セルジオ越後「ポストプレーに快感を覚えていてはいけない!」日本サッカー界への問題提起

サッカー

2020.10.30



    『教えてセルジオさん』

    セルジオ越後が視聴者からの質問に答える新企画『教えてセルジオさん』!
    今回の質問は、「日本代表の得点能力を上げるにはどうすればいいか?」

    オランダ遠征の2試合から見えてきた得点力不足の原因は森保監督の戦術に有り?
    なぜ同じアジアでも永遠のライバル韓国には世界で通用するストライカーが生まれ、日本には出てこないのか?
    など様々な角度から分析。セルジオが語る独自の解決策とは・・・。

    Q.日本代表の得点力を上げるにはどうすればいいですか?

    失点のリスクを抱えてでも攻撃的サッカーをすることです。

    分かりやすいのは、リードされたらどうするか、ということですね。交代を含めて戦術を変えて、リスクをかけていかなければならないです。手っ取り早く言えば、センターバックをあげてボールを放り込むサッカーをやるとか。
    ビハインドになってから攻撃的なサッカーをやるんですね。0-0の時でも、それをできないことはないのに、負けているから行くしかない。点を取るためにはリスクを抱えていかなければいけない。

    【動画】教えてセルジオさん「日本代表の得点能力を上げるにはどうすればいいですか?」

    今の日本代表は、守り重視で、負けないサッカーをやろうとしている。
    バックラインのためにサッカーをやっているんですね。得点を増やすサッカーとは全く逆のことをしています。ディフェンスがリスクを抱えてその分前線の攻撃に人数を増やして、攻撃陣の負担を減らさなくてはならない。それが今は逆になっています。
    どのチームでも、ディフェンスに人数をかけていたらそれは中々点が取れないですよ。

    日本代表は、アジア2次予選などでは攻撃的なサッカーができるんです。
    ハーフラインから前で、センターバック2人がゲームを作っている。
    でもちょっと強い相手になったら、1失点でもしたら苦しいと思ってるから守備的になる。

    だけど、練習試合というのは良い負け方をしたら成長の元になります。

    成長の元.jpg

    公式戦は、勝ち点がかかっているから、何をしても戦術を変えてでも勝たなければならないけど、練習試合では改善して点を取って自信をつけることの方が大事だと思います。良い試合内容がほしいですよ。結果だけ追い求めると得点力不足になりますよね。

    結果と内容の両方良いのがベストですが、僕は、攻めるようになって点を取って勝つようになるのが一番理想だと思います。

    (カメルーン戦は)守って守って0-0の引き分けと、(コートジボワール戦は)守って守ってセットプレーで点を取って1-0で勝ったというのは結果だけで、内容としては全然変わらないです。攻撃的選手が持っている特徴が活かされていないですね。

    まぁ、あれぐらい必死で自陣のゴールまで戻って、そこから70、80mも先の相手ゴールまでドリブルやパスで何回も攻められるかと言ったら、それはやっぱり難しいから、その距離をもっと縮めさせたら良いと思います。

    今の日本代表の課題は、攻撃的特徴を持っている選手達が守備に追われるがあまり、その特徴を活かせられていないことだと思います。

    Q.欧州のトップクラブで点を取れる日本選手は、どうすれば出てきますか?

    日本のサッカー解説者の多くは、ポストプレーが大好きでポストプレーにすごい快感をもっていて、相手ゴールに背中を向けている選手が一番良い選手だと思っていますよ。

    でも、ソン・フンミン(韓国代表FW /英・トットナム)はほとんどポストプレーをしていないんですよ。
    彼はスペースを探して縦に縦に良いボールをもらおうと狙っています。そういう特徴が彼が結果を出すことにつながっていると思います。

    フンミン.jpg


    韓国のサッカー界は、日本のサッカー界と全く違って、サッカーのために全力を尽くしてやっていますよね。
    韓国は教育も厳しいし、チャレンジ精神が強い。だからJリーグでレギュラーになっている選手も多い。
    Jリーグに来てレギュラーになっているということは、日本人選手のポジションを奪っているということですよ。

    ちゃんとした戦力として韓国から国外へ移籍しているので、韓国に過保護なメディアはいないんです。
    プレーが悪いと、「あいつはプロになって生意気になった!」とすぐに叩きます。
    日本の場合は、試合に出ていなくても神様みたいに扱いますからね。

    やっぱりそうやっていろんなところで日本と韓国は違いますよね。

    そういう環境の違いで、世界で通用するストライカーが育つかどうかが変わってくると思います。