【オークス 見どころ】樫の女王だけが見られる『最高の景色』を目指して

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2025.5.25

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    3歳牝馬クラシックの2冠目 第86回オークス(優駿牝馬)<GI 3歳 オープン(国際)牝(指定)馬齢 コース:2,400メートル(芝・左)>が5月25日(日)に東京競馬場で行われる。

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    「これが東京だ。お嬢さん」――

    JRAが公開した今年のオークスのCM、ラスト10秒のところで使われたのはリバティアイランドに馬上から語り掛けた川田将雅のこの言葉だった。

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    第84回 オークス リバティアイランドが6馬身差の圧勝 牝馬クラシック2冠達成(c)SANKEI


    2年前のオークスを圧勝し、牝馬三冠を達成した稀代の名牝リバティアイランド。

    先日のクイーンエリザベス2世Cで非業の死を遂げた彼女へ捧げるかのようなラスト10秒は競馬ファンの中で大きな反響を呼んだ。

    この時のリバティアイランドにとって東京競馬場を走ったのはこれが2回目。

    デビュー2戦目のアルテミスS以来の府中となったが、超満員のファンが彼女に声援を送っていたオークスの景色は全く異なるものだったはず。だからこそ川田は馬上からこの言葉をかけたのだろう。

    大勢のファンが自分たちの走りを見て感動・興奮し、ゴール後には馬券の当たりも外れも関係なしに大声援を送るというのは競走馬、そして競馬関係者にとって最高の景色となるはずだが、今年もそんな景色をみるために、3歳牝馬たちが過酷な樫の舞台へと駒を進めてきた。

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    そんな今年のオークス、レース後に最高の景色を見られる可能性が最も高いのが桜花賞馬エンブロイダリーだろう。

    毎回のように上がり最速を記録する末脚の切れが最大の魅力だった彼女はデビュー初期のころは出遅れ癖が仇となるところがあり、勝ち切れないレースが続いていた。

    しかし、3歳緒戦のクイーンCで好位から動いて流れに乗ると、直線早めに動いて完勝。上がり最速へのこだわりを捨てたことでレースレコードでの重賞制覇という最高の結果を残した。

    そうして迎えた桜花賞はジョアン・モレイラとのタッグで臨むと中団の馬群でジッと脚を溜め、直線でスパートを掛けると稍重の馬場をものともしない素晴らしい伸びを見せる。

    2歳女王アルマヴェローチェとの競り合いを制してさくらの女王のタイトルを奪取。

    モレイラには「新しいスターになれた」とさえ言わしめるほど、完璧な走りを見せてくれた。

    今回のオークスはクイーンC以来となるクリストフ・ルメールが騎乗。

    最終追い切りに騎乗した後の共同記者会見では「オークス制覇は3歳牝馬の中で1番強い馬に乗れば簡単になる。スタミナはあまり関係ない。能力で勝てるから」と勝利を確信するような力強いコメントを残すほど、今回のオークス制覇には自信を持っていることがうかがえる。

    世代最強の座に君臨した桜の女王はルメールとともに二冠制覇を果たすだろうか。

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    「失った女王の座を取り戻したい」と奮起するのが、桜花賞2着のアルマヴェローチェだ。

    牡馬を相手に走った札幌でのデビュー戦を快勝すると、続く札幌2歳Sでは後のNHKマイルC2着馬マジックサンズと対等に渡り合って2着に食い込むなど、その実力を早くから証明してきたが、彼女が輝きを放ったのが2歳女王決定戦である阪神JF。

    ラストの直線で豪快に伸びてきた姿は歴代の名牝たちと何ら遜色ない破壊力。

    牡馬に揉まれてきた力強さを感じさせる圧倒的な走りで2歳女王の座を射止めてみせた。

    そうして迎えた桜花賞は阪神JF以来のぶっつけ本番。

    雨の中でのレースということで末脚のキレが鈍ることを懸念されて2番人気となったが、後方待機から直線は4角10番手の位置から怒涛の追い込みを見せて、エンブロイダリーにわずか届かない2着。

