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2024年3月15日 放送 第1106回
"異端児"が世界を変える!~世界初!キリンの「減塩食器」~
ニッポン人が抱える大きな健康課題。それは塩分の摂りすぎだ。高血圧のリスクが高まるとされ、脳梗塞や心筋梗塞などさまざまな疾患を引き起こす可能性が指摘されている。日本人の1日当たりの食塩摂取量は20歳以上の男性が10.9g・女性が9.3gで(厚生労働省調べ)WHOの目標量1日当たり5.0g(2012年)の約2倍。SDGsの第3番目の目標「すべての人に健康・福祉を」にも該当する、食生活上の大きな課題だ。「減塩」をどう進めるのか?日本では現在、食品メーカーなどの減塩・無塩食品はこの5年間で1400億円市場に成長している。この「減塩」市場に食品メーカーとは全く異なるアプローチで挑む意外な企業が現れた。ビール大手のキリンだ。食品や飲料ではなく新たな「食器」を開発して参入するという。アルコール飲料が主力のキリン。「減塩」市場に向けてどんな「食器」を世に出すのか?「イノベーションが起きにくい」と指摘されてきた日本の大企業に、一石を投じるチャレンジとなるか?独占取材で追う。
内容詳細
キリンが開発する“電気の食器” 世界初の機能を持つ「エレキソルト」とは?
スプーンに「電源」と「コンピュータ」を内蔵、電源を入れて好きな強度を選択して一口…すると塩気のないスープに味が!キリンが開発しているのは「減塩食用」の食器「エレキソルト」だ。電気の力を使って「減塩食」の塩味の強度を選択できる。食器・家電の部類に入るが日本の市場には存在していない「未知のアイテム」だ。成功すれば世界初!「減塩食」が必要な人々が、塩分を取りすぎずにおいしく食べられる可能性を秘める。開発を手がけるのは、キリンビールの研究所に勤務していた佐藤愛さん(38)。食品の新しい素材研究を手がけていた。これまでビールやアルコール飲料とは無縁。「新規事業を自分の手で成し遂げるために入社したのが目的です」ときっぱり語る。佐藤さんは「エレキソルト」の事業立ち上げにあたり、病院を回り医師から「患者さんに食事療法をなかなか続けてもらえない」という課題や「(減塩食が)大事なのは分かるけど、つらくて続けられない」という声を多く聞いてきた。さらに日本人の「塩分取り過ぎ」の食生活が指摘される状況を目の当たりにした。食生活に困っている患者だけではく、塩分を取り過ぎの人も日常の食卓で使える「食器」を作れないか?と、考えたのが開発のきっかけだという。
「アルコールに頼るな!社長が檄!キリンを変える「新規事業戦略」とは
「ビール・アルコール飲料だけで、これから会社が続くと考えるな!」キリンのトップ磯崎社長は社内で檄を飛ばす。健康志向の高まりでアルコール市場は世界的にも年々縮小。「ビールのシェア争いは過去のものだ」と明言する。シェアではなく、クラフトビールなど高品質で価格の高い商品の扱いを増やしている。同時にアルコール飲料事業だけに頼った発想には、社内で警鐘をならし続けてきた。磯崎社長は、キリンの次の新たな事業の柱はヒトの健康改善に関わる「ヘルスサイエンス」事業だと説く。そのために2017年から全従業員に対し〝キリンビジネスチャレンジ″と銘打った「新規事業」への応募を呼び掛けてきた。「キリンを変える人材育成」に布石を打ってきたのだ。今回、佐藤さんが提案した「減塩食をおいしく食べられる食器・エレキソルト」。実は、〝キリンビジネスチャレンジ″に応募があった100件以上の案の中から選ばれ、4次審査を経て「新規事業案」として承認されたものだった。他にも新規事業に走り出した社内の“ライバル”たちも事業化に向けて動いている。佐藤さんは「減塩」という課題を解決する「電気の食器」を事業化できるのか?社長も現場の社員も総がかりで、100年企業・キリンを変革する闘いに身を投じた。その行方は果たして…。
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2025年4月28日










