【クセ強名馬】”スイープトウショウ” 前代未聞の調教拒否!?

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2022.5.18

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    スイープトウショウ 写真:山根英一/アフロ

    競馬界を彩る「クセ馬」たち。

    レース中に逸走して、場内をどよめかしながらも2着に食い込んだオルフェーヴルをはじめ、レース前にくるくる旋回するのがルーティンだったハクサンムーン。

    直線を向くと外へ外へと進路を取って最後は外ラチ沿いを走って先頭でゴールしたエイシンヒカリ&リフレイムなど、テレビ東京スポーツYouTubeチャンネル「競馬大好きママ のスナック美馬女 #5クセ強」の動画内では各ゲストがそれぞれ思い入れのある癖馬たちを紹介してくれた。

    しかし、競馬界の歴史を紐解くと彼らに勝るとも劣らないクセを持つ馬たちがまだまだいる。

    そこで今回は動画内で紹介しきれなかった「稀代のクセ馬たち」を紹介。

    ■スイープトウショウ

    競走馬にとって調教は必要不可欠なものだが、それを拒否し続けた馬として話題になったのがスイープトウショウである。

    3歳時にチューリップ賞(GIII)、秋華賞(GI)、エリザベス女王杯(GI)と1年に3回も枠入り不良(枠に入らないため、レース時間が遅延してしまう行為)を起こしたことで気難しい性格の馬と知られるようになったが、鶴留明雄調教師からしたら「これはまだ序の口」といったところだという。

    スイープトウショウのクセの強さが最も表れていたのは調教。

    自分が納得しないと馬場にすら入らないという頑固さがアダになり、例えば坂路を1本上るだけでもスタート地点に行くまででも一苦労したという。

    やっとの思いでスタート地点まで行っても、5分以上立ち往生するのもザラで、当時の栗東トレーニングセンターでは調教を拒否して立ち往生を繰り返すスイープトウショウを「通例」「風物詩」と評され、時に新聞ネタになることもあった。

    馬場入りを嫌がって予定していた調教メニューを消化しきれないままレースを迎えることもしばしばだったが、それでもGIで3勝を挙げたのだから予定通りに調教メニューをこなすことができたらどれだけの成績を残していたかと思わせる。

    通常、この手のクセは成長とともに多少改善していくものだが、スイープトウショウの場合は生涯ずっとクセが続き、引退レースとなったエリザベス女王杯直前の坂路調教では50分もスタート地点で立ち往生して、ようやく追い切ったという"らしさ"を見せた。

    ■文/福嶌弘