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2020.05.29

五輪メダリスト・吉村真晴「卓球と家族」人生、晴れがあれば雨もある

吉村真晴 Photo:Itaru Chiba テレビ東京/追跡LIVE!SPORTSウォッチャー


そこに秘められたドラマをあなたはまだ知らない

人生、晴れがあれば雨もある。吉村真晴もそうだった。

卓球選手として挙げた輝かしい実績。リオ五輪では団体戦で銀メダルを獲得し、世界卓球では計6個ものメダルを手にしている。しかし去年、東京五輪の代表争いが、男を苦しませる。勝てない歯がゆさから、"してはならないこと"をしてしまった...。

一年の半分以上は家を離れるプロ卓球選手。だからその分、自宅に居られるこんな時間が家族の宝物だ。

テレビ東京/追跡LIVE!SPORTSウォッチャー


愛娘のユナちゃんは3歳。妻のミカさんとはリオ五輪の直後に結婚した。海外遠征のときは送ってもらうユナちゃんの動画を励みにしている。

始まった東京への道。

一年に及んだ選考レースは後に「史上もっとも過酷な代表争い」と呼ばれることになる。代表枠は3人で、国際大会のポイントをもとに2020年1月の世界ランクで、上位2名がシングルスの代表になり、団体戦に出る最後の一人は推薦で決まる。

2019年1月の時点で世界ランクが4番手だった吉村。思うように追撃できないまま6月の大会を迎えた。もどかしさの中でその事件は起きる。自らのミスに苛立ち、はまった悪循環。そして目を疑う光景が。

なんと自分の人生を賭けてきた卓球ボールを踏み潰してしまったのだ。卓球を、スポーツを愛する者としてあるまじき行為だった。

テレビ東京/追跡LIVE!SPORTSウォッチャー


代表選考の重圧に負けた弱い自分。普段なら絶対にしないことをしてしまった。追いかける夢も積み上げてきた栄光も全てが手からこぼれ落ちていく。身の破滅を感じたその寸前、妻が救いの手を差し伸べた、「まだ大丈夫」どんなに苦しいときでも自分には味方がいる。そう思うだけで、どれだけ男は強くなれるか。支えてもらった恩返しは勝利しかない。

去年11月、格好の舞台がやってきた。五輪、世界卓球と並ぶ卓球三大大会のひとつ、ワールドカップの団体戦。会場は東京五輪と同じ東京体育館。まさに東京五輪への前哨戦と言える舞台だが、団体戦は3人制のため吉村が出場できるかは微妙だった。

普通に考えれば、ランキングの上位3人が出ることになる。東京五輪の代表争いはもう大詰め。吉村は水谷と三人目の推薦枠を争っている。この大会で見せ場を作ることができればまたとないアピールになる。

テレビ東京/追跡LIVE!SPORTSウォッチャー


東京五輪への最後のチャンスだとわかっているから、家族も駆けつけた。あの事件後、心を入れ替えたパパを応援したい。

試合直前、日本チームにアクシデントが起きた。代表を争い3番手の水谷が腰痛で欠場することに。その結果、吉村に出番が回ってきた。吉村は会心のプレーを随所に見せ、日本はグループリーグを突破する。

メダルを賭けたドイツとの準々決勝、吉村のシングルス。元世界ランク1位の強敵ボル相手に吉村の真骨頂"世界一のサーブ"がさく裂する。格上の相手に一歩も引かず、吉村は大金星をあげた。その結果、日本は銅メダルを獲得し吉村は存在感を示した。

戦いは終わった。東京オリンピック日本代表、三番目の推薦枠へやり残したことはない。今年1月、メンバー発表の日がやってきた。

残念ながら思いは届かなかった。しかし改めて知った大切なもの。卓球と家族。かけがえのない宝をこれからも守っていく。


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