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2014年3月13日 放送
かぜ薬から牛丼のタマゴまで... 技術で挑む異色食品メーカー キユーピーの秘密
- キユーピー社長 三宅 峰三郎(みやけ みねさぶろう)
市販のマヨネーズで6割という圧倒的シェアを誇るキユーピー。1925年に日本で初めてマヨネーズを製造し、今や売上高5300億円に成長している。だが実はマヨネーズなどの調味料事業の売り上げは、全体の3割にも満たない。タマゴの加工食品やサラダ、さらにはタマゴから抽出した医薬品の成分製造など、マヨネーズから派生させた実に様々なビジネスを手掛けているのだ。そんなキユーピーの社是は「楽業偕悦」。志が同じ人と仕事をして、喜びを共にする――ここには激動の時代をくぐり抜けた創業者の、食品企業としての理念が込められている。 間もなく創業100年を迎える巨大食品メーカー、キユーピーの独自経営に迫る。
社長の金言
- 得意分野を どこまでも、深くTweet
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RYU’S EYE
座右の銘
放送内容詳細
「マヨネーズのキユーピー」から「タマゴのキユーピー」へ!
キユーピーが扱うタマゴは年間40億個と、国内産タマゴの1割に相当する。原料は卵黄、酢、植物油、塩、からし粉と、わずか5種類だけだが、それでも「マヨネーズはキユーピーが好き」と消費者に言わせしめる秘密とは…? 創業は1919年、マヨネーズ製造会社から始まったキユーピーだが、今や売上高5300億円。タマゴを研究しつくして得た独自技術などで、ユニークなビジネスを繰り広げている。 例えば「卵の殻」はチョークやカルシウム剤の原料として販売し、「卵殻膜」は化粧品やストッキングの原料に。卵白から抽出したリゾチームは、何とかぜ薬の成分に使われているのだ。 さらにはタマゴの加工技術を使って、冷凍・加熱しても中がトロトロのレストラン用オムレツや、大手牛丼チェーンの半熟卵やハンバーガーチェーンの半熟目玉焼きなど、様々な“知られざるキユーピー製品”を作っている。
「食品に革命なし」ロングセラーの裏に地道戦略
キユーピーの創業者、中島(なかしま)董一郎(とういちろう)は、缶詰製造の技術を学ぶために渡った欧米でマヨネーズと出会い、その美味しさに衝撃を受ける。そして、「この栄養価の高いマヨネーズを日本に広めよう」と、1925年、日本初となるマヨネーズ製造をスタートさせた。だが、日本人に馴染みのないマヨネーズは全く売れなかった。ポマードと勘違いして頭につける人まで出る始末…。 そんな中でも中島はあきらめない。小さな新聞広告を出し続け、マヨネーズを使ったレシピを提案し続けた。実はその小さな新聞広告は今も続いている。キユーピーを貫く「小さな改善改良」の裏には、食品企業としての創業者の理念があった。「食品に革命なし」。
社員の親に中元・歳暮?…キユーピーの企業理念
創業者の中島が始めたちょっと珍しい制度がある。毎年会社が、社員の親に中元と歳暮を送っているのだ。 さらには月1000円分を半年ごとに送る、親許送金制度まであるのだ。一体なぜ…? そんな中島が社是として掲げた「楽業偕悦」は、長い歴史の中で幾度となく直面した危機から得た思いだった。「志が同じ人と仕事を楽しみ、困難や苦しみを分かち合いながら喜びを共にする企業にしよう」。この理念は今でも従業員の働き方に生かされている。
ゲストプロフィール
三宅 峰三郎
- 1952年岡山県生まれ
- 1976年上智大学理工学部卒業・キユーピー入社
- 2008年取締役広域営業本部長に就任
- 2010年常務取締役タマゴ事業及びグループ営業担当
- 2011年代表取締役社長に就任
企業プロフィール
- キユーピー
- 創業:1919年
- 本社:調布市仙川町2-5-7 仙川キユーポート
- 売上高:5305億円(2013年度、グループ合計)
- 社員:12598名(グループ合計)
百年続くような企業を築いた創業者は、先見の明があり、確固たる経営哲学を持ち、そして必ず、強烈な冒険心、探求心、好奇心を胸に秘めている。中島董一 郎は、ほぼ百年前、アメリカでマヨネーズに出会う。以来、「食べものに革命はない。改良と改善があるだけだ。おいしさと品質には一切の妥協をしない」という基本姿勢で、超優良企業を作り上げた。だが、創業の精神を維持するのは簡単ではない。終戦後の物資不足、労働争議、ライバルの参入など、何度も危機に見舞われるが、それらを乗り越えることで、キユーピーはさらに進化していった。愚者は成功に溺れ、賢者は危機を経て成長する。

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