カンブリア宮殿

金原ひとみ×ヒャダイン 経済トークショー人

毎週木曜日1106分 ~1155
テレビ東京系にて放送中

テレ東BIZで配信中

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2026416日 放送

マーケティング最強企業の
"モノを売る秘密"

  • P&Gジャパン 社長 (このは しんすけ)

洗濯用洗剤 「アリエール」や消臭・芳香剤「ファブリーズ」などで知られる「P&G」。1837年創業、アメリカ・オハイオ州に本社を置き、年間売り上げ約13兆円、180カ国以上で商品を販売する巨大グローバル企業だ。P&Gの理念は、「消費者がボス」。その名の通り、上司の言う事よりも、消費者の声を最優先にするという事。そこで、始まったのが、消費者の自宅を直接訪ね、困りごとを調査する「訪問調査」だった。常に消費者を第一に考え、グローバルな企業規模を生かしたイノベーション力で、世界の客のニーズに応える製品を開発してきた「P&G」。その日本市場を統括する「P&Gジャパン」を率いるのが、木葉慎介(49歳)。去年4月、約10年ぶりに日本人社長として就任したやり手経営者だ。入社以来、マーケティング部門で世界中の市場開拓を担ってきた生粋のマーケター。「これから消費者理解をさらに深めていく!」と、消費者ファーストの強化に乗り出した木葉。就任から1年、木葉の変革はまだ始まったばかり。そのマーケティング術に迫る。

社長の金言

  • 会議より消費者を優先
  • 客が気付かない問題を解決する
  • 未公開インタビュー

    未公開インタビュー
  • スタジオ完全版

    スタジオ完全版

放送内容詳細

消費者の潜在意識まで読み取る!最強のマーケティング術

P&Gの理念は「消費者がボス」。創業から約190年、そのカルチャーは今も息づいている。中でも最も重要とされるのが、「消費者訪問調査」。お客の自宅を訪れ、洗濯や食器洗いなどのやり方や使っている商品を調査するのはもちろん、家族構成や1日の生活の流れなど細かく聞き込み、潜在的にある不満まで深掘りしていく。しかも、本音を引き出すため、P&Gの社員である事はあえて伏せて調査。木葉も、消費者を深く理解するために、3か月に1回は調査に同行している。そんな木葉が就任後、新たに始めた事がある。それが、全社員が参加できる「消費者オンライン調査」。マーケティング担当だけでなく、経理や人事など、商品作りに関わらない部署の社員も調査に参加できる場を作ったのだ。「日本の消費者は、凄く細かい事、小さな違いも認識出来る厳しい目を持っている。そういう声を、全社員に直接、聞いてもらい、様々な観点から、さらに生活に役立つ商品を作っていきたい。」と、話す。そんな消費者の声から出来た商品とは…?ヒット商品の裏側に迫る。

ブランドごとの組織構成

P&Gの組織構成は、普通の会社と比べて一風変わっている。例えば、食器用洗剤の「JOY」チーム。そのメンバーの役職は「JOYのマーケティング」「JOYの営業」「JOYの広報」など…。実はP&Gでは、部署ごとではなく、ブランドごとに組織構成され、それぞれがチームとして構成されているのだ。「それぞれのプロが集まることで商品力やブランド力が高くなる」と答えるのは、リーダーの常川。そんなチームから生まれたヒット商品が、下から洗剤が出ることで、ボトルをひっくり返す手間を省いた「逆さボトル」、さらに、「まとめて洗いたい人用」、「すぐ洗いたい人用」など、どれも、消費者の声を形にした商品だ。「P&Gの名前を知らなくても、ブランドが強ければそれでいい。」と、木葉は話す。今年2月、「手荒れが気になる人向け」という新たな食器洗剤を発売。その新商品とは…?

洗濯の常識を覆した「ジェルボール」開発秘話

2001年にP&Gジャパンに入社した木葉。“一流マーケター”を目指し、海外拠点を渡り歩き、マーケティングのスキルを磨いてきた。そして2014年、大ヒット商品を生み出す。それが、面倒だった洗剤の計量を不要にした「アリエールジェルボール」。木葉が消費者調査に訪れた際、「液体洗剤をキャップで計る時に、こぼしてしまう」、「洗剤の投入口が汚れている」などの光景を見て、「そういう事を完全に無くせる商品を作りたい」と5年がかりで開発に成功。そうして生まれたジェルボールは、「洗濯の常識を覆した」と絶賛され、今では、家庭用衣料洗剤市場でシェア2割を占めるまでに成長。そこに潜在的ニーズがあった事を、木葉自ら実証したのだ。

人材育成を強化!ビジネスリーダーの育て方

P&Gでは、世界で活躍できるビジネスリーダーを育成するために、様々な人材育成をしている。その中の1つ「Day1」。それは入社初日から、一人ひとりが裁量権を持ち、プロジェクトを担当するという文化だ。今では1年目社員もプロジェクトリーダーを任されている。自ら考え・行動することで、強いリーダーシップが発揮され、ビジネススキルを身に着けることができるのだ。さらに、人材育成を強化するための研修は数百通り。コミュニケーションの取り方から、AI活用術まで、様々なテーマの研修を経験することで、世界でも通用するビジネスリーダーを育てている。

ゲストプロフィール

木葉 慎介

  • 1976年大阪府 生まれ 関西学院大総合政策 卒業
  • 2001年プロクター・アンド・ギャンブル・ファー・イー・スト・インク(現P&Gジャパン)入社
  • 2012年アジア太平洋・インド・中国・台湾・香港 洗濯洗剤事業 アソシエートブランドディレクター
  • 2020年ファブリック&ホームケア 日本・韓国事業統括責任者シニアバイスプレジデント
  • 2025年4月 P&Gジャパン合同会社 社長就任

企業プロフィール

  • 会社名:P&Gジャパン合同会社
  • 設立:1973年
  • 本社:神戸市中央区小野柄通7-1-18
  • 社員数:約3500名
  • 売上高:非公開
  • 事業内容:日本の生活者向けの日用品・パーソナルケア製品を開発・販売

金原ひとみの編集後記

金原ひとみ

 これはこういうもの。人の心の中には、常にそういう認識がある。その時には我慢でも、諦めでもない。でも、あなたは我慢していたんだよと、物を提示されて初めて気づく辛さ、苦痛がある。
 消費者がボス、だからP&Gには上司も部下もなくて、日本や子会社と本社の間にも徹底的に差がない。彼らの理念は、木葉さん自身もまた自社製品の消費者(つまりボス)でもあるのだ、という視点にまで立ち帰らざるを得ない説得力を持っていた。
 全ての苦痛、苦悩から解放された人間がどこに辿り着くのか、何を求めるのか。そんな人間の根源的な問いに、いつかP&Gが最初にリーチするのではないだろうかという期待をせずにはいられない。

消費者がボス。そしてボスもボス

金原ひとみ

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