【ACL】FC東京 27日の申花戦で巻き返しへ

2020 ACL 会見 長谷川健太, 波多野豪 写真:新華社/アフロ
アジアのクラブ王者を決めるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)が、新型コロナウィルス感染流行の影響による約9カ月の中断を経てカタールのドーハでの集中開催で再開。
Jリーグ王者の横浜F・マリノスとヴィッセル神戸は再開初戦でそれぞれ中国勢に勝利して白星スタートを切ったが、いきなり苦しい展開となったのがFC東京で、24日の中国の上海申花との対戦で、後半半ばにPKを決められ、それが決勝点となって0-1で敗れた。
今大会消化試合の違いで申花は18日から先に大会をスタートし、パース・グローリー(オーストラリア)、蔚山現代(韓国)との2試合をこなしていた。これが再開初戦の東京に対して動きも良く、スペースを消し、フィジカルな当たりを駆使して、東京のアップテンポなゲームを阻止した。
それでも、東京はFWディエゴ・オリベイラ選手やFWレアンドロ選手、負傷から復帰したMF東慶悟選手らを中心にいくつかチャンスを作ったが、決めることはできなかった。
PKの場面は、FKからのロングボールに反応した申花のMFユー・ハンチャオ選手が、ペナルティエリアでDF中村帆高選手に倒されたとしてPKとなったもの。これをユー選手が蹴り、GK波多野豪選手の手の先をかすめて、ゴールとなった。
DF森重正人選手は、「みんな固かった。独特な雰囲気にのまれた部分はあったかと思う」と振り返り、初戦の難しさを示唆した。
この日、同組の蔚山現代がパースに2-1で勝って2勝1分の勝点7でF組首位をキープ。2勝1敗とした申花が勝点6で2位に浮上し、1勝1分1敗の東京は勝点4で3位に後退した。東京はグループステージ突破へ、27日の申花とのリターンレッグを勝利で巻き返し、30日の蔚山戦、12月3日のパース戦へつなげたい。
東京の長谷川監督は「1試合戦ったことでスタジアムや大会の雰囲気もつかんだ。非常に良い状態で第2戦に臨める。東京らしいアグレッシブなサッカーをしたい」と話している。
マリノス戦でもPKをとられる判定があり、Jリーグと異なるアジアの判定基準への選手の適応は大会を勝ち抜く上で克服が求められる重要な要素となりそうだ。
長谷川監督は、「ACLの1つの勝負どころ」と指摘。「隙を与えると、百戦錬磨のチェ・ガンヒ監督率いる上海にあのような形でやられてしまう。隙を与えず、我々のパワーで押していきたい」と話す。
GK波多野豪選手も「1つのミスで結果が変わる」と気を引き締めながら、「1試合やって上海の戦い方も分かった。アグレッシブにチャレンジして勝ちにいく」と意気込みを新たにしている。
ACLは、例年はホーム&アウェイで2月から11月まで開催しているが、今年は新型コロナウィルス感染症の世界的流行のため3月上旬で中断。今回の再開でグループステージは12月4日まで行われ、上位2チームが決勝トーナメントへ進出できる。
当初感染エリアを考慮しながら実施したことで、チームの消化試合数にばらつきがあり、日本勢は2試合ずつを消化済みだが、中断前に1試合も行えなかった中国勢は今回からのスタート。3チーム編成となった神戸のグループ以外は、中2日での連戦となる。
東京の長谷川監督は「今シーズンはJリーグで最大19連戦をやってきた。問題ない。初戦の疲れもあるとは思うが、上海はこちらに来て我々以上の日程をやっている」と話した。
マリノスのポステコグルー監督も、「今年はチャレンジングなシーズンで、Jリーグでは短期間に32試合をこなしたが、今大会へ強いスコッドを用意できた」と話しており、連戦を問題にしていない。
決勝トーナメントでは1発勝負の対戦となり、1回戦が12月6~7日、準々決勝が10日、準決勝が13日に開催される。西地区の準決勝勝者と対戦する決勝は19日に行われる。
西地区の戦いは9~10月に実施済みで、チーム内に感染者が出たために前回優勝のサウジアラビアのアルヒラルを含めた2チームが辞退を余儀なくされたが、イランのペルセポリスが決勝進出を決めている。なお、今大会優勝チームは来年2月に延期された、カタールで行われるFIFAクラブワールドカップへの出場権を手にする。
アジアの頂点を目指して、気の抜けない連戦が続く。
取材・文:木ノ原句望