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2015年5月14日 放送
2ヵ月ですし職人になれる!
ニッポンのすしの"明日"を握る異色の学校
- 東京すしアカデミー 代表 福江 誠(ふくえ まこと)
和食の象徴"すし"。しかし今は回転ずしが主流で、昔ながらのすし職人は減る一方だ。しかも"飯炊き3年、握り8年"といわれる厳しい修行の世界は現代に合わず、後継者不足から店をたたむすし屋も少なくない。そんな中、すし職人を次々と輩出している異色の学校がある。「東京すしアカデミー」だ。"見て盗む"世界だったものを、講師が手取り足取り教えるスタイルを導入。素人でも最短2ヵ月ですしを握れるように仕立てあげるという。2002年の開校以来、これまで3000人の職人を送り出した。この学校を設立したのが福江誠代表(47歳)。経営コンサルタントから寿司業界に転身したこれまた異色の人物だ。しきたりと伝統の世界を外部からの視線で改革した福江はこう語る。「日本にいると分からないが、すしのビジネスチャンスは今も海外で拡大しつづけている。すしを産業として輸出するのが私の使命」。"すし"だけでなく"SUSHI"へ・・・。業界の革命児が推し進める"SUSHI産業"海外戦略の全貌に迫る。
社長の金言
- すし職人は
ニッポン文化の伝道師Tweet
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RYU’S EYE
座右の銘
放送内容詳細
2ヵ月で誰でもすし職人に!驚きのカリキュラム…
飯炊き3年握り8年とも言われるすし職人の世界。しかし今、その概念は崩れつつある。街場の人気店や三ツ星の高級店の職人を訪ねてみると確かに叩き上げの人もいる一方で、ある専門学校の出身者が増えているという。それが「東京すしアカデミー」。素人でも最短2ヵ月で江戸前すしを握れるようになるという職人養成学校だ。コースは2ヵ月を始め、1年かけてじっくり育てるコースも用意されている。授業料は2カ月コースでも約86万円。決して安くないが、魚の捌き方から、シャリの扱い方、さらにはカウンター内での立ち振る舞いまで、徹底して実践的な指導をしてもらえると人気だ。図解された分かりやすい教材もついていて、予習復習もばっちり。卒業したらすぐに職人として働けるようになっている。生徒は若者から脱サラ組まで幅広く、これまでに3000人の職人が旅立っていった。設立した福江誠氏は、元経営コンサルタント。すし店の経営指導をするうちに、職人がどんどん減少し、町のすし屋が衰退していく現実を目の当たりにし、このすし職人養成学校を思いついたという。今やすし職人の登竜門ともなっている「東京すしアカデミー」の全貌を描く。
グローバルに広がる“SUSHI”ビジネス
海外では引き続きすしが大人気。東京すしアカデミーには、海外のいたるところから求人が多数寄せられている。海外では、カリフォルニアロールに代表されるような変わりずしが大流行。日本の職人が握っていることは少なく、皆見よう見まねですしを握っている。その一方で、セレブ達を中心に、高くてもいいから、きちんとした職人が握る、本物のすしを食べたいという需要も高まっているのだ。そのために、日本のすし職人は海外からも引く手あまた。すしアカデミーの生徒たちも約8割が海外を意識して入学してくるという。そこで、すしを握ることを教えるだけでなく、海外で働くシーンを想定した英会話の授業や、海外で働きたいという人の為の就職相談も行っている。実は福江がアカデミーを設立した真の狙いはそこにある。福江の読みは時代にフィット。今や卒業生は世界50か国で活躍している。正に世界への“SUSHI職人”輸出拠点となっているのだ。
“和食”こそニッポンの新たな武器なり!
金融、物流、情報、あらゆる面でアジアのハブ国家になりつつあるシンガポール。福江は2年前、この国にも東京すしアカデミーを開校した。生徒は東南アジア各国から集まっており、すし以外にも、ラーメンや焼き鳥、カレーライスなど、幅広い意味での「和食」の講座が行われている。入学希望者は後を絶たない。それだけ、すしを始めとした和食への関心が高まっているのだ。「腕の良い外国人料理人によって海外の和食の質が上がれば、日本の食材の価値もさらに上がり、料理以外の日本ブランドへの関心も高まる。それは結果として日本全体の経済成長にもつながるはず」、和食ビジネスの伝道師は、そこまで見据えて動いているのだ。
すしで地方も元気に!
海外へすし職人を送るプロジェクトに力を入れる一方で、福江氏は今、日本人だけでなく海外の人も大好きなすしを使って、日本の地方を元気にしたいという思いを強くしているという。例えば、福江の故郷、富山。海の幸が豊富で美味しいすしを出す店もたくさんあったが、回転ずしなどに押され、寂れる一方。それならばと、ただ単にすしを提供するだけでなく、客に“握り体験”をしてもらえるイベントを仕掛けようと動き始めた。すしの体験をきっかけに、地元や観光客、更には外国人にもPRできるのではと考えたのだ。このゴールデンウィークに、地元のすし職人たちと、初めてのイベントを開く予定。果たして、すしで町おこしはできるのだろうか。
ゲストプロフィール
福江 誠
- 1967年富山県小矢部市生まれ
- 1990年金沢大学を卒業後、大手会計システム会社に入社
- 1995年寿司店の経営指導の草分けである渡辺英幸氏に弟子入り
- 2000年個人コンサルタント事務所を設立
- 「梅ヶ丘寿司の美登利」「神田江戸っ子寿司」などを経営指導
- 2002年日本初の寿司専門スクール「東京すしアカデミー」を設立
企業プロフィール
- 東京すしアカデミー株式会社
- 従業員数:44名
- 主な事業:調理師育成のための料理学校の運営/飲食店の経営/ケータリングの企画・運営・仲介/調理師の人材紹介と人材派遣/経営コンサルタント業
新規事業の成功要因は、共通している。地味で、面白くも何ともないが、それは「努力の継続」で、例外はない。福江さんは、長期におよぶコンサルティング業務の過程で寿司の世界と出会うが、そのあと、年間500から1000件の寿司屋を回った。そして「2ヶ月間で寿司が握れるようになるか」という問いと、その答えを、同時に発見した。若者たちの多くは、決して内向きになっているわけではなく、可能なら海外でも働けるような、生きていくための実質的な技術と知識を求めているのだと思う。すしアカデミーの実績がそのことを証明している。

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