対決シーン
監督の話を聞いて自分の演技プランと近いことを確認した山崎は「原作がいい、脚本がいい、監督がいい、共演者がいい、全ていい」と行定組を大絶賛。「今回の親父像は、息子にとって価値のある壁になっている。もしかしたら、秀吉は世の中への憎悪をエネルギーにして生きてきたのかもしれない。それは悲しいことだけど、結果的には強い親父が成立して素晴らしい家族を構成していると思う。深いところで結ばれている親子というのを大事にしたい」と語る。
親子ゲンカのシーンでは元ボクサーという役柄がリアルに感じる立ち回りで、これぞプロ!と周囲を納得させてしまう。映画のクライマックスでもあり、今までボクシングの練習をしてきた窪塚も気合十分。
製作発表で「スタッフのものすごい熱意を感じ原作を預けることにした」と語った原作の金城氏が、このシーンは外せないと現場訪問へ。 |
金城曰く「物理的にも哲学的にも軽々と国境線を越えられる、知識もあり、知力もあり、自分を守れる武力もあるバランス感覚のあるキャラクターを意識して描いた」という杉原役に、身も心もなりきっている窪塚は、ボクシング経験のある金城に拳の出し方などを質問してさらに動きに磨きをかける。
監督からカットの声が掛かってもしばらく起き上がらない窪塚。起き上がると真っ先に監督のモニター席へ。ひっくり返った自分から見えてなかった山崎の演技を見るためで、山崎との共演を心から楽しんでいるのが伺える。山崎も「最近若い俳優さんと共演することが多い中、本当に素晴らしいので自分の才能をうまく伸ばして欲しい。期待してます」とエールをおくる。 |