久保建英へセルジオが愛ある苦言「日本での評価は錯覚 ここで化けろ」

サッカー

2021.1.26


セルジオ越後の言いたい放題

2021年1月に、スペイン・ビジャレアルCFからヘタフェCFへ移籍したサッカー日本代表・久保建英(19)。移籍から即試合に出場し、得点に絡む好機を演出したりと活躍している久保だが、辛口評論家・セルジオ越後は違った。

「90分の中で常に必要となる存在になれ」「ゴールという結果を残さない限り、ステップアップはできない」「これがラストチャンス」と、期待しているからこその厳しい言葉をかけた。


Q.久保建英選手のヘタフェCFでの2試合を見て、いかがでしたか?

移籍後すぐに試合に出られたということは、監督も期待していたという一つの証拠です。チームが連勝したことも明るい材料で、自信を持ってプレーができると思います。ただ、この2試合はあんまり強くないチームと当たったんですね。(※1/24時点でリーグ18位、20位のチームと対戦)

僕が思うのは、昨季のマジョルカでやっていたプレーに戻ったという気がします。

ただ、まだ具体的な結果が出ていないんですね。フリーキックが良かったとか何人抜いたとかではなく、久保が得点をしたやアシストをしたといった結果に直接結びつくようなプレーが求められると思います。

【動画】セルジオ越後「危機感を持て!」ヘタフェCF移籍の久保建英へ愛の喝

日本のニュースで報じられる久保建英の活躍は、良いところを集めて編集したものですね。

でも評価というのは90分間、あるいは試合に出た時間を通して下されます。まだまだ、ビジャレアルやそのレベルのチームに這い上がるのは早いと思います。もう少し見守っていきますし、頑張ってほしいと思います。

ここで結果を出さなかったら、申し訳ないけども海外でもうこれ以上のレベルのチームに行く可能性はなくなるかもしれない。ラストチャンスですよ。そういう気持ちでいてほしい。彼は若いから、慰めたり甘やかしたりしてはいけないと思います。

ラストチャンスです!ここでぜひ頑張ってほしい!

ヘタフェCFでは以前、柴崎岳がプレーしていました(2017〜2019年)。柴崎は日本代表の不動のレギュラーです。だけどチームでは定着しなかった、もっといいオファーが来なかった。こういった先輩の現実を一つの例にして、簡単ではないということを肝に銘じてほしい。


Q.セルジオさんは久保選手のこの移籍をポジティブに捉えていますか?

求められるチームがあって試合に出られる、ということが一つの基本です。海外に行っている他の日本人選手が継続的に結果を出さなかったら、ベンチ外や途中出場になってしまいますよね。試合の出場時間が短くなるということは、結局まだ結果を出していないということの証拠になります。



この間の試合もすごかったと言われていますが、後半に途中交代しています。彼がチームに欠かせない存在だったら、1対0で勝っている試合でも最後までグラウンドに残さないといけないというぐらいの活躍をしないと、レギュラーになったという証拠にはならないと思います。

分かりやすいですよね。要するに、移籍した先のチームのレベルが前所属チームよりも高くないから雇ってくれているんですけれども、もっと上に行くためには今のプレーだけでは足りないんです。

だからここで目覚めて、「化けて」ほしいですね。19〜20歳になるくらいの年齢でも、もしかしたら上に行くにはラストチャンスかもしれない。

他のチームにすでにいる選手よりも更に活躍をしないと、レベルが上のチームは獲ってくれないんですよ。だから下のチームでやっている限りは、いくら良いと思われても、「そこだからできる」となってしまいます。

上の活躍しないと.jpg

これからまだ試合がたくさん残っているから、自分たちよりも上のチームと戦った時に結果を残すことが大きなインパクトになる。悪いけれど、この2試合チームが勝って久保くんも復活したと思われているかもしれないが、対戦相手が格下のチームで活躍したから現地ではニュースにならないんですよ。

評価にならない、ということをやっぱり考えてほしいと思います。もっと強いところとやって、それでもいつもと同じプレーができることで相手が「この選手、欲しいな」と思われて、ステップアップになる。

日本のメディアは、他の選手が活躍していてもスポットライトがずっと久保くんに当たっているのね。だけど、スペインではもちろん久保くんだけではないんです。全体を見て、それを越えなければいけない。

日本でニュースのなるのは日本人だから、久保くんすごいと錯覚するけれども、あのフリーキックが入っていればとか例えの話は活躍には入らない。

キーパーが弾いたということは最高のキックではなかったということです。最高のキックはネットに突き刺さるシュートですからね。得点にならなかったシュートはステップアップする評価には入らないということを、日本のファンにも早く認識してほしいと思います。

プロとしてはやっぱり結果です。久保くんはスペインからすれば「助っ人」、外国人ですからね。チームが勝っている時には良いんですけれど、負けだすと競争が激しくなる。



監督が変わったら変わったで、監督の好みで試合に出してくれなくなるかもしれない。プロの世界はとても不安定です。誰が来てもレギュラー、誰が来ても90分フル出場するのが普通だ、という選手に早くなってほしいですね。

いくら技術が高くても、結局それが結果に結び付かなければ戦力外になっていくんです。世界中から、夢を持った選手がヨーロッパに集まっている中で、その競争で勝たないといけない。それはそう簡単じゃないんです。他の日本人選手も、なかなかレベルが上のチームで活躍するという壁を越えられないでいる。

ビッグクラブに行ってもいつも出番が少ないとか、真ん中から下部レベルのチームでしか日本の攻撃的選手が試合に出られない限り、日本サッカーが世界にはまだ羽ばたいていないという証拠じゃないかなと思います。

現地のメディアは、良い時は良い、悪い時は悪いとハッキリと評価しますからね。他の国のメディアが絶賛するくらいの試合の本数をこれから増やしてほしいですね。