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2026年11月6日(金)放送 第1241回

フィジカルAI~ニッポンの勝ち筋~

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人の代わりに、AIが考え、ロボットが働く――。「フィジカルAI」が、工場や物流の現場を変えようとしている。これまでプログラミングされた動きを繰り返すだけだった機械が、目の前の状況を自ら読み取り、自ら判断して作業するのだ。内閣府と経済産業省の試算では、その世界市場は2040年に約55兆円へと急拡大する見通しだ。フィジカルAIは深刻な人手不足に直面する日本の産業に、新たな可能性をもたらすのか。物流の現場では、ロボットを動かすAIを手がけるスタートアップ「Mujin」が、物流センターの省人化に挑む。産業用ロボットの世界的メーカー「安川電機」も、AIを活用したロボットの開発に力を注ぐ。長年培ってきたモーターや制御技術を武器に、これまで人の手に頼ってきた繊細な作業をロボットに任せようというのだ。傘下のベンチャー「東京ロボティクス」では、油のふき取りや部品の交換など、人にかわって産業用ロボットを補助する新型ロボットの開発が進む。AIという「頭脳」と、日本が磨いてきた「正確に動かす技術」。2つを結びつけ、激しさを増す世界の競争に挑もうというのだ。働くAI開発の最前線に密着し、ニッポンの勝ち筋を探る。

内容詳細

物流センターの省人化へ…Mujinの挑戦

東京・江東区に本社を置くMujin。2011年創業のスタートアップで、メーカーを問わず、さまざまなロボットを動かす“頭脳”となるソフトウエア「MujinOS」を開発してきた。そのMujinがいま取り組むのが、物流倉庫の省人化だ。ロボットアームだけでなく、荷物を運ぶ無人搬送車にもMujinOSを搭載。これらを連携させることで、商品の入庫から仕分け、出荷までを、ロボットが自ら最適化してこなせるようになるという。埼玉県川口市にあるイオングループの物流センター「イオン川口東XD」は、今年7月からMujinの自動化システムを導入し、首都圏の小型スーパー「まいばすけっと」の約200店舗への出荷を実施する。店舗数が多く、商品の種類や発注数も複雑な「まいばすけっと」の仕分けは一筋縄ではいかない。荷崩れを起こさない理想の商品の積み方を、フィジカルAIはマスターすることができるのか?

工場から研究室へ…安川電機が広げるAIロボの仕事

福岡県北九州市に本社を置く安川電機。自動車工場の溶接などで活躍してきた産業用ロボットの老舗が今、AIロボットの開発を加速している。小笠原浩会長兼社長は、精密な動作を繰り返すロボットを製造するだけでは勝ち残れない時代を見据えている。独自のフィジカルAIの実験場と位置付ける「ロボット第5工場」では、祖業でもある高性能モーターで精密な動きを実現したAIロボットの実証実験が進む。製造する工程で発生するネジ締めの作業や、創薬の現場での活躍を見越した液体の抽出など、職人の勘やコツが必要な作業に挑戦するという、その実力は――。

人の手作業を再現!? …新型ロボット開発の苦闘

東京・文京区のロボットベンチャー、東京ロボティクス。早稲田大学発のスタートアップで、2025年に安川電機の完全子会社となった。ここで新型ロボット「Torobo3」の開発が進んでいる。このロボットが目指すのは、人に代わって産業用ロボットの“お世話”をすること。ロボットの部品の油を拭いたり、作業するための部品を用意することなど、人の手作業のような細やかな動きをロボットに置き換えようとしているのだ。現在はそのような繊細な動きを再現できる“身体”、つまりハードを作り上げている段階だ。その「Torobo3」の出荷前の確認中に、ロボットが突然動かなくなった。その時、一体何が起きていたのか――。

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