定例社長会見2023年3月

石川社長3月定例会見

(石川社長)
最初に4月からの新体制についてご説明します。
目玉の一つはこれまでの総合編成局をコンテンツ戦略局にしたことです。
このコンテンツ戦略局をはじめマーケティング局や配信ビジネス局などを
統括するのが長田隆常務で、
地上波、BS、配信などテレビ東京グループのコンテンツの司令塔となります。
ホールディングスには「グループコンテンツ統括会議」を作り、
事業会社のテレビ東京の方には、「コンテンツ・プロモーション会議」を設置します。
議長はいずれも長田常務です。
このコンテンツ・プロモーション会議はコンテンツ全体のコントロールと同時に、
それに付随したプロモーションについても決め、コンテンツの価値を最大化します。
今までの縦割りとは違って横串を刺した組織にするのが狙いです。
もう一つ、社長直轄の「新事業開発室」を設けました。
去年200億円の成長投資枠を設けましたが、
この部署で新しい事業や技術の種を探していきます。
とにかく新しいことに積極的に取り組んでやっていくという風土を
会社の中に確立させるのが新規事業開発室の狙いです。
局長についても1995年入社組を何人か起用しました。
テレビ局の中にいろいろな意味での活力を生み出し、組織に変革を起こしてもらうために
若い局長を思い切って抜擢しました。

【編成関連】
22年度1月クール第12週終了時(23年1月2日~3月26日)の個人全体(ALL)視聴率は、
GH3.1%(前年比-0.4p)、PT2.7%(同-0.4p)、全日1.2%(同-0.2p)。
PUTの低下に加え、野球のWBCにかなりの視聴率を奪われたということもあり、
少し苦しい数字になりました。
ただ、『タクシー運転手さん 一番うまい店に連れてって!』など投入した番組が
着実に視聴率を確保できるようになっています。

【営業関連】
2月は、タイムが前年比-11.9%、スポットが同-2.6%、タイム+スポットの合計で同-8.5%。
去年の北京オリンピックの反動減と、スポットの商品量の低下が響きました。

【特番関連】
(斉藤総合編成局長)
3月30日(木)、プロ野球『日本ハムvs楽天』、日本ハムの新本拠地、
エスコンフィールドでの開幕戦を放送します。
WBCで侍ジャパンを優勝に導いた栗山監督を放送席ゲストにお招きし、
WBCの熱気そのままに日本のプロ野球も楽しんでほしいと思っています。
4月3日(月)、『YOUは何しに日本へ?』10周年を記念し、3時間半の
スペシャルでお送りします。
コロナ禍で3年間成田空港の取材ができませんでしたが、ようやく解禁になり、
たくさん面白い方々に密着しています。
XR(クロスリアリティ)の最新技術を使い、より広いスタジオに見える
演出もしますのでご期待ください。

Q:今年度の振り返りと来年の抱負を
(石川社長)
今年度は「プロモーション元年」と位置づけ、今までの広報宣伝活動を抜本的に見直し、
どのメディアを使えば効果的かデータを取りながら考えるようにしました。
またプロモーション戦略会議を作って、アニメ『SPY×FAMILY』のプロモーションを
渋谷で大々的に実施しました。
その効果もあって、『SPY×FAMILY』は想定以上に視聴者の皆さんに見ていただき、
関連グッズも含めて非常に成果を得たのではないかと思っています。
それ以外にも、SNSを使ったプロモーション等を1年間展開してきて、
いろいろなデータを入手しましたので、来年度以降は、そうしたデータをもとに
プロモーション活動を積極的に展開したいと思います。
去年は成長戦略の中で200億円の投資枠を設け、新分野に積極的に出ていくと宣言しました。
その中でベトナムのPOPS社や、シンガポールのNFTプラットフォーム運営会社への出資をしました。
こういう投資を来年度も続けたいと考えています。
動画配信サービスのParaviがU‐NEXTと統合することを発表しましたが、
配信を取り巻く状況が変わってくる中で、次のステップのための現段階での最善の選択です。
これからUSEN-NEXTグループとともに、いろいろな形のシナジーを探っていくのが来年度以降の課題です。
また来年の4月がテレビ東京の創立60周年なので、この秋からは60周年を記念した番組やイベントなど
多面的に展開していきたいと思っています。
具体的に何をやるのかは、まだ話せる段階ではありませんが、決まり次第、いろいろな形で
皆さんにもお伝えします。テレビ東京がこの60周年を機に、次の段階へ進めるよう期待しています。
秋には『SPY×FAMILY』のシーズン2が始まり、12月には劇場版の映画も公開します。
こうしたアニメ事業をさらに拡大深化していきます。
通常の番組も含めて、放送と配信でコンテンツをどう最大限生かすかについて
全力を挙げていきたいと考えています。

Q:WBCの盛り上がりに対する所感と今後のスポーツ中継に対しての期待などあれば
(石川社長)
私もいち視聴者として凄いなと思って見ていました。
やはり日本人は野球好きなんだなと改めて思うと同時に、テレビの力を改めて再認識させられた気がします。
我々は他の局と同じことをやっていては生き延びられませんから、特色ある番組をやっていきたいですし、
野球の中継に関してもタイミングと色々なコストを考えながら効率的に展開していきたいと思っています。
我々としては来年度2回ある世界卓球をはじめ、柔道、ゴルフなど
テレビ東京らしいスポーツコンテンツをこれからもつくり出していきたいと考えています。

Q:テレビ東京らしいスポーツコンテンツとは例えばどんなことか
(石川社長)
昔からいろんなスポーツを開拓してきた自負があります。
三菱ダイヤモンドサッカーという番組を昔、放送していまして、その番組を通じて初めて
ワールドカップやブンデスリーガなどが日本に浸透したんですね。
そういう先駆者としての役割を果たせるようなスポーツを見つけてやっていきたいと考えています。
60周年に向けて温めている企画もあるのでご期待ください。

