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2022年7月7日 放送
斜陽産業でも大躍進!
知られざるキタムラ復活劇

- キタムラ・ホールディングス 社長 武田 宣(たけだ のぶる)
いまカメラ業界に逆風が吹き荒れている。スマートフォンの普及によりカメラの売り上げは減り続け、デジタルカメラ出荷台数は全盛期の10分の1以下に。そんなカメラ冬の時代にあって、専門店ならではの豊富な知識と、独自の接客術でファンから絶大な信頼を集め、業界で異彩を放っているのが...「カメラのキタムラ」だ。一時は赤字を抱え、倒産の噂もささやかれていた。しかし、そんなキタムラが知らない間に...大復活を遂げていた。キタムラは、なぜ復活を遂げることが出来たのか?その知られざる復活の舞台裏を徹底取材した!
社長の金言
- 斜陽産業でも進化はできるTweet
放送内容詳細
泣く子も“笑う”カメラのキタムラ!奇跡の復活劇にズーム・イン!
埼玉県坂戸市に、客の心をつかんで離さない大人気のカメラ専門店がある。客の目当ては、もちろんカメラ!「エモい写真が撮れる」と若者に大人気のインスタントカメラから「専門店でも、なかなか手に入らない」というプロ御用達の一眼レフカメラや中古カメラまで、売り場には、実に120種類以上のカメラが並んでいる。しかし、客を惹きつけるのは、品揃えの良さだけではない。多くの客から支持を集める最大の秘密こそ、豊富な知識を持つ店員による独自すぎる接客術にあるという。その神髄こそ、「利益度外視」で客に対応する“親切が先”の精神。この接客が「最適な1台が見つかる」と初心者からプロにまで大評判だという。スマートフォンの台頭と写真プリント離れで、一時は129店舗に及ぶ大量閉店を余儀なくされ、いわゆる倒産寸前だったキタムラだが、ここ数年で驚きの進化を遂げ、奇跡の復活を実現させていたのだ。キタムラ再建のキーマンが仕掛けた再生術を解き明かす!
「従業員を守り抜く…」難題を突き付けられた武田の会社再生術
カメラのキタムラは1934年、街の小さなカメラ店として高知県で創業。その後、カメラの普及とともに成長し、全国1000店舗を超える巨大カメラ専門チェーンへと拡大していった。そんな順風満帆だったキタムラに転機が訪れる。2000年代以降、スマートフォンの普及によってカメラが全く売れなくなり、大きな収益源となっていた「写真の現像」も急速に減っていったのだ。当然、業績は悪化し、キタムラは創業以来、初めての赤字に陥ったのだ。このジリ貧のキタムラの復活を託されたのが、CCCから鳴り物入りでやってきた武田だった。しかし、会社再生のために2代目社長の北村から出された条件は「会社と雇用の“継続”」。武田は「リストラをせずに、会社を再生させる」という難題を、どう実現したのか?キタムラ再生の軌跡と、武田流の会社再生術を紐解く!
ゲストプロフィール
武田 宣
- 1961年大阪府生まれ
- 1984年関西学院大学を卒業 近畿大阪銀行に入行
- 2014年カルチュア・コンビニエンス・クラブ 副社長就任
- 2017年キタムラ 会長就任
- 2019年キタムラ・ホールディングス 社長就任
企業プロフィール
- 本 社:東京都新宿区西新宿6-16-6
- 創 業:1934年
- 売上高:998億円 (2022年3月期)
- 従業員数:8186名

武田さんはライカを買ったらしい。キタムラは、リユース、スタジオ、思い出サービスの3つに事業をシフトした。ライカへの敬意はずっとあったようだ。日本のカメラは同じ形に見えるが、ライカは違う。キタムラも、「気軽に入れて何も買わなくても出られる店」を、CCC主導でも守ってきた。「ライカ、どうですか」と言うと、「いやあ、それだけじゃないんですけどね」武田さんは笑顔になった。カメラの真髄を理解していると思った。