バックナンバー
2021年7月22日 放送
売ってよし買ってよし!
リユース業界No.1 ゲオの全貌

- ゲオホールディングス 社長 遠藤 結蔵(えんどう ゆうぞう)
コロナ禍で景気が低迷する中、今、注目されているのが中古品を扱うリユース市場。フリマアプリの登場もあり、市場規模は、25年には3兆円規模になるという。そんなリユース業界のトップに立つのが、全国に700店舗以上展開する「セカンドストリート」だ。その強さは、「売ってよし、買ってよし、環境によし」の独自の三方よしの精神だ。客から中古品や不用品を高額で買い取る「売ってよし」。品数豊富な中古品を格安価格で買うことができる「買ってよし」。さらに、客が持ち込んだ商品の大半を買い取るので、ゴミを出さないという「環境によし」。セカンドストリートの親会社はDVDレンタルで知られる「ゲオ」。レンタル市場が下火になるや、いち早くリユース業に活路を見出し、業界トップに躍り出た。急成長を遂げるゲオの変幻自在な独自戦略に迫る。
RYU’S EYE
座右の銘
放送内容詳細
断捨離時代の強い味方!行列のできるリユースショップ「セカンドストリート」
粗大ゴミとして処理費のかかる洗濯機や時代遅れのシンセサイザーなど、他店では買い取り不可だった中古品に思わぬ高額査定が付くというのがセカンドストリートの魅力だ。フリマアプリが台頭する中、まとめて買い取り・即日即金が客の支持を得ている。もう一つ人気の理由が、店内で売られている格安の中古品。家電、家具、生活雑貨に古着など、ホームセンターのように多種多様な品揃えで、新品の8割以上安い品もある。良い品を高く買い取り、安く売り、リユース業界のトップを走るゲオ、その快進撃の裏には、独自の育成システムで育てられた腕利きのバイヤー集団の存在があった。
レンタルからリユース、そして新業態のアパレルも・・・ 変化を続けるゲオ
ゲオグループは新たにアパレル専門店「ラックラック」の展開を始めている。ここに並ぶのは、ハイブランドのバックや財布、有名スポーツブランドのTシャツなど、名の知れたブランドの型落ちの未使用品。値段は、新品の3~8割引き。これらの品は、各ブランドから直接仕入れたアウトレット商品。これまでは各ブランドが展開するアウトレット店で買うのが常識だったが、ゲオは、ラックラックで複数のブランドを一堂に販売するという、新たな手法をアパレル界に持ち込んだ。1989年、遠藤社長の父・結城氏が創業したレンタルビデオ店から始まったゲオグループだが、今ではリユース業を事業の中心に据える。「チェンジ・アズ・チャンス」を社是とし、変化することを恐れず次々に新たな事業を手掛けている。亡父・結城氏の口癖を胸に、2代目の遠藤は、フットワークの軽い変幻自在な経営術で進化を遂げている。
ゲストプロフィール
遠藤 結蔵
- 1978年愛知県生まれ
(早稲田大学 政治経済学部卒業) - 2000年ゲオ入社
- 2011年代表取締役社長 就任
企業プロフィール
- 創 業:1989年
- 所在地:名古屋市中区富士見町8-8
- 従業員数:5304人(2021年3月グループ全体)
- 売上高:3283億円(2021年3月期)

「GEO(ゲオ)」というのは、大地「ジオ」を表すラテン語読みらしい。交通事故で急逝した父親が好んだのだろう。父親は脱サラしてレンタルビデオ屋を開業した。人々に楽しみを提供する仕事だった。以来、ゲオはリユースをはじめとして、人々の喜びや楽しみに貢献しようとしてきた。実店舗を持つのが強みだ。 「チェンジ・アズ・チャンス」という社是があるが、遠藤さんは、庶民的な感覚を持った人たちに向けて、楽しみを提供しようとしている。