあふれている。線の描き方や菱型の文様が不規則でぎこちない。これは一筆一筆情熱を込めて描いているから。偽物は定規やコンパスを使ってこの文様を描くため一見きれいだが緊張感に欠ける。箱がまた貴重で、箱書きにある元の持ち主今村荒男という人物は結核の診療に尽くしてBCGを普及させた内科学者。昭和38年6月8日、富本の臨終に際して最後の脈をとった人物でもある。奇しくも友情にあふれた品といえる。
※当番組の鑑定結果は独自の見解に基づいたものです。 ※サイトのデータは、2010年1月放送回からのものです。
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