    しかし、上がり3ハロンの末脚はメンバー最速の33秒9。プラス12キロとややふっくらした馬体だったことを考えると2歳女王としての実力は十分に発揮した。

    オークスは桜花賞と比べ距離が800mも延びる長丁場。とはいえ札幌2歳Sをはじめとした牡馬相手に中距離戦線で揉まれてきた経験に加え、父のハービンジャーは昨年のオークス馬チェルヴィニアを輩出するなど、中長距離を得意とする産駒が多い。

    距離が延びた方がプラスとなりうるだけに逆転の可能性は十分にあるだろう。

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    桜花賞馬1、2着馬の着差はわずかにクビ。3着馬はそこからさらに2馬身以上離されたが、2400mの距離で逆転を誓うのがリンクスティップだ。

    未勝利戦を勝ち上がり、デビュー3戦目となったのは牡馬相手のきさらぎ賞。

    さすがに未勝利勝ち直後の牝馬では苦しいかと思われたが、先行策から踏ん張ってサトノシャイニングの2着に。

    これで賞金を積み重ねたことで出走権を得た桜花賞ではスタート直後に他馬と接触するというアクシデントがあり、最後方からのレースとなったが......4角15番手から猛追して3着に食い込んだ。

    勝ち負けを争った上位2頭との差が気になったが、もしスムーズに進めていたらより際どいレースになった可能性がある。

    父は自身も産駒も中長距離で活躍を収めているキタサンブラックなだけにオークスの距離は問題なし。

    東京は初めてとなるが、桜花賞のように末脚を武器にするのであればあの長い直線はプラスとなるはず。大歓声の声援を受けて、真の女王の座をつかみ取りたい。

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    ここまで桜花賞組ばかりを取り上げてきたが、最後に別路線組からフローラSを制したカムニャックを紹介したい。

    芝2000mのデビュー戦を快勝した後に挑んだアルテミスSでは1番人気に支持されるも直線で伸びずにまさかの6着完敗。

    桜花賞出走を目指して挑んだ年明け緒戦のエルフィンSでも中団から動いていったが、ヴーレヴーを捕らえられずに4着。

    この時点での獲得賞金の関係で残念ながら桜花賞への道は途絶えてしまった。

    仕切り直してオークスを目指して挑んだフローラS。

    ここ2戦の内容から7番人気という低評価となったが、レースでは折り合いをつけて流れに乗ると直線で豪快に伸びてレースレコードで快勝。

    2000mに距離を戻したことで本来の入りを見せてくれた。これならオークスの距離も問題なくこなせるはず。

    中距離戦線に絶対の自信を持つ彼女が波乱の女王の座を射止めるか。

    果たして今年のオークスのゴール後、最高の景色を見つめつつ、大観衆の声援に応えてウイニングランをする樫の女王は果たしてどの馬だろうか。

    ■文/福嶌弘

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    第86回オークス(優駿牝馬)(GI)枠順
    2025年5月25日(日)2回東京10日 発走時刻:15時40分

    枠順 馬名(性齢 騎手名)
    1-1 アルマヴェローチェ(牝3 岩田望来)
    1-2 レーヴドロペラ(牝3 大野拓弥)
    2-3 パラディレーヌ(牝3 丹内祐次)
    2-4 アイサンサン(牝3 北村宏司)
    3-5 リンクスティップ(牝3 M.デムーロ)
    3-6 ビップデイジー(牝3 幸英明)
    4-7 レーゼドラマ(牝3 坂井瑠星)
    4-8 サタデーサンライズ(牝3 田辺裕信)
    5-9 エンブロイダリー(牝3 C.ルメール)
    5-10 タイセイプランセス(牝3 石橋脩)
    6-11 ウィルサヴァイブ(牝3 団野大成)
    6-12 ブラウンラチェット(牝3 D.レーン)
    7-13 タガノアビー(牝3 藤岡佑介)
    7-14 サヴォンリンナ(牝3 北村友一)
    7-15 カムニャック(牝3 A.シュタルケ)
    8-16 ゴーソーファー(牝3 津村明秀)
    8-17 ケリフレッドアスク(牝3 M.ディー)
    8-18 エリカエクスプレス(牝3 戸崎圭太)
    ※出馬表・成績・オッズ等は主催者発表のものと照合してください。


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