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2012年8月16日 放送
「真似されてこそ本物!」
大人気 和菓子の老舗に"商いの道"あり
- たねや 社長 山本 昌仁(やまもと・まさひと)
デパ地下でいつも大行列のバームクーヘンの店「クラブハリエ」。客の目の前で焼き上げ、アツアツを切り分けて売るという手法で"バームクーヘン革命"を起こした。実はこの店を経営しているのは、創業140年の、滋賀の和菓子の老舗「たねや」。菓子市場が縮小する中にあって、たねやグループは増収増益を続け、今や売り上げ192億円。その原動力となっているのが、たねや独自の"商いの道"だ。新しいものに挑み、しかも真似されることすら拒まない。こだわるのは、華やかさよりも田舎らしい素朴さ...。このたねやを率いるのが、4代目社長の山本昌仁だ。「皆がいいと言ったものは、もう古い」。近江(滋賀)の伝統を背負いながら革新に挑み続ける、現代版"近江商人魂"とは。
社長の金言
- 真似されれば 余計に輝くTweet
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RYU’S EYE
座右の銘
放送内容詳細
和菓子の老舗が洋菓子で大ブレイク!人気の秘密は“素朴な美味しさ”
JR大阪駅の目の前にある阪神百貨店には、ある“名物”がある。地下の食品フロアで、巨大な棒状の「焼き立てバームクーヘン」が、鐘の音とともに練り歩くのだ。店の前には大行列。 このクラブハリエを経営しているのが、滋賀・近江八幡市にある和菓子の老舗「たねや」。目指して来たのは、売れる菓子ではない。滋賀の田舎らしいおいしくて素朴な菓子だ。山本の父であり会長の徳次は、この素朴さを「鄙美(ひなび)」と名付けた。だからたねやの和菓子はどれも“地味”だが、客はリピーターとなって「おいしい」と買っていく。
近江ブランドにこだわり!原点となった“大失敗”
実はたねやには、忘れられない「失敗」の過去がある。それは、たねやが地元デパートへの初出店した時のことだった。背伸びをしたばかりに売り上げが低迷。「たねやらしさ」を失ったとき客が離れていくことを思い知らされた。 そんなたねやに起死回生のチャンスが。何と日本橋三越本店から出店要請が来たのである。そこでたねやがこだわったのは、近江(滋賀)らしさを貫くことだった。和菓子は毎日、滋賀の工場から出荷する。店頭に飾る草花も地元で採ったもの。しかも華美な草花ではなく、素朴な山野草ばかり…。
真似されてこそ本物! 今に生きる近江商人魂
たねやは、自分のためだけの利益追求を良しとしなかった近江商人の心意気を、今に生かしている。その最たるものが、「真似されてなんぼ」。たねやが開設している職人育成学校の生徒たちに、なんと秘中の秘であるはずの和菓子や洋菓子のレシピを教えてしまうのだ。かつてたねやで学んだ、ある和菓子屋を訪ねると、そこにあったのは…。
伝統と革新と…“オーガニックな近江”を創る!
いま山本が挑んでいるのが、なんとオーガニックのエキストラバージン・オリーブオイルを使った和菓子。大阪の店舗のイートインコーナーで、つきたての餅にかけて食べてもらおうと、試行錯誤を重ねている。これぞ、伝統と革新の共存。 同時に山本は、オーガニックへの熱意を滋賀県内のある地域で具体化しようとしていた。 35000坪の広大な土地を使って、製造から販売までを行う一大拠点を作ろうというのだ。こんな和菓子屋、ほかにない。 さらにたねやは、企業内に保育所も設けている。「子どもたちへの食育」を通して、たねやが伝えたいものとは。
ゲストプロフィール
山本 昌仁
- 1969年滋賀県近江八幡市生まれ。16歳より10年間和菓子の修行を重ねる。
- 1994年全国菓子大博覧会にて最高賞の「名誉総裁工芸文化賞」を24歳最年少受賞
- 2011年たねや社長に就任
企業プロフィール
- 1872年 創業
- 従業員 1550人
- グループ売上高192億円
- 店舗数 37店
逆説的だが、伝統を守るためには、積極的に変化を受け入れ、自身も変化する必要がある。絶対に譲れないこと、守るべきものを把握できれば、何を変えなければいけないか、見えてくる。「たねや」は、近江という土地への愛着と、近江商人の本質を守り抜くために、アイデアを駆使して、新しい商品や事業に挑戦し続けている。 近江商人は天秤棒を担いで全国を歩き、産品を仕入れるトレーダーだったが、常にベースは故郷にあった。普遍的で、暖かな「故郷」への思い、その琴線に触れるようなお菓子作りと事業展開から「たねや」は決してぶれることがない。

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