カンブリア宮殿

金原ひとみ×ヒャダイン 経済トークショー人

毎週木曜日1106分 ~1155
テレビ東京系にて放送中

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201535日 放送

激変した老舗しょうゆ蔵
中小パワーこそ地方再生の底力だ!

  • 八木澤商店社長 (こうの みちひろ)

今年3月11日で、あの東日本大震災から4年がたつ。 災害の記憶が薄らいでゆく一方で、被災各地では、急激な人口減少が起きていた。そして、住居や仕事の問題に見通しが立たないことも影響し、復興の現場では、必要な若い労働力が慢性的に不足。仮設住宅を離れられない高齢者の孤独死も相次いでいるという。そんな逆風が吹き荒れる被災地で、驚くべき挑戦に打って出た醤油店があった。江戸時代から続く老舗のしょうゆ店・岩手県陸前高田にある「八木澤商店」だ。八木澤商店の9代目の河野は、被災直後から「社員を解雇せず営業再開を目指す」と宣言し、若い発想と行動力を武器に会社の再建に奔走している人物。そんな河野が目指した復興の形こそ「地元・中小企業のチカラの集結」だという。被災地が抱える問題は、今後の日本が直面する問題点を先取りしているとも言われる中で、河野社長は、どう被災地の課題を解決しようとしているのか?地方再生のヒントにも成り得る陸前高田で始まった感動の再生戦略の全貌を徹底取材!

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社長の金言

  • 人のために動くから
    自分が強くなれる
  • RYU’S EYE

  • 座右の銘

放送内容詳細

陸前高田発!震災を乗り越え激変した老舗しょうゆメーカーの復活劇

ようやく復興に動き出した、陸前高田。かつて町を見下ろしていた周囲の山は次々と切り崩され、その膨大な量の土砂を運ぶため、高さ20mはあるベルトコンベアが至る所に張り巡らされている。津波に強い新たな町を作るため、町全体の「かさ上げ」工事が行われているのだ。しかし、その一方で…町の人口は震災前の2万4千人から、2万人を割り込み、大幅に減少…インフラの整備は進んでも、本当の復興の姿はいまだ見えていない。 そんな陸前高田で、驚くべき変貌を見せる中小企業がある。それが、創業200年を超える醤油味噌メーカー・八木澤商店だ。八木澤商店は震災時、本社と工場の全てを流され、社長以下、誰もが廃業を覚悟した。しかし、そこに待ったをかけたのが、専務として経営を切り盛りしていた、当時37歳の河野通洋だった。河野は、震災時東京にいた社長の父親に変わり、被災直後から「社員を解雇せず営業再開を目指す」と宣言。その若い発想と行動力を武器に、会社の再建に奔走した。スイーツ事業を始め、自慢の味噌を使ったケーキをヒットさせれば、三陸沿岸の津波で全壊した食品関係のメーカー4社を集め「madehni(までーに)」という地元食材を使ったスープブランドも立ち上げた。さらに、自社のしょうゆ作りでは、クラウドファウンディングという最新の手法で資金を集め、わずか1年半で自社工場を再建した。震災前は、しょうゆの販売先の多くが地元の水産加工業だったという八木澤商店のビジネスは、今や一般向けのBtoC比率が飛躍的に高まり、売上げを以前の7割にまで回復させてみせた。河野曰く「震災という逆境の中で、今まででは考えられないチャレンジが出来た」 逆境からの変貌の裏側とは…9代目社長・河野の挑戦を紹介する。

中小企業のチカラこそが、地方の未来を切り開く!

若い頃、「ビジネスは利益至上主義」と自分の会社の社員を省みることもしなかった河野。その考えを「社員第一主義」一変させたのは、河野が加入する中小企業家同友会という組織だった。そこで仲間の経営者たちから、中小経営者のあるべき姿を教えられた河野は「地方経済を担っているのは、日本中の中小企業。そこが元気になることこそが、地域問題を解決するはず」と、中小企業の連携を重視してきた。そんな河野は、震災後、地元の経営者たちと「なつかしい未来創造」という事業応援会社を作った。地域資源を生かした新事業を生み出し、地域を活性化することを目的に設立。様々なベンチャー的な取り組みを、資金とノウハウの両面で支援してきた。既に、震災後需要が高まっている「訪問リハビリ」や宿泊事業など、様々な実績が生まれている。被災地発のビジネスが、日本の問題点を解決して行く…そんな新たな取り組みを取材する。

ゲストプロフィール

河野 通洋

  • 八木澤商店 河野通洋社長(41歳)
  • 1973年岩手県陸前高田市生まれ
  • 1997年岩手観光ホテル入社
  • 1999年八木澤商店入社
  • 2011年東日本大震災で社屋 工場 自宅が全壊
  • 2011年4月 八木澤商店の九代目社長に就任
  • 2012年10月 岩手県一関市に工場を新設
  • 2014年11月 震災で流出した「もろみ」を使った
  •        醤油「奇跡の醤(ひしお)」を発売

企業プロフィール

  • 八木澤商店
  • 本社 :岩手県陸前高田市矢作町字諏訪41
  • 創業 :1807年
  • 従業員:31人
  • 売上高:2億8000万円(2014年度)

村上龍の編集後記

震災直後、救援活動と平行して、河野さんは、「雇用を守る」と宣言し、以来、それを最優先にしてきた。「家、家族を失った人が働く場所まで失うと生きる希望も失う」心打たれる真実だが、実は「雇用を守る」というのは、被災地だけではなく、日本全体の最優先事項である。また河野さんは、地元中小企業のネットワークを守り、強化したが、それも、巨大資本・設備・流通網などを持っていない地方の弱小企業にとって必要なことだ。あれから、四年が過ぎた。だが、「被災地には日本全体の問題が凝縮されている」という認識を、わたしたちは今こそ共有すべきだと思う。

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