





井之頭五郎は今日、後輩のマキを訪ねて日暮里の駅を降り立った。
スカイツリーが見える。
「おっきーい!」と子供が指差したのは、五郎だった。
猫が日向ぼっこをしているだんだん坂を歩いて行くと、饅頭屋さんが目に留まる。
かりんとう饅頭なるものを味見すると、カリッとうまい。手土産にして根津にあるマキのお店に向かうとマキはサンドイッチで昼食中だった。
織物教室兼フランス雑貨のマキのお店では、店長のボストンテリア、キュウ太がお迎え。お店もなんとか軌道に乗り、地元になじんで楽しいと話すマキを見てほっとする五郎だった。
店を出てしばらくして何ともよおしてしまった五郎。目の前の開いている飲み屋さんで御手洗いを拝借するも、そのまま帰れず食事をとることに。
鳥煮込みを頼んで見ると、これが美味しい。お腹のすき具合にも拍車がかかり、マキを思い出しサンドイッチをお願いしてみると、裏メニューですよ、と何とサバのサンドイッチが出てきた。
大丈夫なのか?
なんと大丈夫だった。
とても小さなカウンターだけのお店に何だかホッとする五郎。ばあちゃん家にいるような・・・。
調子に乗ってカレーライスを頼んでみると、やっぱりあった。
美味しく頂いているその時、真昼間から酔っ払いサラリーマンが入ってきた。その傍若無人さに怒りを抑えきれなくなった五郎は、酔っぱらいを外に連れ出しアームロック!
若女将と女将がカレーを温め直してくれた。
カレーのお土産まで頂き、温かい心で店を後にする五郎だった。
ゲスト/小沢真珠 <マキ>、モト冬樹 <酔っ払い客>、美保純 <若女将>