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2019.07.16

大量得点に虎視眈々。卓球・東京五輪代表争いの鍵を握る「T2ダイヤモンド」みどころ

上段左から丹羽孝希、張本智和、水谷隼、石川佳純、平野美宇、伊藤美誠、加藤美優 Photo:Itaru Chiba


 今年3月の発表から話題になっていた卓球の新トーナメント「T2ダイヤモンド」がついにベールを脱ぐ。全3戦の幕開けを告げる第1戦マレーシア大会が7月18日に開幕。21日まで4日間の日程で開催される。舞台はマレー半島南端の都市ジョホールバルにある映画スタジオ、パインウッド・イスカンダル・マレーシア・スタジオだ。

出場できる選手は原則として、国際卓球連盟(ITTF)ワールドツアーの獲得ポイントを対象とした男女ワールドツアースタンディング上位各15人と開催地枠各1人の計16人(男女合わせて32人)だが、中国が女子選手の人数を絞ったことや男子ではドイツの英雄・ボルが怪我のため欠場したことなどから複数名が繰り上げ出場となった。日本では石川佳純(全農)と加藤美優(日本ペイントホールディングス)がこれに該当。ボルが抜けた代わりにフランスのゴジが出場資格を手に入れた。

【2020 東京オリンピック男女日本代表候補選手選考基準】

●日本からの出場選手
男子:張本智和(木下グループ)、水谷隼(木下グループ)、丹羽孝希(スヴェンソン)
女子:平野美宇(日本生命)、伊藤美誠(スターツ)、石川佳純(全農)、加藤美優(日本ペイントホールディングス)

 新トーナメントといってもT2ダイヤモンドは2017年に開催された「T2アジア太平洋リーグ」(T2 APAC=T2 ASIA-PACIFIC TABLE TENNIS LEAGUE)をベースにしている。しかし、2年前よりもはるかに注目を集めている。その理由は高額な賞金と獲得ポイントの大きさ。3大会の賞金総額は卓球では例を見ない150万ドル(約1億6,200万円)。

1イベントの優勝賞金は10万ドル(約1,080万円)、獲得ポイントは1,000ポイントが与えられる。なおかつ魅力的なのは獲得ポイントはボーナスポイントとして、世界ランクを決める過去1年間の成績の良い国際大会8大会の合算とは別に加算される点だ。ちなみにベスト16=出場するだけでも賞金5,000ドル(約54万円)と400ポイントが手に入るという、選手にとっては過密スケジュールを縫ってでも出場したい大会である。

ルールに関してもT2 APACで採用した独自ルールがT2ダイヤモンド向けにブラッシュアップされ適用されている。T2ダイヤモンドを楽しむために押さえておきたいポイントは以下の通り。


●大会スケジュール
第1戦 マレーシア(7月18日~21日/ジョホールバル)
第2戦 中国(9月26日~29日/海南省・海口)
第3戦 シンガポール(11月21日~24日/シンガポール)

●1イベントの獲得ポイントおよび賞金
優勝:1,000ポイント/10万ドル(約1,080万円)
準優勝:800ポイント/5万ドル(約540万円)
3位:700ポイント/2万ドル(約216万円)
4位:600ポイント/1万2,000ドル(約130万円)
ベスト8:500ポイント/7,000ドル(約76万円)
ベスト16:400ポイント/5,000ドル(約54万円)

●覚えておきたい主なルール
・試合は7ゲーム制(4ゲーム先取)のトーナメント
・1ゲームはデュースなしの11ポイント制
・試合開始24分経過後に始まったゲームには「プレーオフゲーム」を適用。1ゲームはデュースなしの5ポイント制
・ゲーム間45秒、ラリー間15秒、タオル使用30秒の時間制限あり
・全ての試合でマルチボールシステムを採用

 団体戦3枠、個人戦わずか2枠を争う東京2020五輪の代表選考レースを左右する世界ランクは現在、張本が4位(13495ポイント)で日本男子のトップ。これに丹羽が12位(10800ポイント)、水谷が13位(10695ポイント)で続いており、丹羽と水谷の差はわずか105ポイントと僅差だ。

一方、日本女子のトップは石川で6位(13608ポイント)、これに伊藤が7位(12735ポイント)、平野が9位(11965ポイント)と続き、さらに15位の芝田沙季(ミキハウス・9564ポイント)、16位の佐藤瞳(ミキハウス・9520ポイント)、22位の加藤(8274ポイント)が続く。だが1年間という世界ランクポイントの有効期限や2019年のワールドツアースタンディングなどを考慮した場合、女子のトップ3は平野、伊藤、石川と順位が入れ替わる。もちろんこの先の順位変動も読めないことから、どの選手もこのT2ダイヤモンドでの大量得点に虎視眈々だ。

 試合はシングルスのみで18、19日に男女の1回戦、20日に準々決勝、最終日の21日に準決勝と3位決定戦、決勝が行われる。なおドローは開幕前日の17日に発表される。

(文=高樹ミナ)




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