カンブリア宮殿

金原ひとみ×ヒャダイン 経済トークショー人

毎週木曜日1106分 ~1155
テレビ東京系にて放送中

テレ東BIZで配信中

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202346日 放送

客を魅了するバスツアー
常識を打ち破るエンタメ戦略

  • 日の丸自動車興業 社長 (とみた ひろやす)
  • 日の丸自動車興業 副社長 (とみた てつふみ)

観光業もようやくコロナ前の勢いを戻しつつあるが、その打撃はあまりに大きかった。巨額な赤字や大規模な店舗閉鎖などで、本業だけではやっていけず、1年間で200以上の旅行会社が息を途絶えた。その中でコロナ当初は売上80%マイナスの状態だったのにも関わらず、観光業だけで持ち直した会社がある。それが「日の丸自動車興業」だ。では、インバウンドの需要も団体客もなくなった観光業の中で何をしたのか?そこには、観光業界が目指すべき大きなヒントが隠されていた。春の行楽シーズンに向けた日の丸自動車興業の戦略に迫る!

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放送内容詳細

安くて短時間で手軽に!都内近郊を巡るバスツアー

タクシーや自動車教習所などを手掛ける日の丸グループの中核を支える「観光バス会社」。社長の富田はバスに「アミューズメントパーク」の世界観を持ち込んだ。その最大の武器がオープントップ式の観光ツアーバス「スカイバス」。2階建てのオープンバスからこれまでにないアングルで東京の景色を楽しめるよう2009年から取り入れ、今では年間20万人もの客が乗車する。都内の伝統ある建築物を楽しめるコースや、高速道路を走るジェットコースター感覚が味わえるコース、東京の夜景スポットを堪能できるコースまで。従来の観光バスツアーは多くが半日から1日かけて回り値段も平均8000円程かかるが、日の丸自動車では個人客が短時間で安く手軽に東京観光をできるようにと1時間で完結するツアーを開発。さらに、このオープントップバスを乗るだけでなく、見て楽しむことができるよう活用。2012年ロンドン五輪の凱旋パレードにも貸し出し、今では野球の優勝パレードなどでも当たり前の光景となった。2013年には、水陸両用バス「スカイダック」も開始し、乗務員はそのために船舶免許を取得。さらに、「成田空港滑走路ツアー」など独自ツアーを企画。リアルな街を非日常空間にして客を喜ばせるバス会社のアミューズメント型経営とは。

無料巡回バスを走らせ地域の活性化へと繋げる

日の丸自動車では東京駅八重洲口から京橋、日本橋、人形町、浜町など20以上の停留所を巡回する無料巡回バスを運行。買い物客や働く人たちの移動手段として重宝されている。「地域で人が巡回するインフラになる」とエリア内の企業などに提案し、その協賛金で無料で運行しているのだ。オフィス街として知られる丸の内エリアも、三菱地所の開発に合わせて提案し、今では日比谷から大手町まで15の停留所を巡回、丸の内エリア全体の活性化を担っている。そんな日の丸自動車興業は、1963年タクシー会社の日の丸自動車が貸切バス部門として営業を開始したのが始まり。翌年の東京五輪では大勢の観光客を呼び、業績を上げた。しかしその後、観光需要が一気に低迷。そこで社長の富田は、「これまでにない新しいバスをつくることが必要!」と、1979年にサロンカー、1982年にはドイツ製の2階建バスを導入し、順調に業績をのばす。しかし、観光バス事業に新規企業が次々と参入し始め、「もっと特殊なことをやらないと生きられない」と考え、最初に出てきたアイディアが巡回バスだった。当時開発が進んでいたお台場は、エリア内の移動手段が限られていた。そのため、駅周辺以外にも人の流れを作るために、巡回バスの運行を開始。そしてその後、丸の内や日本橋でも無料巡回バスを走らせ、地域の活性化へと繋げた。

スカイバスを全国に展開!日本の観光業復活へ

副社長の哲史が力を入れているのは、スカイバスの全国展開!コロナ禍により観光バス業界は苦境に立たされていたが、地方のバス会社にスカイバスを貸し出している。収益は少ないが、地方で運行することでスカイバスの知名度を上げることで、東京観光へ来た際に乗車してもらうことの狙いと、地方の観光を活性化させることで、日本の観光業界の復活を目指している。

ゲストプロフィール

富田浩安

  • 1939年12月19日 東京都文京区生まれ
  • 1962年慶應義塾大学卒業後、日の丸自動車に入社
  • 1966年米国コロンビア大学院 卒業
  • 1993年日の丸自動車興業 社長就任

企業プロフィール

  • 住所:東京都文京区後楽1-1-8
  • 創業:1963年
  • 年商:200億円(連結)
  • 従業員:225名

富田哲史

  • 1979年東京都生まれ
  • 2003年上智大学卒業
  • 2006年日の丸自動車興業 入社
  • 2020年副社長就任

村上龍の編集後記

バスで移動する仕組みを作り、活性化につなげたい。「それは無料でやるべきだ」受益者は誰なのかを懸命にアピールした。「デパートのエレベータは無料、街とはデパートが横になったものだと考えれば、来た人が移動しやすくなるシステムは地元業者のメリットになる」丸ノ内は、エリアの広さを考えると歩いて移動するのが不便。三菱地所の会長に恐る恐る打診すると、自分も無料巡回バスを考えていたとのこと。中小企業でも、卑下することはない。己を知っている、己の弱さを知って油断はしない、それが大切なのだ。

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