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2019.04.30

女子複銀メダルの早田/伊藤「運も実力もひとつずつ上回られた」

早田ひな/伊藤美誠 Photo:Itaru Chiba


「世界卓球2019ハンガリー(個人戦)」<4月21~28日/ブダペスト>最終日の女子ダブルス決勝は早田ひな(日本生命)/伊藤美誠(スターツSC)ペアが、同種目で日本女子52年ぶりのとなる金メダル獲得を目指したが、2人と同世代の中国の若手、孫穎莎/王曼イクペアに阻まれる結果となった。

世界卓球ハンガリー2019 トーナメント表 全種目試合結果

 ゲーム序盤は早田/伊藤ペアが完全にペースを握り2ゲームを先取した。しかし、続く2ゲームは孫/王が奪い返しゲームカウント2-2。そして迎えた第5ゲーム、9-9の大事な場面で波乱が起きた。相手コートにきれいに入ったかに見えた早田のサービスがレットと判定されたのだ。孫のレシーブがネットにかかったため、早田のサービスが入っていれば日本側の得点になる。そのためこれには早田/伊藤も審判に猛抗議。リプレー映像を見ても早田のサービスはネットを越えているように見えた。

しかし、判定は覆らずノーカウント。日本のベンチはタイムアウトを取り流れを変えようとしたが、このゲームを10-12で取られ、さらに第6ゲームも流れは中国側に行ったまま勝負がついた。


 試合を終えた早田と伊藤は「仕方がない。運がなかった」と言いながらも、その表情には悔しさと納得のいかない感情が入り混じる。「あの1本はすごく大きかった。私たちにとっては10-9になる時だったので。本当はその1本を取って、タイムアウトもせずに勝てた試合だったんじゃないか」と伊藤が言うと、早田も「私が出したサービスはネットを越えて軌道も変わらず、相手がレシーブミスをした。相手選手も『あ、ミスした』という表情だった。それからレットになった」と状況を説明する。

同じネット競技でも卓球にはテニスやバレーボールのようにチャレンジシステムと呼ばれるビデオ判定が導入されておらず、ネットにもセンサーが付いていないため、判定は基本的に審判の目視で行われる。したがって一度くだされた判定が変わることは滅多にない。

だが、こうした諸事情をひっくるめて伊藤は、ゲームカウント2-0でリードしながら2-2に追いつかれてしまったことに敗因があると指摘し、早田もサービスで先手を取った最初の2ゲームとは一変、第3ゲームはしっかりレシーブを返してきた中国人ペアの対応力を挙げ、「(第3ゲームは)逆に私の3球目が甘くなったり安定しなくなった」と反省を口にする。

確かにアンラッキーな出来事ではあった。しかし結局のところ、伊藤がインタビューの最後に言ったこの言葉に尽きるのかもしれない。

「全部がひとつずつ上回られました。運もそうですし、実力もそうですし、技術も戦術も」

(文=高樹ミナ)

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