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2021年4月15日 放送
社員の副業 大歓迎!
老舗企業ロート 進化の全貌

- ロート製薬 会長 山田 邦雄(やまだ くにお)
ロート、ロート、ロート♪...鳩のCMでおなじみロート製薬、胃薬や目薬だけじゃない。「肌ラボ」の大ヒットもあり、スキンケアの分野でも新たな商品を続々と生み出している。最近では、加齢臭ケアの商品も大ヒット。その背景には、様々な働き方改革を推し進めてきた会長・山田邦雄の存在があった。「上司を役職で呼ばない」「副業は解禁ではなく、推進」など、常識破りの改革の全貌に迫る!
社長の金言
- 社員は会社の所有物ではないTweet
RYU’S EYE
座右の銘
放送内容詳細
老舗なのにまるでベンチャー!?
1899年、大阪で創業したロート製薬。胃薬・目薬が主力商品だったが、メンソレータムの買収をきっかけに、スキンケア部門へ進出した。化粧水の「肌ラボ」は現在まで13年連続売り上げ個数日本一。いまやスキンケア関連は、ロートの売り上げ全体の約65%を占めるまでに。その背景には、4代目・山田邦雄会長の「老舗なのにベンチャーのような」改革があった。3年前には、これまで無かった女性の加齢臭対策のボディソープ「デオコ」を開発、男性と女性ではニオイの特性や原因が違うことを突き止めていた!
役職で呼ばない!副業も大歓迎!
なぜ社員から続々と新商品開発のアイデアが生み出されるようになったのか?背景には、山田会長の社内改革がある。役員室を廃止。社員はお互い役職ではなく「さん付け」で呼び合う。2016年には、副業を解禁する。しかも、ただ解禁するのでは無く、積極的に推し進めた。その理由を山田会長はこう言う。「会社の一員として仕事していると、外の厳しさに触れない。副業により行動を起こしチャレンジする中から、本当の学びが得られるし、実力がついてくる」そんなロートで、最近、社員を起業家に育てる社内プロジェクトも始まっていた。
ゲストプロフィール
山田 邦雄
- 1956年1月23日大阪府生まれ。東京大学理学部卒。
- 1980年ロート製薬に入社し11年間、一般社員として営業やマーケティングを経験。
1992年に専務取締役、1999年社長2009年6月より会長。役員室を撤廃するなど、ロート製薬の社内風土改革を進めた。 - 2016年社員の副業解禁を実現。
企業プロフィール
- 社 名:ロート製薬株式会社
- 創業日:1899年2月22日
- 売上高:単体:1,064億円、連結:1,883億円(2020年3月)
- 従業員数:単体:1,529名、連結:6,619名
- 主な事業内容:医薬品、化粧品、機能性食品等の製造販売

山田さんは「全社員が会社を持つくらいになると面白い」と笑顔になった。基本に、企業としての自信が見える。自社を客観的に眺めている。「うちは小さくはないけど、海外のメガファーマは何十倍の資金力」そういったポジションで、最高にパフォーマンスを発揮する組織とはどういうものか。全員が「何のために仕事をしているのか」を考え抜く組織だろう。副業もそのために認めた。副業が目的だったのではない。手段だったのだ。