バックナンバー
2015年3月19日 放送
10億人に安全な水を!
ナニワ中小企業オヤジの挑戦
- 日本ポリグル会長 小田 兼利(おだ かねとし)
地球上で安全な水を利用できない人は10億人に及ぶという。そんな世界の貧困地域に足を運んでは、汚れた水を安全な飲み水に変える中小企業経営者がいる。日本ポリグルの小田兼利だ。独自に開発した粉末を泥水に入れてかき混ぜれば、きれいな水になる...。その魔法のような水質浄化剤で、バングラデシュ、インド、タンザニア、ソマリアなどに次々と給水設備を建設。さらには現地の住民による運営システムを構築するところまで手掛けている。今後広がりを見せるといわれるBOP=貧困地域向けビジネスの成功事例として、国内外から大きな注目を集めている。大阪の中小企業が、いかに世界で注目される存在になったのか?その足跡とともに、さらなる挑戦を追う。
社長の金言
- 自分を変えていくのは
自分ではなく周囲Tweet
-
RYU’S EYE
座右の銘
放送内容詳細
貧困国の人々を救え!安全な水も仕事も生み出す男
世界の貧困国で飲み水の問題を解決する男、日本ポリグルの小田兼利。独自開発した浄化剤の秘密は、納豆のネバネバ成分だという。これを濁った水に、耳かき数杯程度入れて混ぜるだけで、ネバネバ成分が汚れをからめ取って沈殿し、透明になるという。2007年、小田がまず乗り込んだのが最貧国のひとつバングラデシュ。現地では不衛生な水を口にして下痢になり、死亡する乳児も後をたたなかった。各地に浄水設備を設置、貧しい人々でも払えるような価格で浄化した水を販売。さらに「ポリグルレディー」と呼ばれる女性スタッフを現地で雇用し、実演営業や集金などまで任せ、ビジネスを生み出したのだ。水も仕事も生み出す“小田流”ビジネス、その真髄を取材する。
元凄腕エンジニアが信念の経営者に生まれ変わるまで…
小田は元々機械工学のエンジニア。空調メーカーのダイキン工業に勤めた後に独立した。今でもホテルのセキュリティーボックスなどでよく見る、数字で合わせる電子ロックなど、いくつものヒット商品を生み出してきた。水質浄化剤の発想の原点は95年の阪神大震災。神戸の自宅で地震に遭い、飲み水をもらう行列に並びながら公園の池を見て「あの水が飲めたら」と考えたことがきっかけだった。試行錯誤を重ね、6年で粉末式の水質浄化材を完成させるが、日本では見向きされず、途上国への販売に乗り出す。しかしその後も、慣れない途上国のビジネスに加え、社員の不正経理の発覚など、数々の苦難が小田を襲う。一時は自殺を考えたほどだった。“信念”の経営者はいかに形作られたのか、その道のりを振り返る。
どんどん拡大!“小田流”BOPビジネスの可能性
タンザニアやソマリアなどのアフリカへ、ODA(政府開発援助)の一環としても次々と水質浄化の給水施設を作る小田。しかし持続可能なビジネスとして確立しなければ、一時的な取り組みで終わってしまう。どうすれば、援助から現地で運営できる水ビジネスへと軌道にのせられるかが、目下の悩みだ。そんな中、タンザニアでは、昨年小田が設置した給水所が、道の駅ならぬ「水の駅」として様々な人が集まる場へと変貌、独自の展開を見せていた。小田自身も驚く、BOPビジネスのさらなる可能性を探る。
ゲストプロフィール
小田 兼利
- 1941年熊本県生まれ
- 1964年ダイキン工業に入社
- 1969年機械メーカーとして独立
- 2002年日本ポリグルを設立
- 2007年発展途上国の開拓を開始
企業プロフィール
- 所在地:大阪市中央区内久宝寺町4-2-9
- 創業 :2002年1月
- 従業員:36名
わたしたちは、水と空気がなければすぐ死ぬ。きれいな水がいかに大切か、四年前の原発事故を含め、昨今の災害を思い起こすだけで、身にしみて理解できる。小田さんは、途上国の未開の地に入り込み、あらゆるリスクを引き受けながら、人々に「 命の水」を提供しているが、最初は、大儲けできると思ったらしい。日本ポリグルは正統的だ。水の浄化で人々の生命を救うという崇高な行為を、ビジネスとしてとらえている。人道的な活動ほど、ボランティアでは長続きしないし、責任も曖昧になる。「水は人の心を変える」と明言する小田さんは、水だけではなく、人の心も浄化している。

バックナンバー
ご注意下さい
最近、「カンブリア宮殿」に出演できると持ちかけて、多額の金銭を要求する業者があるとの情報が寄せられました。
「カンブリア宮殿」を始めとした報道番組が、取材対象者から金銭を受け取って番組を制作することはありませんので、ご注意ください。当社では、あくまで報道番組の視点から番組が独自に取材対象の選定にあたっています。
不審な働きかけがあった場合には、テレビ東京までご連絡ください。