Q:リアルタイム配信から丸1年経とうとしているが手応えや課題など見えてきたものなどあれば
(石川社長)
4月からCMのセールスも在京キー5局で本格的に始めることになっています。
テレビ東京の放送が見られない地域が全国にはあるので、そうしたところでリアルタイム配信を
含めてTVerをかなり見ていただけるということはわかりました。
ただ、媒体の認知度はまだまだなので、これからもやり方を工夫しながら認知度を
上げていく必要があると考えています。

Q:放送法の行政文書に関する議論が続いているが、テレ東のスタンス含め一連の問題をどう見ているか
(石川社長)
我々としては、民放連の放送基準や、作成した報道倫理ガイドラインに基づき、政治に関して
公平中立を前提とした番組づくりを徹底しています。そこのスタンスについて一切変更はありません。
国会での議論がいいか悪いかについては、私はコメントする立場にありませんので、
ここでは言及を控えさせていただきます。

Q:統一地方選についての考え方は
(石川社長)
タレントが選挙に出馬することが明らかになった場合、その方々が出るような番組を
放送しないなどの配慮が報道番組を除いて求められます。
選挙の報道についても、与党野党を含めて主張をきちんと伝えられるような形で
やらなければいけないと思っています。
放送を通じて有権者は判断しますので、放送としての責任の重みを感じながら、
公平中立な立場を守りながら選挙の報道をしていくということは報道局員をはじめ、
社内で制作にかかわる人間は十分承知しています。

Q:先日、中国で日本のアニメの海賊版サイトが摘発されて閉鎖されたという件は、
今後、日本のアニメ業界にどういった意義を持つのか
(石川社長)
CODA(コンテンツ海外流通促進機構)に対してはNHKなどと一緒に我々も
強くお願いしていたので、中国での海賊版サイトが閉鎖され歓迎しています。
知的財産権については国際的に守られる必要があり、こうした動きが続くことで
海賊版がなくなればいいと思っています。

(平岡アニメ・ビジネス本部長)
今回の件はとても画期的であり、大変嬉しく思っているのですが、世界中にまだ
違法な動画サイトがあるので、今後も悪質な侵害に対しては、テレビ東京として
断固たる対応を取っていきます。

Q:初任給など若い層の給料を10%引き上げる発表をした狙いは
(石川社長)
テレビのこれからを考える時、若い人たちを何とか鼓舞してあげたいということ、
そして日本が急速に少子化している中、やはり若い人に余裕を持ってもらうことが
国の将来のためにも重要だと考え、こうした策をとらせていただきました。
テレビ東京では「若手映像グランプリ」を実施していますが、若い人たちが
チャレンジすることは大事ですので、給与だけではなく、さまざまな形で
支援していきたいと思っています。

【BSテレビ東京 新実社長】
BSでは日米のプロ野球注目の試合を厳選して放送していきます。
3月31日、大谷翔平選手が開幕投手を務める「エンゼルスvsアスレチックス」戦を
録画放送しますが、追加で4月16日にも「エンゼルスvsレッドソックス」戦をお届けします。
今期からレッドソックスに移籍し、WBC日本代表の4番としても大活躍した
吉田正尚選手と大谷選手との対決も非常に楽しみな一戦となっています。
もう1点、4月改編の話です。
目玉は19日スタートの科学バラエティ『居間からサイエンス』です。
加藤浩次さんMCで、科学者を迎えていろいろなことをお話ししていただく番組です。
初回のゲストは「ペロブスカイト太陽電池」という次世代の太陽電池を開発し
ノーベル賞に最も近いと言われている桐蔭横浜大学の宮坂教授です。
ペロブスカイト太陽電池は、塗装とか印刷技術を使って簡単に作れる
薄くて軽いフィルム状の太陽電池ということで、今世界中で実用化競争が
繰り広げられています。その宮坂教授の研究者としての人生や、
研究と同じくらいの熱量で取り組んでいるというバイオリン演奏の
話などについてお聞きします。
その他、壊れない腕時計でおなじみのカシオのG-SHOCKの開発裏話、
それから宇宙で活躍するロボットの研究者など、様々な分野の方にご出演いただく予定です。

Q:今年度の振り返りと来年度の抱負を
(新実社長)
今年度は前半が営業的に結構厳しかったものの、後半はスポット中心にかなり健闘し、
回復の勢いが出てきました。視聴率は少し下がりましたけれども、質の高い番組を
揃えていけたのではないかなと思っています。
来年度は挑戦の年にしようと社内で言っていて、放送に加えて新しいことにトライします。
例えば、「猫の日」をきっかけにペットの「生きる」というテーマで、通年で何か
やっていけないかなど、放送だけではなくイベントも含めてやっていきたいと思っています。
もう一つは、3月に「健康経営優良法人2023」という認定を受けたので
健康・ウェルネスといったところに着目したコンテンツに取り組んでいきたいなと考えています。

Q:動物関連の企画に関しては、どういったことを今考えているか
動物のいる生活というだけではなくて、例えば保護猫の活動とかいろいろなことにも
スポットを当てて多角的に取り上げていきたいと思っています。

<出席者>
テレビ東京 代表取締役社長 石川 一郎
BSテレビ東京 代表取締役社長 新実 傑
テレビ東京 取締役 アニメ・ビジネス本部長 平岡 利介
テレビ東京 取締役 総合編成局長 斎藤 勇

テレビ東京 広報局長 島田 政明
テレビ東京 広報局次長兼広報部長 川口 尚宏