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2010年5月3日 放送
日本製の誇りを売れ! 命がけの超・現場主義
- 山梨日立建機 社長 雨宮 清(あめみや・きよし)
悪魔の兵器と呼ばれる地雷。現在世界の約90の国や地域に埋設されていると言われる。
その地雷の撲滅に挑む一人の日本人がいた。建設機械を販売する山梨日立建機の社長、雨宮清だ。
地雷に挑んだきっかけは1994年に商用で訪れたカンボジアだった。片足をなくした老婆が、雨宮に訴えた。「あなたは日本人でしょ。私たちカンボジアを助けてください。」雨宮は世界で初めてショベルカータイプの地雷除去機を開発。地雷原で自ら地雷を爆破し、機械の改良を重ねた。地雷除去を困難にしているのが、灌木の伐採だと知り、新たな装置も開発した。こうして、雨宮の機械は、地雷除去の効率を従来の20倍以上高めた。
また国によって全て仕様を変えるなど、現地に根ざした開発姿勢は、地雷被害国の高い評価を受け、現在、世界7か国で70台が使用されている。
2008年、コロンビアのサントス副大統領が山梨日立建機を訪れ、雨宮に地雷除去機の開発を依頼した。コロンビアは過去40年に及ぶ、政府とゲリラの戦いによって、国土の7割が地雷で汚染され、300万人の避難民が存在する。
雨宮は、コロンビアの避難民を助けようと、コロンビア仕様の機械を新たに開発した。また、地雷除去機の操縦や、整備の方法などを、現地で直接指導した。雨宮が目指すのは、地雷の被害国が、自立して地雷除去に取り組めるように支援することだ。コロンビアの副大統領は、そんな雨宮を「コロンビアの友人」と称える。
私財を投じて開発を続けた地雷除去機。会社の財務的な負担は大きいが、山梨日立建機は、建設不況の荒波が襲った去年も、過去最高益を更新している。平和に貢献しているという誇りが、会社に好循環をもたらし始めたのだ。
なぜ雨宮は無謀な挑戦に打ち勝つことができるのか?「日本人」だからできることとは、何か?山梨の町工場で生まれた、世界的イノベーションを、村上龍が斬る!
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RYU’S EYE
座右の銘
ゲストプロフィール
雨宮 清
- 1947年山梨県生まれ。
- 1961年加納岩中学校卒業 熊谷組の関連会社「鉄道車両」(東京)入社。
主に首都高速の橋げたの工事に使われる大型クレーン車の整備を担当 - 1970年山梨に戻り、建設機械販売会社を設立。その後、建機の販売・輸出入へと業務を拡大
- 1994年地雷除去機の開発を始める
- 1997年日立グループ入り(35%)
- 2007年日立建機が出資比率を35%から51%に引き上げ子会社化
企業プロフィール
- 本社所在地:山梨県・南アルプス市
- 従業員:67名
- 09年度の売上は28億円
収録の最後に、地雷原で死にたいと雨宮さんが言って、びっくりした。地雷で死ぬわけではなく、死ぬまで地雷除去の仕事をしたいという意味だと、あとでわかった。山梨日立建機のすばらしさは、本業で利益を上げていることだ。何をやるべきか、何をしたいか、わかっている人たちは強い。使命感と目標が、人間の能力を最大限に高める。

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