森保一監督「チャレンジしたいことはある程度できた」オランダ遠征に手ごたえ

サッカー

2020.10.21

HSB_0553.jpg
日本代表 森保一監督 ©︎JFA

 サッカー日本代表が10月13日にオランダで行われたコートジボワール代表との国際親善試合で、読みを活かしたプレーで終了間際のDF植田直通選手(セルクル・ブルージュ)の得点で1-0と競り勝ち、約1年ぶりの代表活動を1勝1分けで終了。新型コロナウィルス感染流行の影響で、試合開催が可能な欧州で欧州組のみで臨んだ2試合で、日本代表は現在地を確認した。

森保監督は今回の遠征を振り返って、「100%というわけにはいかないが、チャレンジしたいことはある程度のことはできたと思う。チャレンジしながら結果を出すという部分で、選手たちは素晴らしいハードワークをしてくれた」と語り、満足そうな表情を見せた。

自陣からマイボールを活かして攻撃を仕掛けることや、攻守の切り替えでの守備面での対応に言及して、「2試合目の方がよりコレクティブに互いの距離感を良くして、相手の嫌がる守備ができた」と、2戦を通じてプレーに改善が見られたことを評価した。

 コロナ禍で国内での試合開催が難しく、メンバーも代表初の欧州組のみという編成になったが、対戦相手にも移動の負担がなく、コンディションの良い状態で試合ができることで確認できることも多かった。

日本代表指揮官は、「日本でプレーしたい気持ちもあるが、我々日本代表が強くなるために、アウェイでコンディションの良い相手と対戦して勝つことで自信になる」と効果を説いた。

20201009_1510.jpg
久保建英 ©︎JFA


細かな感染予防

感染防止対策にも当然ながら神経を使った。対戦相手を含めて出発前の検査で陰性証明を取得し、各試合の前にPCR検査を実施。この結果、カメルーンの2選手の陽性と濃厚接触者一人が確認されて当該者が離脱。安全を確認した上で、無観客で試合を実施した。

試合会場も2戦ともユトレヒトの同一スタジアムを使い、練習もホテルから徒歩圏内。ホテルは別棟を貸し切り、料理も日本から帯同のシェフが全て用意するなど、部外者との接触を極力回避。食事会場では大部屋に学校の教室のように並べて距離をとったテーブルに一人ずつ着席。選手が集まるリラクゼーションルームは設置せず、一人ひとりに消毒液のボトルを渡すなど、細かな配慮を重ねたという。

 吉田選手は、「今回の活動をするためにベストを尽くしてくれた、たくさんの人に感謝したい。いつもと違う環境だったが陽性者を出さずに2試合できた」と安堵の表情を見せ、「これで感染者を出したら今後へ影響する。次の検査まで陰性の結果を出せることで今回のシリーズを全うすることになる」と話し、引き続いて感染防止に努めるとした。

 森保監督は、「サッカーが欧州に来て国際試合ができたことで、日本の他のスポーツ団体も勇気をもって活動を広げていくことにつながればと思う。環境づくりをしてくれた方々に、本当に感謝を申し上げたい」と語った。代表チームの活動を通して、厳しい現状に直面している人々の励みになることも願っていた。

さまざまな意味で自分たちの存在を再認識し、現在地を確認した意義は小さくないだろう。日本代表は次回、11月17日にオーストリアでメキシコとの対戦を予定している。


取材・文:木ノ原句望