バックナンバー
2019年5月23日 放送
楽しくなければスーパーじゃない!
買い物でワクワクさせる...リアル店舗の逆襲

- サミット 社長 竹野 浩樹(たけの ひろき)
コンビニやドラッグストア、ネット宅配が近年、食品販売を強化。その影響で、売り上げが伸び悩んでいるスーパー業界。そんな"スーパー冬の時代"にありながら、既存店の「売上高」と「客数」の伸び率で、2年連続の日本一を達成した驚きのスーパーがあった。それが、都内を中心に115店舗を展開する「サミット」だ!3年前に社長に就任した竹野は「サミットが日本のスーパーマーケットを楽しくする」というビジョンを掲げ、社内改革を推し進め、サミットを生まれ変わらせたという。業界の牽引役を目指す、リアル店舗の挑戦を追った!
社長の金言
- 人を動かすなら “振り子”を振り切れTweet
RYU’S EYE
座右の銘
放送内容詳細
買い物で客を楽しくさせる サミットのワクワク新戦略!
今年3月末にオープンしたサミットの新店。実は、これまでのスーパーとは全く違う店の作りになっている。例えば、入り口すぐの売り場は300種類が並ぶ総菜コーナー。しかも、その8割は売り場の目の前にあるガラス張りの調理室で作られ、出来たてをそのまま売り場に並べている。他にないアツアツ総菜を目当てに、いま多くの客がサミットを選んでいるという。その他、「部門横断のコラボ商品」や「専門店顔負けの鮮魚売り場」、好きな食品の試食ができる「おためし下さい」など、サミットには、スーパー業界の常識を打ち破る仕掛けが満載となっている。そんな独自の戦略で躍進を続けるサミットの強さの秘密に迫る!
平凡スーパーを脱却させた、竹野流・社員改革の全貌!
1996年に公開された伊丹十三監督の映画「スーパーの女」。地域の信頼を失ったスーパーを、主人公が客目線で改革していく作品だが、この映画で紹介される改革のモデルになった店こそ、他でもない「サミット」だ。実はサミット、効率化だけでなく、客に嘘をつかない「正直経営」をモットーにしてきた会社で、かつては、業界のトップランナーと言われる程の地位を築いた。だが、現社長の竹野が社長に就任した頃のサミットは、その成功体験にとらわれるあまりに「平凡なスーパー」となっていたという。どこにでもあるスーパーだったサミットをこれまでにない“新しいスーパー”へ変貌させた竹野改革を追った!
スーパーの未来は“地域のコミュニティー”
竹野が目指すスーパーマーケットの未来像…それは「買い物をする場」という概念を超えた「地域のコミュニティー」になることだという。そして、それこそが宅配やネット販売が食品販売に進出する中で、リアル店舗が生き残るための“必須条件”と考えている。竹野が描くリアル店舗のサバイバル術とは…
ゲストプロフィール
竹野 浩樹
- 1965年東京都出身
- 1989年慶應義塾大学 卒業
住友商事に入社(サミット担当) - 1993年「トモズ」の創業に関わる
- 1997年NY駐在
- 2010年ブランド事業部長(バーニーズなど)
- 2016年「サミット」 社長就任
企業プロフィール
- 本 社:東京都杉並区永福3-57-14
- 創 業:1963年7月
- 店舗数:115店舗(2019年4月現在)
- 従業員:1万5865人(2018年12月現在)
- 売上高:2822億円(2019年3月期)

デパ地下、スーパー、ドラッグストア、コンビニ、至るところで食品が売られている。だが昔と違い、距離を感じる。子どもの頃、魚屋、八百屋、肉屋など、通りに面し、売り場は開放されて食品は目の前にあり、匂いが漂ってきた。なじみ客が集まり、コミュニティーとなっていた。「世間」が機能していた時代だ。竹野さんは、そんな懐かしさと、暖かみを、取り戻そうとしているのではないか。 各店舗の広い窓からは、売り場と食品が見える。客と、店員がひんぱんに言葉を交わす。食品が果たす本来の役割が、よみがえろうとしている。