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ポルトガル
健康ブームにのってマーケットが広がる野菜ジュース。その原料の中心、トマトでも争奪戦が繰り広げられていました。2007年、海外企業のM&Aに踏み切った企業。原材料の95%を輸入に頼っていますが、同社が海外の原材料調達企業に出資したのは実に20年ぶりのこと。
これまでは資本力ではなく、栽培技術によって調達を確保してきました。たとえば、ジョイントレストマトと呼ばれるジュース専用の品種。収穫の手間がかからないようヘタが自然に取れます。このような品種改良のため、500種類のトマトを試験栽培。さらに、世界中のトマトの4分の3、7500種類の種を保存しています。ポルトガルや中国など、国別に100〜200の品種を作り、そこから絞り込む。そうした契約栽培という形で世界からトマトを調達してきた同社。トルコでは彼らの栽培法が主流となっているそうです。
ヨーロッパの最も西にある国、ポルトガル。実は野菜大国でもあります。野菜の自給率は150パーセント、トマトの生産量は年間およそ100万トン。ひとりあたりの年間消費量は60キロを超えます。
リスボンからおよそ車で1時間。郊外にあるトマト加工工場を訪ねました。2007年4月、この加工業者は商社と日本企業の傘下におさめられました。それから求められたものといえば、徹底した品質管理。
「欧州の取引先は認証や記録を重視する。たとえば欧州食品安全検査機関の検査証。ヨーロッパの企業は、この検査証さえあれば、信頼します」
現地の工場長は、そういいます。かたや、日本の取引先。彼らは、彼ら独自の品質基準を作っています。検査機器ひとつに至るまで、自分たちで持ち込む徹底ぶり。
「彼らに認証書は必要ありません。なぜなら、自分が下す評価で判断するから」
加工現場のみならず、農場での栽培方法にも品質管理を求めています。農場関係者が手にしているのは、農薬のチェックリスト。そこにも独自の基準を設けていました。しかし、厳しいこうした要求が実は生産者にもメリットをもたらしていました。日本市場向けに商品を開発すると、欧州市場でも商品がよく売れることがわかったというのです。
台頭する新興国との「食」の争奪戦に、ニッポンはいかなるポジションで臨むのか?
資本と技術の組み合わせによる調達は、ひとつのヒントになりそうです。




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