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2011年2月10日 放送
社員が激変する企業改革術!
名門企業の慢心に逆襲
- モリタホールディングス 会長 新村 鋭男(しんむら・としお)
消防車一筋、100年。消防自動車トップメーカーのモリタは、圧倒的な技術力で、はしご消防車のシェア9割以上を達成している。財政難で購入を控える自治体を相手にしながらも、4期連続の増収増益を成し遂げた。低迷市場において"売れる消防車"を生み出したのは、全く畑違いの証券業から転身した新村鋭男だった。新村は、これまでの常識を覆す消防車開発に、力を注いできた。
――石けんの「泡パワー」で消す最新型の消防車。
――消防車と救急車の2役を1台でこなす「消救車(しょうきゅうしゃ)」。
――鉄ではなく強化プラスチックを使った斬新デザイン車。
それにしても、モリタはなぜ"変わる"ことができたのか...?
それは新村に、自ら「変化できずに」破たんへの道をたどった山一証券での強烈な経験があったからだった。新村は社員たちに言う。
「会社は何のためにあるのかを問い続けろ!」
社長の金言
- 自己否定なくして 改革はないTweet
-
RYU’S EYE
座右の銘
放送内容詳細
はしご車トップシェア! 世界が絶賛するすごい技
兵庫県・三田市にあるの本社工場を訪ねると、目に飛び込んでくるのは、真っ赤な消防車が駐車場に列を成している、見たこともない光景。そこでは連日、放水検査やはしごの動作確認などが繰り返されている。実は今が消防車の生産ピーク。1ヵ月に約100台が全国自治体に納入されるのだ。 モリタは、はしご車では国内シェアの実に9割以上を誇る。しかも50メートル級のものを造れるのは、世界でも数社しかないという。モリタは1907年 の創業以来、消防車を1台1台全て手作りしてきた。例えば車体に載せるはしごは、わずかに弓なりに反らせている。はしごは人を乗せて伸びていくと、加重でしなることから、それを計算して微妙な反りをつくっているのだ。まさに熟練職人の技…。この日も、インドから1台約2億円のはしご車を買い付けにやってきていた。まさに世界が注目する、消防自動車メーカーなのだ。
消防車づくりを変えた男は“門外漢”
いま多くの自治体が財政難のため、新たな消防車の購入を控えている。だが、この頭打ち市場の中でもモリタの消防車は売れている。一体なぜなのか? モリタの売れ筋トップは、「泡消防車」だ。少量の石けんと水に空気を加えることで、消火効率を大幅にアップ。水の量を従来の6%程度に抑え、消火時間も3分の1に短縮した優れものだ。さらに、救急車不足に悩む自治体向けに、世界初の「消防車」+「救急車」=「消救車」を開発。業界の常識を覆す消防車を次々誕生させている。 その陣頭指揮を執ったのが、畑違いの証券業界から、社長にと請われて やってきた新村だったのだ。
業績回復を成し遂げたのは元・山一マン
90年代半ば、市場の縮小に伴い、モリタは業績の低迷に苦しんでいた。それを立て直したのが、山一証券から転身した新村。 新村は、山一で副社長まで務めた金融のプロだった。だが山一は、新村が関連会社の社長に転出して6年後、突然破綻してしまう…。 その後、モリタの経営に関わるようになった新村は、工場を見て回ってある危機感を覚えたという。それは、かつての山一と同じ、"会社のブランド力に安心しきった社員たちの姿"だった。100年企業の落とし穴とは?新村はモリタで、社員の意識を、どうやって劇的に変えることができたのか? "新村マジック"の全貌に迫る。
ゲストプロフィール
新村 鋭男
- 1936年生まれ
- 1959年山一証券入社
- 1990年副社長
- 1991年山一情報システム社長
- 1997年山一証券破綻、山一情報システムを母体に日本フィッツを設立
- 1998年モリタ入社
- 1999年社長就任
- 2002年会長就任
企業プロフィール
- 創 業:1907年4月
- 従業員:1517人(連結)
- 売上高:617億円
- 経常利益:45億円(09年度)
- 代表取締役社長:中島 正博
新村さんには、シビアな闘いを経験した人特有の強さと優しさを感じた。どんな組織でも、常に内部で抗争が起こっている。公正と変化を嫌う既得権益層が勝てば、その組織は衰退し、やがて崩壊する。修羅場で得たことを、新村さんは、火災と闘う車両作りに活かした。消防車は、子どもにとても人気がある。強さと優しさの両方を象徴しているからだろう。

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