女子57キロ級 芳田司 五輪1年延期で感じた「柔道があれば何もいらない」【五輪柔道】

柔道

2021.7.26

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芳田司 Photo:Itaru Chiba

「柔道があれば、何もいらない」

昨年、新型コロナウイルスの感染拡大でそれまで当たり前のようにやってきた試合や練習ができなくなったとき、女子57キロ級の芳田司(コマツ)はそういう思いを強く抱いた。

「5年間コンスタントに試合ができていた時期もあれば、コロナでずっと家にいたり試合がなくてモチベーションが上がらない時期もあった。振り返ってみると、柔道があってこその自分なんだと改めて思いました」



ロンドン五輪の金メダリスト・松本薫と入れ替わるように、芳田は女子57キロ級の第一線に躍り出た。すでに世界選手権では18年に金メダルを獲得している。この階級では身長156cmと小柄な方だが、むしろそれは「背が低くても内股をかける選手は少ない」と長所として捉えている。

五輪出場は今回が初。前回のリオ大会は63キロ級代表の田代未来(コマツ)の付き人として現場の空気を体験した。

「各々が自由な雰囲気でやっているアップの雰囲気にブルブルしました」と気持ちの高ぶりを感じたと同時に、大舞台に立つ松本の姿に「私じゃなく松本選手の方がいいって心の中で思っていて。前に出きれなかったというのはあります。」

気持ちが追いついていなかったことも事実だ。

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芳田司 Photo:Itaru Chiba

しかし今は違う。

「柔道できたら何もいらないというか。私がやることは決まっているので、オリンピックで金メダルを取るということなのでそこに向けて準備していきたいです。」

進化を遂げた25歳は頂点を一心に見つめている。

芳田は順当に勝ち上がると、今年6月の世界選手権(ブタペスト)で優勝したクリムカイト(カナダ)と決勝で激突。クリムカイトとは2勝2敗でクリムカイトが2連勝中だ。