【ACL】神戸 4強入りの戦いへ FW飯野七聖「チームの雰囲気も状態もすごくいい」

ヴィッセル神戸・飯野七聖 Photo by Kenta Harada_Getty Images
アジアクラブのトップを決めるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝トーナメント1回戦が8月18日と19日に埼玉で行われ、ヴィッセル神戸と浦和レッズがそれぞれインパクトのある好パフォーマンスでベスト8に進出。
22日の準々決勝では神戸は韓国の全北現代モータースと、4強入りをかけて対戦する。
2020年大会以来の4強入りへ
「今、チームの雰囲気も状態もすごくいい」
マリノスとの18日の16強対決で前半7分の先制点を決め、前半31分のPKでの2点目のお膳立てをしてチームの3-2勝利に貢献したヴィッセル神戸・FW飯野七聖選手は、準々決勝の前日会見でそう言って充実感を漂わせた。
飯野選手は7月半ばに移籍加入したが、国内公式戦6試合を経て周囲の選手との連携も滑らかで、チームはFW汰木康也選手やDF酒井高徳選手を中心とした左サイドだけでなく、右サイドでの飯野選手の仕掛けという新たなオプションを手にした。マリノス戦でプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出されたMF山口蛍選手の攻撃参加も効果的で、チームの攻撃に厚みが増した。
また、マリノス戦で光ったのが相手へのプレスで、ボールを奪って素早く攻撃に転じるプレーをチーム全体で徹底。前半7分の先制は、汰木選手が鋭い寄せで相手ボールを奪ったところからFW飯野七聖選手へつなぎ、パスを受けた飯野選手がドリブルで持ち上がって相手GKの動きを見て冷静に右足で決めた。
前半31分に1-1の均衡を破った場面も飯野選手のプレスバックが起点。そこから前線のFW大迫勇也選手へフィード。日本代表ストライカーが送ったゴール前のパスを受けて佐々木大樹選手がシュートを狙い、相手のハンドを誘ってPKを獲得した。これを佐々木選手が決めて2-1とした。
後半は神戸が少しペースを落とし、マリノスが反撃に出たが、80分にはペナルティエリア深くからの山口選手の折り返しに交代出場のFW小田裕太郎選手が合わせて3-1とした。
マリノスはFW仲川輝人選手が切れのあるプレーを見せて前半10分にはFW西村拓真選手の同点ゴールを演出。FWレオ・セアラ選手やFWエウベル選手がゴールに迫ったが、神戸新加入のDFマテウス・トゥーレル選手が素早い対応を見せるなど守備陣の奮闘に抑えられた。
再びの得点は試合終了間際に、後半交代出場のFWアンデルソン・ロペス選手がエウベル選手とのコンビネーションで決めたのみに抑えられ、前回2020年大会と同じ16強での敗退。一方の神戸は、負傷の影響が残るMFアンドレス・イニエスタ選手をベンチに置いたまま、8強進出を決めた。
神戸の山口選手は「チームとしてコンパクトに戦って、攻守にハードワークできたことが勝因」と振り返り、契約解除となったミゲル・アンヘル・ロティーナ監督に代わって6月末から指揮を執る吉田孝行監督も、「前に行く姿勢を最後まで続けて戦ってくれた。ある程度プラン通りにいった」と胸を張り、チームのパフォーマンスには手ごたえを覚えている。
この好調を次の試合でも継続できれば、2020年大会以来の4強入りが見えてくる。
神戸が22日の埼玉スタジアムでの準々決勝第1試合で対戦するのは、韓国強豪の全北現代だ。韓国勢対決となった18日のラウンド16で大邱FCと対戦し、延長2-1で競り勝っての2年連続での8強入りを決めた。
2006年、2016年に優勝したチームとはメンバー構成も異なるが、Kリーグでは5連覇中で現在もリーグ2位につけている。FWグスタボ選手、FWモドゥ・バロウ選手ら外国籍選手をはじめ、新潟でプレー経験のあるDFキム・ジンス選手やMFペク・スンホ選手ら韓国代表選手も多い。
神戸は全北とはこれが初顔合わせ。だが、前回2020年大会の準々決勝で水原三星ブルーウィングスに延長PKで競り勝ったものの、準決勝では蔚山現代に延長戦で敗れている。
吉田監督は「外国人選手を含めて前線に個のある選手がいて、ボランチにもいい選手がいる」と警戒しながら、「チームには前回悔しい思いをした選手がいる。相手は強いがクラブとしてリベンジしたい」とコメント。
飯野選手も「相手はすごく力のあるチームなので簡単な試合にはならないと思うが、自分たちのやるべきことに目を向けて全力で臨みたい」と意気込んでいる。
勝者は8月25日の東地区準決勝へ進出する。
取材・文:木ノ原 句望