カンブリア宮殿

金原ひとみ×ヒャダイン 経済トークショー人

毎週木曜日1106分 ~1155
テレビ東京系にて放送中

テレ東BIZで配信中

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2014220日 放送

下請け脱出スペシャル! 未来は自分の力で切り拓け!

  • オオアサ電子 社長 (ながた・かつし)
  • TOP 社長 (やまもと・けいいち)

大手企業などから部品製造や加工、組み立てといった仕事を請け負う下請け企業は、日本の製造業を支える縁の下の力持ちだ。しかし、発注元の業績不振や海外生産移転で仕事がなくなり、存亡の危機にさらされる可能性もある。今回登場するのは、それが現実となってしまった中小企業2社の社長。小さな工場が自らの力で生き抜こうと奮闘する姿を追う。

社長の金言

  • 自分の強みを生かし力を合わせて勝負せよ
  • 形があって初めて新しいアイディアが生まれる
  • RYU’S EYE

  • 座右の銘

放送内容詳細

大口取引が突然ゼロに! 部品下請けが高級オーディオメーカーに変身

広島市から車で1時間ほどのところにある北広島町大朝という小さな町に、料亭を改装したショールームがある。そこに置いてあるのは、1組2本で26万円超という高級スピーカー。価格は高いが、来場者の多くが購入を即決するという。ブランド名は「エグレッタ」。作っているのはこの町にある小さな会社、オオアサ電子だ。
1983年に長田克司社長が設立したオオアサ電子は、簡素な発光ダイオード(LED)部品製造からスタート。そこから液晶技術を伸ばし、国内外の高級車の内装部品製造を請け負うようになった。2008年には約10億円にまで年商を伸ばしたが、その翌年、売り上げの8割以上を依存していた取引先の自動車部品メーカーから「中国に委託先を替える。1年後までに取引をゼロにする」と告げられた。
「廃業するしかないのでは」という不安が広がる中、長田は会社の存続を決断。自力で生き延びるために、下請けからの脱却を目指した。
転機となったのが、あるエンジニアとの出会いから生まれた「オーディオ製品をつくろう」というアイデアだった。2年がかりでスピーカーを開発、2011年に発売にこぎ着けた。下請け部品メーカーだったオオアサ電子が、完成品メーカーに生まれ変わったのだ。
さらに、得意の液晶パネル技術を応用したスマートフォン用カバーガラスを開発。特殊な加工を施し、強い衝撃を与えても容易には割れず傷もつきにくいという。2013年秋からネット直販を始めたが、ここにきて大手企業とのビジネスが急展開しようとしている。
待ちの姿勢でいればよかった下請けから、自ら攻めるビジネスへ。広島の小さな企業が、サバイバルをかけて奮闘している。

会社清算! 社員の手で再出発したモーター工場の苦闘10年

2013年11月に開催された東京モーターショーに、無名のメーカーの電気自動車(EV)が出品された。その会社はTOP(トップ)。福井県越前市(旧武生市)にあるモーター専門のメーカーだ。
TOPはもともと、大手電機メーカーの子会社として1973年に発足。そのメーカーの家電製品に組み込まれるモーターを製造する工場だった。しかし親会社の生産拠点の海外移転に伴い、2003年に会社の清算が決まった。
地元で仕事を続けたい社員が立ち上がり、製造現場の中間管理職3人が資本金を出し合って新会社TOPを同年10月に設立。土地などをかつての親会社から借りる形ながら、大企業の資本なしでの再出発となった。旧会社時代は課長だった山本惠一は出資メンバーに名を連ねて役員となり、後に社長の座を引き継いだ。
TOPは長年培ったモーター製造技術を生かして、新たなビジネスを見つけ出そうと動き始めた。ある取引先との出会いをきっかけに家電向け以外のモーターを開発、それを起点に新たな顧客を少しずつ開拓していく。
しかし2008年、第二の試練に見舞われる。リーマン・ショックの余波で受注が激減したのだ。意外な新事業を始めることでなんとか糊口をしのぐ中、2013年になって大きな光が見え始める。大手自動車メーカーと共同開発していたモーターが新型車に搭載され、大ヒットしたのだ。 自分たちの技術力を武器に、新たな可能性を模索するTOP。大企業という大樹の下から一歩踏み出し、自分たちの足で歩み始めようとしている。

村上龍の編集後記

「下請け」という言葉にはネガティブな響きがある。だが、受注企業間の競争が激しく、価格決定権がほとんどない比較的小規模な会社は、ずっとそう呼ばれてきたし、今も死語になっていない。そこには日本独自の「庇護社会」があるのだと思う。指示に従い、ときには忠誠心を示すことで、庇護を得るという構造で、親子関係にも通じるところがある。だから下請けを脱するのはいろいろな意味で至難の業で、今夜登場した「TOP」も、「オオアサ電子」も、意図的に下請けを脱したのではなく、そうしなければ生き延びることができなかったのだ。だが、その後の二社の奮闘と努力は、重要な示唆を含んでいる。独自の技術、スキル、それに社員の結束があれば、旧態依然とした「庇護社会」からの、自立の道が開ける。

村上龍の編集後記画像

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