2017.05.23
【世界卓球2017】水谷隼インタビュー「中国選手には一度ぎゃふんと言わせないと気が済まない」
「世界卓球2017ドイツ」(世界選手権デュッセルドルフ大会)」が5月29日~6月5日の日程で開催される。毎年、個人戦と団体戦が交互に行われる同大会は今年、個人戦を実施。
リオ五輪の活躍の勢いそのままに、シングルス、ダブルス、混合ダブルス、「3種目全部でメダル獲得」を目標に掲げる日本代表選手に、「世界卓球2017」の意気込みを語ってもらった。
水谷隼インタビュー【世界卓球2017】
※男子シングルス出場
Q.現在の調子は。
日に日に状態はよくなってきています。今回いろいろ用具を調整していって、新しくラケットを変えたりとかボールも世界卓球では初めてニッタクのメーカーになるので、不安は結構あるんですけれども、だいぶ感覚は良くなってきました。
Q.リオ五輪個人戦で銅メダルを獲得しました。
五輪で個人でメダルを獲ったことは本当にうれしいんですけれども、その分これからの大会でのプレッシャーがますます大きくなってきているので、しっかり自分の力をつけて、世界卓球でもいい成績を残したいです。
Q.五輪が終わってから、イベント・テレビに多く出ていたが。
いろいろな人から声をかけていただいたり、メダルを獲ったことによって自分の環境はすごく良くなってきていると感じます。
Q.日本では卓球は女子というイメージがあるが。変えたいという思いは強かった。
卓球全体を盛り上げたいという気持ちはすごく強かったですね。女子の卓球も内容というよりは何かこう、愛ちゃんとか、石川(佳純)とか選手に注目が集まって、プレーの内容とかがまだまだ世間には浸透していなかったので、卓球のすばらしさを第一に伝えたかったです。
Q.現在、それはできている。
五輪では、「すごく迫力があって、格闘技みたいだね」といろいろな方に言っていただいたので、もっともっと見せていきたいですね。
Q.全日本選手権で9度目の優勝を果たしました。
今回の優勝、9回目というのは、史上最年少で初優勝したときから狙っていた記録ではあるんですけれども、あまりうれしさとか達成感というのは感じないですね。
Q.それはなぜ。
五輪で勝って、周りの期待がすごく大きくて、勝って当たり前という雰囲気の中で優勝したので、何かこう期待に応えただけというか。自分自身もイベント、テレビなどで練習が全然できていなかったので、そこまで全日本にかけているという感じではなかった。今までとは違ったんです。
いろいろなスケジュールの中で、空いている時間に練習して全日本が来たという感じだったので。今までは、勝ちたくて勝ちたくてしょうがない全日本で、必死に戦ってかち取った優勝だったんですけど、今回はリオでの貯金がまだあったのかなと。そんな優勝でした。
Q.練習ができていない中での優勝です。
間違いなく今回の全日本が、ほかの選手にとって一番のチャンスだったと思います。それを彼らは逃したと思います。
Q.今まで日本のエースとして戦ってきました。水谷選手にとってエースとはどういう存在。
存在感を一番見せつけなければいけないですね、全員に。
Q.それは、世界であったり後輩に。
もう全員ですね。見ている人であったり、チームメートであったり、監督、コーチであったり、ほかの選手であったり、全員に自分の存在を見せつけられるのがエースだと思います。
Q.リオ五輪でメダルを獲りました。日本ではずっと頂点ですが次に目指すものは。
個人では世界卓球のメダルです。あとは、本当に長く良いパフォーマンスを皆さんに披露していきたいですね。いいプレーをずっと続けたいです。
Q.東京五輪はどう見据えている。
現時点では、自分のゴールかなと思います。
Q.今後、自分と肩を並べるであろうと思っている人は。
大島(祐哉)なんかは、すごく強くなりそうですね。
Q.理由は。
フィジカルが圧倒的にほかの選手よりすぐれている。僕もかなりフィジカル面ではすぐれていると思うんですけれども、それよりはるかに彼のほうが、ずば抜けてすぐれているので、ラリーとかでもあまり勝てないんですよね。彼だったら、ラリーとかでも中国選手に打ち負けない力を持っているんじゃないかと思います。
Q.最年少で世界卓球代表に入った張本選手は。
13歳ですからね。僕の中では、彼が中学生とか、若いとかいう目で見てはいないんです。世界の中堅選手という目で見てしまっているというか。
ただ今まで僕がいろいろな成績を残してきて、それをことごとく彼が上回ってきていますから、このまま順調に成長すれば、例えば五輪の金メダルだったり、全日本選手権の10回優勝とか、そういう僕の記録を超えるかもしれないという期待はあります。
Q.水谷選手を支えている家族とは。
僕から卓球を取ってしまえば、本当にただの人になってしまうので、やはり家族、妻とか子供から見て僕がヒーローというか、卓球界のスターであり続ける姿を見せたいですね。
Q.娘さんはパパのお仕事が卓球選手ということはわかっているか。
はい。もうそれは完全にわかったと思います。茉莉花(まりか)が生まれてからは、本当に良い結果ばかり残しているので、もう存在がパワーですよね。試合会場に応援に来なかったとしても家で応援してくれているんだなと考えるだけで、すごく力になりますね。
Q.今回の世界卓球は水谷選手にとってどういう大会。
年齢的に、本当に一番脂の乗ったいい時期に迎えられる世界卓球なので、このチャンスを逃したくないというか、やはりずっと小さいときから五輪と世界卓球でのシングルスのメダルが欲しかったので、五輪のメダルは獲得して、やはり残された世界卓球でのシングルスのメダルを獲得したいです。
そこまでとれたら、本当に自分の卓球人生に悔いはないんじゃないかと思います。
Q.中国の代表も発表されました。トップ4も出ます。
この10年間ぐらい、ずっと一緒に戦ってきた選手たちなので、お互い手のうちはかなりわかっていると思いますし、メダルを獲るためには最低1人、優勝するためには最低2人を倒さなければいけないので、それを達成できるように全力を尽くしたいです。
Q.リオ五輪団体戦で許昕選手を破りました。
あの1勝というのは、本当に五輪のメダルよりも価値がある1勝かもしれないです。ずっと中国選手に負けてきて、今回出場するトップ4人には、多分、過去30連敗ぐらいしていましたから、五輪の決勝という最高の舞台で1勝をあげられたというのは、本当に自分にとってとてつもなく大きなものであって、たぶんほかの関係者とかも、今の水谷なら何かやってくれるんじゃないかと期待してくれていると思います。
Q.中国選手を倒せる自信は。
今、いろいろ倒す準備をしているというか、どうやったら倒せるかなというのをすごく研究しています。やってやるぞと。
Q.もう倒したくてうずうずしている。
本当に常に大きな大会では中国選手がずっと僕たちを阻んできたので、やはり一度ぎゃふんと言わせないと気が済まないです。
- 1