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2017年5月25日 放送
誰にも負けない小豆で、他にない商品を作れ!

- 井村屋グループ 会長 浅田 剛夫(あさだ たけお)
"あずき商品"のデパート!国民的商品で成長を続ける秘密!ほのかな甘さとカッチカチの硬さで親しまれる井村屋の「あずきバー」は、発売から44年が経つ現在も売上げを伸ばし続け、今や半期で約2億本を販売する国民的ロングセラー商品だ。井村屋は、おはぎや桜餅、贈答用の水ようかん、缶に入ったゆであずき、さらに肉まん&あんまん...と、主力商品の大半が小豆を原料としている三重県の食品メーカー。井村屋の強みは、小豆へのこだわりそのもの。小豆は炊き方ひとつで味が大きく変わるため、ミリ単位で大きさが同じ豆だけを使い、炊く作業は今もベテランの手作業で行なっている。あずきバーの硬さも、そのこだわりが生み出した。小豆本来が持つ美味しさを味わってもらうため、アイスでは常識の乳脂肪を入れないため、柔らかくならないという。小豆を使った様々な商品開発で、今も成長を続ける...知られざる井村屋の強さに迫る!
社長の金言
- 女性の活躍には男性の力が必要Tweet
RYU’S EYE
座右の銘
放送内容詳細
“あずき商品”のデパート!国民的商品で成長を続ける秘密!
ほのかな甘さとカッチカチの硬さで親しまれる井村屋の「あずきバー」は、発売から44年が経つ現在も売上げを伸ばし続け、今や半期で約2億本を販売する国民的ロングセラー商品だ。井村屋は、おはぎや桜餅、贈答用の水ようかん、缶に入ったゆであずき、さらに肉まん&あんまん…と、主力商品の大半が小豆を原料としている三重県の食品メーカー。井村屋の強みは、小豆へのこだわりそのもの。小豆は炊き方ひとつで味が大きく変わるため、ミリ単位で大きさが同じ豆だけを使い、炊く作業は今もベテランの手作業で行なっている。あずきバーの硬さも、そのこだわりが生み出した。小豆本来が持つ美味しさを味わってもらうため、アイスでは常識の乳脂肪を入れないため、柔らかくならないという。小豆を使った様々な商品開発で、今も成長を続ける…知られざる井村屋の強さに迫る!
「得意技術+アイデア」小粒でも特色ある商品で勝負しろ!
井村屋の最近のヒットが累計1億個を突破した「やわもちアイス」。人気の理由は、凍ったアイスなのに本物の餅の柔らかい食感が味わえること。実は井村屋、単に小豆を使った商品でなく、他にない特色を持った商品にこだわることで生き残ってきた。羊羹屋として明治時代に創業した最初の商品も「山田膳」と呼ばれるお盆で羊羹を作ったユニークな商品。数々のヒットを飛ばした2代目・井村二郎も、ぜんざいをアイスにしたらどうかとあずきバーを考案するなど、小豆作りという創業以来の得意な部分に、特色あるアイデアを付加することでヒットを生んできた。そんな井村二郎の薫陶を受けたのが、現会長の浅田だ。大阪のイカリソースから転職してきた浅田は、二郎の様々なアイデアを受け止め現場で奮闘してきた。例えば1973年に井村屋が日本で展開を始めた、アメリカのパイレストラン「アンナミラーズ」もそのひとつ。浅田はその店長として外食事業を任され、20店舗にまで増やした。井村屋に生き続ける、井村二郎の「特色経営」の極意を明らかにする。
女性副社長も誕生!あずきの次に“女性活躍”にこだわる井村屋
今、井村屋の新たな特色となっているのが「女性が活躍できる会社」。様々な社内制度改革などを行う中、内閣府からも「先進企業」に認定され、4月には初の女性副社長が就任した。常識にとらわれない商品作りと合わせ、今までにない女性が輝ける会社作りに力を入れる理由とは?
ゲストプロフィール
浅田 剛夫
- 1942年津市生まれ、中央大学卒
- 1970年井村屋製菓入社
- 2003年代表取締役社長に就任
- 2013年井村屋グループ会長就任
企業プロフィール
- 本 社 三重県津市高茶屋7丁目1番1号
- 設 立 1947年4月(株式会社として)
- 年 商 386億円(平成28年3月期)
- 従業員 846名(平成27年3月現在)

「あずきバー」を知らない人はたぶんいないかも知れない。まさに、理想の商品だ。実質的創業者の井村二郎は、生死をともにした戦友たちと会社を作った。独創性と先見性に優れ、「人のやらないこと、人が真似するようなことをやる」という姿勢を貫いた。無類の新し物好きだったらしいが、世に送り出した商品は「決して飽きない」ものばかりだった。話題の新商品や食べ物屋に長い行列ができる国で、「飽きられないもの」を生み出すのは非常にむずかしい。井村二郎の精神は、浅田さん率いる現代の「井村屋」に脈々と息づいている。