【皐月賞】ミュージアムマイルが戴冠!間違いなく走った大本命馬を交わした 雷の一撃

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2025.4.21

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    J.モレイラ騎手騎乗のミュージアムマイルが優勝(c)SANKEI

    第85回皐月賞(GI)が20日に中山競馬場(芝2,000m)で行われ、J.モレイラ騎手騎乗の3番人気ミュージアムマイルが優勝。

    圧倒的1番人気だったクロワデュノールは2着。3着にマスカレードボールが入った。勝ち時計は1分57秒0。

    第85回皐月賞回顧

    「まさか、こんなに切れる馬だったとは......」。今年の皐月賞の最後の直線、鮮やかに疾走するミュージアムマイルの姿を見て、こう呟いた方も多いだろう。

    朝日杯FSで2着に入るなど、ミュージアムマイルに力があることはわかっている。

    しかし、ここまで3戦無敗、単勝1.5倍に支持された断トツ人気のクロワデュノールに1馬身半もの差を付けて突き抜けるとは、誰もが予想外だったのはないだろうか。

    さかのぼること1ヶ月前。ミュージアムマイルは年明け緒戦として選んだ弥生賞で1番人気に支持されるも4着に敗れた。

    朝日杯FS当時と比べると馬体もプラス8キロと余裕残しで臨み、普段以上に力の要る稍重馬場だったことも影響したというが、それまでのレース振りを考えるとやや物足りなく映ったのは間違いない。

    そうして迎えた皐月賞。ミュージアムマイルは馬体を絞り、弥生賞からはマイナス2キロとなる500キロ。

    パドックに姿を現した時も500キロある馬とは思えないほどシャープに映り、皐月賞に向けて仕上げてきたことがうかがえた。

    しかし、すぐ前を歩くクロワデュノールも同じ500キロという馬体で現れたが、太目には全く見せず、堂々たる闊歩を見せていた。

    その姿を見た多くのファンはこう思ったことだろう。「クロワデュノールで決まりだ」と。

    実際、単勝オッズはパドックに各馬が現れたころから再び落ち始め、最終的には1.5倍という人気にまで推されていた。

    歴代の皐月賞で単勝1倍台に推された馬は[5・0・1・1]。中でも単勝1.5倍以下に推された4頭は全勝とクロワデュノールの皐月賞制覇はもはや確定とも言っていいレベルに。

    だからこそ、スターホースの一挙手一投足から目を離さないとばかりに凝視するファンはレースが近づくにつれて増えていった。

    曇り空の中、皐月賞のスタートが刻一刻と近づいてくる。クロワデュノールはもちろん、エントリーした18頭はすべてスムーズにゲートに入り、スタートが切られた。

    18頭の中で出遅れる馬はなく、キレイなスタートを切った。その中で先頭を伺っていったのはジュタ、ジーティーアダマンにピコチャンブラック。

    クロワデュノールはその3頭を見ながらの4番手という位置取りを選択し、ミュージアムマイルはそれよりも少し後ろ、中団の位置に付けていた。

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    向こう正面に入り、2コーナーをカーブすると馬群はやや縦長に。ここでハロン語とのタイムは12秒台に落ち着きだしたが、この予定調和をぶち壊しにやってきたのが弥生賞勝ち馬のファウストラーゼンだった。

    それまで最後方にいたファウストラーゼンは800mの標識を過ぎたころ辺りから一気に仕掛けるマクリを打って出る。

    ホープフルSでも弥生賞でも見せたこの馬の最大の武器である持続力のある末脚を生かすのであれば、これしかないと言わんばかりに杉原誠人はグングンと押し上げていく。

    これにつられるようにヴィンセンシオも上がっていったことでペースが落ち着かず1000mの通過タイムは59秒3という平均ペースで進んでいた。

    ファウストラーゼンの奇襲をホープフルSで経験していたクロワデュノールからしたら驚くことはひとつもない。

    4~5番手からポジションそのものは下げたが、4コーナーでは6番手に付けていつ動いても対応できるところに北村友一はパートナーを付けた。

    迎えた4コーナーから最後の直線への立ち上がり。馬群を完全にマクりきったファウストラーゼンが後続を突き放すべく最後のひと絞り、踏ん張ろうとするところを風のようにやってきたのがクロワデュノールだった。

    残り200mを過ぎたところで北村友一から左鞭を一発受けたところで、馬にも完全にエンジンがかかったようで楽々と先頭に立った。

    あとはこのまま後続馬たちを引き離すだけ――ホープフルSと同じレース運びをすればいいと思わせたが、これを待ってましたとばかりに狙っていた人馬がいた。

    ジョアン・モレイラとミュージアムマイルだ。

    クロワデュノールのすぐ後ろに付けていたミュージアムマイルはクロワデュノールが先頭に立ったところを見計らって猛然とスパートを駆けた。

    すると弾けるかのように前をグングンと進み、最後には前を行くクロワデュノールを完璧に捕らえた。

    誰が見ても完璧だったクロワデュノールの走りに真っ向から勝負を仕掛け、そして勝ったのはこのミュージアムマイル。

    仕掛けが早かったようにも感じるが、一度抜け出した馬を捻じ伏せて先頭に立つという様子はまるで雷電のよう。

    この馬の強さが際立つ走りでレースレコードとなる1分57秒0という好時計で快勝し、クラシック1冠目を制してみせた。

    「今日はパドックで乗った瞬間に強さを感じた」――

    これが初コンビとなったモレイラはインタビューでミュージアムマイルの勝因について状態の良さに言及した。

    結果的に弥生賞で一度使ったことで体調が上向いたことで、休み明けだったクロワデュノールを差し切ったという形だが、それでも1馬身半を蹴って決定的な差を付けてのレースレコードでの勝利は人馬にとって大きな自信となった。

    「特別な馬になるかもしれない」とさえ、モレイラに言わしめたミュージアムマイル。

    今度は追われる側に回ってダービー制覇に挑むことになるが......あの弾けるような末脚が見せることができれば、世代のトップをつかむのにふさわしい馬になることだろう。


    ■文/福嶌弘

    第85回皐月賞(GI)着順
    2025年4月20日(日)3回中山8日 発走時刻:15時40分

    着順 枠順 馬名(性齢 騎手名)人気
    1着 6-11 ミュージアムマイル(牡3 J.モレイラ)3
    2着 5-10 クロワデュノール(牡3 北村友一)1
    3着 3-6 マスカレードボール(牡3 横山武史)4
    4着 3-5 ジョバンニ(牡3 松山弘平)7
    5着 8-16 サトノシャイニング(牡3 西村淳也)2
    6着 8-18 マジックサンズ(牡3 佐々木大輔)16
    7着 2-3 キングスコール(牡3 藤岡佑介)9
    8着 7-13 アロヒアリイ(牡3 横山和生)11
    9着 7-15 ヴィンセンシオ(牡3 C.ルメール)6
    10着 7-14 カラマティアノス(牡3 戸崎圭太)12
    11着 1-2 エリキング(牡3 川田将雅)5
    12着 2-4 ジュタ(牡3 坂井瑠星)15
    13着 1-1 ニシノエージェント(牡3 津村明秀)14
    14着 4-8 ジーティーアダマン(牡3 岩田望来)10
    15着 8-17 ファウストラーゼン(牡3 杉原誠人)8
    16着 4-7 フクノブルーレイク(牡3 松岡正海)18
    17着 6-12 ドラゴンブースト(牡3 丹内祐次)17
    18着 5-9 ピコチャンブラック(牡3 石橋脩)13
    ※結果・出馬表・成績・オッズ等は主催者発表のものと照合してください。

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