男子81キロ級 永瀬貴規 大ケガから掴んだリベンジの場「泥臭くてでも勝ちに行く」【五輪柔道】
永瀬貴規 Photo:Itaru Chiba
永瀬貴規(旭化成)は不屈の男だ。
2017年の世界選手権で右膝じん帯損傷の大ケガを負い、復帰までに1年の年月を要した。それでも、永瀬はどん底を味わいながら這い上がってきたことをポジティブに捉えている。
「あのときの経験は自信や力になっている」
その理由は、「膝の手術をしたり勝てない時期に、漠然としてではなく、どうしたら自分は成長できるのかを考え、その結果ステップアップすることができたから」
永瀬がリハビリに励んでいる間に、男子81キロ級では藤原崇太郎(旭化成)や佐々木健志(ALSOK)ら若手が台頭。永瀬はリオデジャネイロ五輪で銅メダルを獲得しているが、若手と東京五輪の代表の座を争うことに。
それでも2019年に国際大会4連勝、12月のグランドスラム大阪では藤原との直接対決を制するなど驚異の追い上げで2大会連続の五輪代表の座を射止めた。
その原動力は「東京五輪に出て、リオのリベンジをという思いを強く抱いていたから」と分析する。
男子73キロ級代表で所属の同僚・大野将平は「組んだら一番強い」と、高く評価する。大野も認める実力者は二度目の五輪で大輪の花を咲かせるか。
「前回は不完全燃焼で終わった部分があるので、気持ちを全面に出して泥臭くてでも勝ちに行く、気迫ある柔道を出して金メダルを目指してやっていきたいと思います」
悲願の金メダルへ。クールな男が静かに闘志を燃やしている。