サッカー2023年女子W杯招致撤退 東京五輪延期で変わった流れ

サッカー

2020.6.23

    aflo_116214808.jpg
    2019 MS&ADカップ 2023FIFA女子W杯招致をアピール 写真:JFA/アフロ

     日本サッカー協会は6月22日、招致を目指していた2023年女子ワールドカップから撤退を表明。新型コロナウィルス感染拡大による東京オリンピックの1年延期などが影響して劣勢となり、開催地決定まで3日というタイミングで「苦渋の決断」となった。

     日本の女子サッカー発展の起爆剤として期待されていた女子ワールドカップを2023年の日本開催は、夢半ばで諦めることになった。

    【動画】東京ヴェルディ・大久保嘉人、ピッチ外で見せる"子煩悩パパの顔"とは

     「苦渋の決断をせざるを得なかった。残念で仕方がない」と日本サッカー協会の田嶋幸三会長は話し、「潮目になったのは東京オリンピックの1年延期」と分析した。

     U-23代表で戦う男子と違い、女子のオリンピックサッカーは年齢制限がない。このため、女子ではワールドカップと同様に五輪も最高カテゴリーの大会になるが、当初今年7月に予定されていたオリンピックが新型コロナウィルス感染流行の影響で1年延びたことで、2023年ワールドカップとの期間は2年に短縮された。

     これにより、3月上旬のUEFA(欧州サッカー連盟)総会でプレゼンによる招致活動を行ったときには田嶋会長が「非常に感触はよかった。支持してくれる人はかなり多い」と感じていた流れも大きく変調。「短期間に同じ国でやるのかというネガティブな雰囲気が蔓延し始めた」と説明した。

     FIFAは当初から2023年大会をワールドカップの開催歴のない地域で行うことを望んでいた。その点で、2002年に韓国との共催で男子最高峰の大会を開催した日本には不利。しかも、FIFAは今後の大会開催の可能性を広げるとして、近年は共催を歓迎する方向に変わっている。その点でも、共催で立候補しているオーストラリア・ニュージーランドが有利と見られていた。

     それでも、日本は各大陸連盟の総会へ出向いてプレゼンを行い、投票権を持つFIFAカウンシルメンバーに説明を繰り返すことで、ギャップを埋めて挽回できると見ていたが、感染が世界的に流行。各国で渡航制限措置がとられ、スポーツの大会のみならず総会などの会議も延期や中止が相次いだ。コロナ禍で、日本は計画していた終盤の追い込みもできなかった。


    取材・文:木ノ原句望