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2019.05.01

【世界卓球】その背中はまだまだ遠い。8戦全敗で日本は「打倒中国」ならず

伊藤美誠 写真:Imaginechina/アフロ


4月21~28日、ハンガリーのブダペストで行われた「世界卓球2019ハンガリー(個人戦)。日本チームは男女計15名が出場し、5種目を戦い抜いて、銀メダル2個、銅メダル1個を獲得。成績としては、前回大会(2017ドイツ)の「金1・銀1・銅3」を下回る結果に終わった。

日本選手の最終結果(対戦相手・スコア)は以下のとおり。

〈男子シングルス〉
丹羽 孝希【ベスト8】 3-4梁 靖崑(中国)
張本 智和【ベスト16】2-4 アン ジェヒョン(韓国)
水谷 隼【3回戦敗退】3-4 チョン ヨンシク(韓国)
森薗 政崇【3回戦敗退】0-4 ボル(ドイツ)
吉村 和弘【2回戦敗退】2-4 カルデラノ(ブラジル)

〈女子シングルス〉
平野 美宇【ベスト8】1-4 丁 寧(中国)
加藤 美優【ベスト8】1-4 劉 詩ブン(中国)
石川 佳純【ベスト16】3-4 杜 凱キン(香港)
佐藤 瞳【ベスト16】2-4 王 曼イク(中国)
伊藤 美誠【3回戦敗退】1-4 孫 穎莎(中国)

〈男子ダブルス〉
張本 智和/木造 勇人【3回戦敗退】1-4 林 高遠/梁 靖崑(中国)
森薗 政崇/大島 祐哉【2回戦敗退】3-4 ルベッソン/フロール(フランス)

〈女子ダブルス〉
伊藤 美誠/早田 ひな【準優勝】 2-4 王 曼イク/孫 穎莎(中国)
佐藤 瞳/橋本 帆乃香【ベスト4】 2-4 伊藤 美誠/早田 ひな

〈混合ダブルス〉
吉村 真晴/石川 佳純【準優勝】1-4 許 キン/劉 詩ブン(中国)
森薗 政崇/伊藤 美誠【ベスト8】2-4 フランツィスカ/ソルヤ(ドイツ)

2019年 世界卓球 写真:新華社/アフロ


大会全体を振り返って、改めて見せつけられたのが中国との差だ。この1、2年の張本智和(木下グループ)や伊藤美誠(スターツ)の活躍により、今まで以上に「打倒中国」という言葉に現実味が帯びてきた日本ではあるが、今大会ではその目標は叶わず、対中国は8戦全敗。

男子シングルスで丹羽孝希(スヴェンソン)、女子ダブルスで伊藤美誠/早田ひな(日本生命)が土俵際まで中国を追い詰め、また佐藤瞳(ミキハウス)が中国の新鋭に善戦し、その差が縮まっていることを実感させてはくれたものの、まだまだ中国の背中は遠い、と言わざるを得ない。女子ダブルス敗戦後、伊藤は「運も実力も技術も戦術も、全部がひとつずつ上回られた」と語っている。

五輪代表選考イヤーということで、中国勢の本気度も違った。男子シングルスで許キンがゴジ(フランス)に敗れたが、これが中国選手が他国の選手に負けた唯一の敗戦で、残りは全勝。例年ならば若手を起用する混合ダブルスも、許キン/劉詩ブンの最強ペアで臨んで優勝し、大会最終戦となった女子ダブルス決勝も日本ペアを退けて、5種目完全制覇を成し遂げた。

一方、日本は韓国やドイツなどのライバル国にも苦杯をなめさせられた。男子シングルスで張本智和、水谷隼(木下グループ)を破った韓国男子は脅威で、張本に勝利したアンジェヒョンはシングルスでベスト4に入った。爆発力のある韓国卓球に対しては、東京五輪に向けて、より一層の対策を講じる必要があるだろう。

女子シングルスで石川佳純(全農)との大接戦を制した香港のエース、杜凱キンは今後も怖い存在だ。前回大会の躍進によって「日本は世界の第2集団から抜け出し、単独2位の存在になった」と感じた。実際にワールドチームランクは男女とも2位で、今大会のメダル獲得数も中国12個に次ぐ3個ではあるが、ライバル国との差は、中国との差に比べたらずっとずっと小さい。

東京五輪は、5種目計15個のメダルがあり、日本の実力、選手層ならばメダル獲得は手堅いだろう。しかし、メダルゼロに終わる危険性が全くないとも言えないのが現状だ。そんな黄色信号を改めて認識でき、五輪に向けて新たな課題が見つかったという意味では、今大会の収穫は非常に大きい。

これから1年強で、日本はどこまでライバル国を突き放し、中国との差を埋めることができるだろうか。

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